TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025088038
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202466
出願日
2023-11-30
発明の名称
ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法、当該取得方法に用いられるナノポアデバイスおよび取得装置
出願人
国立大学法人大阪大学
,
国立大学法人 東京大学
,
国立大学法人東海国立大学機構
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
主分類
G01N
27/00 20060101AFI20250604BHJP(測定;試験)
要約
【課題】ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法等を提供する。
【解決手段】ナノポアデバイスは、第1面および第2面を有する基板と、前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、第1チャンバー部材と、第2チャンバー部材と、を含み、前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、取得方法は、前記第1電解液または前記第2電解液に含まれる前記カプシドが、前記ナノポアを通過するカプシド通過工程と、前記カプシドが前記ナノポアを通過する時のイオン電流の変化を測定するイオン電流測定工程と、を含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法であって、
前記ナノポアデバイスは、
第1面および第2面を有する基板と、
前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、
第1チャンバー部材と、
第2チャンバー部材と、
を含み、
前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、
前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、
前記取得方法は、
前記第1電解液または前記第2電解液に含まれる前記カプシドが、前記ナノポアを通過するカプシド通過工程と、
前記カプシドが前記ナノポアを通過する時のイオン電流の変化を測定するイオン電流測定工程と、
を含み、
前記カプシド通過工程は、
前記第1チャンバーに充填した前記第1電解液および前記第2チャンバーに充填した前記第2電解液に電圧を印加することで、
前記第1チャンバーに含まれる前記カプシドを前記第2チャンバー方向に前記ナノポアを通過、または、前記第2チャンバーに含まれる前記カプシドを前記第1チャンバー方向に前記ナノポアを通過させる
取得方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記カプシドが、内包する核酸サイズが大きくなるほど、サイズが大きくなる
請求項1に記載の取得方法。
【請求項3】
前記測定工程に続き解析工程を含み、
前記解析工程は、前記測定工程で測定したイオン電流の変化量に基づき、前記カプシドに内包すべき核酸の有無を解析する
請求項2に記載の取得方法。
【請求項4】
前記測定工程に続き解析工程を含み、
前記解析工程は、前記測定工程で測定したイオン電流の変化量に基づき、前記カプシドに内包されている核酸のサイズを算出する
請求項2に記載の取得方法。
【請求項5】
前記基板の厚さが、前記カプシドのサイズより大きい
請求項1~4のいずれか一項に記載の取得方法。
【請求項6】
前記ナノポアのサイズが、前記カプシドの平均粒子径の1.2倍以上である
請求項1~4のいずれか一項に記載の取得方法。
【請求項7】
前記第1電解液および/または前記第2電解液には、水より粘度が大きい物質が添加されている
請求項1~4のいずれか一項に記載の取得方法。
【請求項8】
ウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得装置に用いられるナノポアデバイスであって、
該ナノポアデバイスは、
第1面および第2面を有する基板と、
前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、
第1チャンバー部材と、
第2チャンバー部材と、
を含み、
前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、
前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、
前記基板の厚さが、前記カプシドのサイズより大きい
ナノポアデバイス。
【請求項9】
前記ナノポアのサイズが、前記カプシドの平均粒子径の1.2倍以上である
請求項8に記載のナノポアデバイス。
【請求項10】
ウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得装置であって、
該取得装置は、
ナノポアデバイスと、
測定部と、
解析部と、
を含み、
前記ナノポアデバイスは、
第1面および第2面を有する基板と、
前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、
第1チャンバー部材と、
第2チャンバー部材と、
を含み、
前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、
前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、
前記測定部は、前記カプシドが前記ナノポアを通過する時のイオン電流の変化を測定し、
前記解析部は、前記測定部で測定したイオン電流の変化量に基づき、
前記カプシドに内包すべき核酸の有無を解析する、および/または、
前記カプシドに内包されている核酸のサイズを算出する
取得装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願における開示は、ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法、ウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得装置および該取得装置に用いられるナノポアデバイスに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
遺伝子の異常により機能不全に陥っている細胞の欠陥を修復・修正することで病気を治療する遺伝子治療が知られている。遺伝子治療の一例として、治療用の遺伝子を組み込んだレトロウイルス等をベクターとして用い、機能不全に陥っている細胞に侵入させる方法が知られている。この方法では、ベクターであるレトロウイルスに治療用の遺伝子を人為的に組み込むことから、実際に治療に使用する際には品質管理が必要である。
【0003】
ところで、基板にナノポア(基板を貫通する貫通孔)を形成し、サンプルがナノポアを通過する際のイオン電流の変化を測定するデバイスは、細菌、DNA、タンパク質等のセンシングに幅広く応用可能なデバイスとして注目されている。
【0004】
関連する技術としては、例えば、基板に形成したナノポアをエクソソームが通過する際のイオン電流の変化を測定することで、エクソソームの形状分布を解析すること(特許文献1参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-156168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載のように、ナノポアデバイスを用いることで、エクソソーム等の微小サンプルの形状等を測定することは知られている。しかしながら、治療用遺伝子を組み込んだウイルスベクターの品質管理との観点で、ナノポアデバイスを用いる方法は知られていない。
【0007】
本発明者らは鋭意研究の結果、(1)ウイルス由来のカプシドは、内包する核酸のサイズが大きくなるほど、カプシド自体のサイズが大きくなること、(2)ナノポアデバイスを用いることで、カプシドの微小なサイズの違いをイオン電流の変化量として測定できること、(3)治療用の核酸を組み込んだウイルス由来のカプシド(以下、治療用の核酸を組み込んだカプシドを「ウイルス製剤」と記載することがある。)のイオン電流の変化量には、カプシドに組み込んだ核酸のサイズ情報が反映されていること、を新たに見出した。
【0008】
すなわち、本出願における開示は、ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法、当該取得方法に用いられるナノポアデバイスおよび取得装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願における開示は、以下に示す、ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法、当該取得方法に用いられるナノポアデバイスおよび取得装置を提供することである。
【0010】
(1)ナノポアデバイスを用いたウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得方法であって、
前記ナノポアデバイスは、
第1面および第2面を有する基板と、
前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、
第1チャンバー部材と、
第2チャンバー部材と、
を含み、
前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、
前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、
前記取得方法は、
前記第1電解液または前記第2電解液に含まれる前記カプシドが、前記ナノポアを通過するカプシド通過工程と、
前記カプシドが前記ナノポアを通過する時のイオン電流の変化を測定するイオン電流測定工程と、
を含み、
前記カプシド通過工程は、
前記第1チャンバーに充填した前記第1電解液および前記第2チャンバーに充填した前記第2電解液に電圧を印加することで、
前記第1チャンバーに含まれる前記カプシドを前記第2チャンバー方向に前記ナノポアを通過、または、前記第2チャンバーに含まれる前記カプシドを前記第1チャンバー方向に前記ナノポアを通過させる
取得方法。
(2)前記カプシドが、内包する核酸サイズが大きくなるほど、サイズが大きくなる
上記(1)に記載の取得方法。
(3)前記測定工程に続き解析工程を含み、
前記解析工程は、前記測定工程で測定したイオン電流の変化量に基づき、前記カプシドに内包すべき核酸の有無を解析する
上記(2)に記載の取得方法。
(4)前記測定工程に続き解析工程を含み、
前記解析工程は、前記測定工程で測定したイオン電流の変化量に基づき、前記カプシドに内包されている核酸のサイズを算出する
上記(2)に記載の取得方法。
(5)前記基板の厚さが、前記カプシドのサイズより大きい
上記(1)~(4)のいずれか一つに記載の取得方法。
(6)前記ナノポアのサイズが、前記カプシドの平均粒子径の1.2倍以上である
上記(1)~(4)のいずれか一つに記載の取得方法。
(7)前記第1電解液および/または前記第2電解液には、水より粘度が大きい物質が添加されている
上記(1)~(4)のいずれか一つに記載の取得方法。
(8)ウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得装置に用いられるナノポアデバイスであって、
該ナノポアデバイスは、
第1面および第2面を有する基板と、
前記第1面から前記第2面に向けて貫通し、前記カプシドが通過するナノポアと、
第1チャンバー部材と、
第2チャンバー部材と、
を含み、
前記第1チャンバー部材は、前記第1面の少なくとも前記ナノポアの第1開口を含む面とで第1電解液を充填する第1チャンバーを形成し、
前記第2チャンバー部材は、前記第2面の少なくとも前記ナノポアの第2開口を含む面とで第2電解液を充填する第2チャンバーを形成し、
前記基板の厚さが、前記カプシドのサイズより大きい
ナノポアデバイス。
(9)前記ナノポアのサイズが、前記カプシドの平均粒子径の1.2倍以上である
上記(8)に記載のナノポアデバイス。
(10)ウイルス由来のカプシドに含まれる核酸のサイズに関連する情報の取得装置であって、
該取得装置は、
ナノポアデバイスと、
測定部と、
解析部と、
を含み、
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
国立大学法人大阪大学
栄養パルス
4か月前
国立大学法人大阪大学
細胞シート
1か月前
国立大学法人大阪大学
シリコン粒子
4か月前
国立大学法人大阪大学
眼瞼痙攣緩和具
10日前
国立大学法人大阪大学
原子力発電装置
2か月前
国立大学法人大阪大学
発光タンパク質
3か月前
国立大学法人大阪大学
内視鏡システム
1か月前
国立大学法人大阪大学
漏洩情報抑制回路
9日前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
国立大学法人大阪大学
眼科検査装置及び眼科検査方法
4か月前
国立大学法人大阪大学
眼科検査装置及び眼科検査方法
4か月前
国立大学法人大阪大学
細胞抽出装置および細胞抽出方法
4か月前
株式会社島津製作所
試料分析方法
4か月前
国立大学法人大阪大学
コネクタ取付具およびコネクタ部材
3か月前
大和ハウス工業株式会社
反応装置
2か月前
国立大学法人大阪大学
無機構造物及び無機構造物の製造方法
4か月前
日本電信電話株式会社
量子鍵配送装置
3か月前
株式会社丸島アクアシステム
溶接方法
4か月前
国立大学法人大阪大学
光発電システムの出力電力特性の最適化
3か月前
国立大学法人大阪大学
カルシウム結晶類の結晶形態の分析方法
4か月前
国立大学法人大阪大学
CDCP1抗体又はその抗原結合性断片
5か月前
株式会社神戸製鋼所
ねじり疲労評価方法
1か月前
株式会社トクヤマ
ケトン誘導体の製造方法
11日前
国立大学法人大阪大学
ナノダイヤモンドの製造方法および製造装置
1か月前
国立大学法人大阪大学
情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
4か月前
株式会社ジャパンディスプレイ
液晶光学素子
2か月前
日本電信電話株式会社
ロボットVRシステム
3か月前
日本電信電話株式会社
ロボットVRシステム
3か月前
日本製鉄株式会社
鉄鉱石の還元気化脱リン方法
3か月前
株式会社トクヤマ
グルコン酸誘導体の製造方法
3か月前
国立大学法人大阪大学
制御装置、学習装置、制御方法、および学習方法
4か月前
日本製鉄株式会社
鉄鉱石の還元気化脱リン方法
3か月前
株式会社塚田メディカル・リサーチ
カテーテル
1か月前
国立大学法人大阪大学
セミクラスレートハイドレートおよびその製造方法
1か月前
国立大学法人大阪大学
治具、システム、方法及びコンピュータプログラム
1か月前
国立大学法人大阪大学
波長変換素子、波長変換素子の製造方法及び発光装置
3か月前
続きを見る
他の特許を見る