TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025097646
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2023213961
出願日
2023-12-19
発明の名称
メタン製造方法及びメタン製造装置
出願人
国立大学法人東京科学大学
,
国立大学法人大阪大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
1/12 20060101AFI20250624BHJP(有機化学)
要約
【課題】メタンを効率的に製造し、コストを低減できるメタン製造方法及びメタン製造装置の提供。
【解決手段】二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造方法であって、メタン化触媒が充填された反応器に二酸化炭素と水素との混合ガスを導入した状態で、前記反応器の内部に非平衡プラズマを発生させて、前記混合ガスを分解してラジカルを生成し、メタネーション反応を生じさせるメタネーション工程を備え、前記メタン化触媒は、前記反応器に収容された固定床式触媒層に配置され、前記メタネーション工程では、前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を生じさせ、且つ前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を継続させるメタン製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造方法であって、
メタン化触媒が充填された反応器に二酸化炭素と水素との混合ガスを導入した状態で、前記反応器の内部に非平衡プラズマを発生させて、前記混合ガスを分解してラジカルを生成し、メタネーション反応を生じさせるメタネーション工程を備え、
前記メタン化触媒は、前記反応器に収容された固定床式触媒層に配置され、
前記メタネーション工程では、前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を生じさせ、且つ前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を継続させるメタン製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、前記担体は、セリウム、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム及びランタンからなる群より選択される1種以上の元素を含む酸化物を含有し、前記金属触媒は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム及びイリジウムからなる群より選択される1種以上の金属元素を含有する、請求項1に記載のメタン製造方法。
【請求項3】
前記メタネーション反応が開始した後、前記非平衡プラズマの発生を停止する、請求項1又は2に記載のメタン製造方法。
【請求項4】
前記メタネーション反応が開始した後に前記非平衡プラズマの発生を停止した、前記反応器の内部の温度又は生成されるメタンの量に基づいて、前記非平衡プラズマを再度発生させる、請求項1又は2に記載のメタン製造方法。
【請求項5】
酸素の非存在下で前記メタネーション工程を実施する、請求項1又は2に記載のメタン製造方法。
【請求項6】
二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造装置であって、
メタン化触媒を充填する反応器と、
前記反応器に前記二酸化炭素と前記水素とを供給するガス供給部と、
前記反応器から前記メタンを含む反応ガスを排出するガス排出部と、
前記反応器の内部に非平衡プラズマを発生させ、前記二酸化炭素と前記水素との混合ガスを分解してラジカルを生成するプラズマ発生手段と、を備え、
前記反応器は、反応容器と、前記反応容器に収容され、前記メタン化触媒が配置された固定床式触媒層と、を有し、前記反応器に外部から熱を供給する外部熱源を有さない、メタン製造装置。
【請求項7】
前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、
前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、前記担体は、セリウム、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム及びカリウム、カルシウム、ナトリウム、ランタンからなる群より選択される1種以上の元素を含む酸化物を含有し、前記金属触媒は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム及びイリジウムからなる群より選択される1種以上の金属元素を含有する、請求項6に記載のメタン製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン製造方法及びメタン製造装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は地球温暖化の要因とされる温室効果ガスの一つと考えられており、カーボンニュートラル社会の実現に向けて二酸化炭素を有用物質に変換する技術が検討されている。
二酸化炭素を有用物質であるメタンに変換する技術として、二酸化炭素と水素とからメタンを生成するメタネーション反応が知られている。
【0003】
メタネーション反応は、一般的に加熱されたメタン化触媒の存在下で行われる。また、メタネーション反応をより最適化するため、非特許文献1は、プラズマを使用する方法を開示している。非特許文献1は外部加熱装置として電気炉を使用することを開示しており、触媒を加熱することで、メタネーション反応を起動している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Dae-Yeong Kim,Hyungwon Ham Xiaozhong Chen,Shuai Liu, Haoran Xu, Bang Lu, Shinya Furukawa, Hyun-Ha Kim, Satoru Takakusagi, Koichi Sasaki,and Tomohiro Nozaki:Cooperative Catalysis of Vibrationally Excited CO2 and Alloy Catalyst Breaks the Thermodynamic Equilibrium Limitation:J.Am.Chem.Soc.2022,144,31,14140-14149
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メタネーションによる二酸化炭素の変換技術を普及させるにあたり、製造コストを低減することが課題となる。非特許文献1に開示された方法は、二酸化炭素の転換効率を大きく向上できる点で有用であるが、メタン製造装置の設置コストや運転コストをより節約する観点から改良の余地がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、メタンを効率的に製造し、コストを低減できるメタン製造方法及びメタン製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造方法であって、メタン化触媒が充填された反応器に二酸化炭素と水素との混合ガスを導入した状態で、前記反応器の内部に非平衡プラズマを発生させて、前記混合ガスを分解してラジカルを生成し、メタネーション反応を生じさせるメタネーション工程を備え、前記メタン化触媒は、前記反応器に収容された固定床式触媒層に配置され、前記メタネーション工程では、前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を生じさせ、且つ前記反応器に外部から熱を供給することなく前記メタネーション反応を継続させるメタン製造方法。
[2]前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、前記担体は、セリウム、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム及びランタンからなる群より選択される1種以上の元素を含む酸化物を含有し、前記金属触媒は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム及びイリジウムからなる群より選択される1種以上の金属元素を含有する、[1]に記載のメタン製造方法。
[3]前記メタネーション反応が開始した後、前記非平衡プラズマの発生を停止する、[1]又は[2]に記載のメタン製造方法。
[4]前記メタネーション反応が開始した後に前記非平衡プラズマの発生を停止した、前記反応器の内部の温度又は生成されるメタンの量に基づいて、前記非平衡プラズマを再度発生させる、[1]~[3]のいずれか1つに記載のメタン製造方法。
[5]酸素の非存在下で前記メタネーション工程を実施する、[1]~[4]のいずれか1つに記載のメタン製造方法。
[6]二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造装置であって、メタン化触媒を充填する反応器と、前記反応器に前記二酸化炭素と前記水素とを供給するガス供給部と、前記反応器から前記メタンを含む反応ガスを排出するガス排出部と、前記反応器の内部に非平衡プラズマを発生させ、前記二酸化炭素と前記水素との混合ガスを分解してラジカルを生成するプラズマ発生手段と、を備え、前記反応器は、反応容器と、前記反応容器に収容され、前記メタン化触媒が配置された固定床式触媒層と、を有し、前記反応器に外部から熱を供給する外部熱源を有さない、メタン製造装置。
[7]前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、前記メタン化触媒は、担体及び前記担体に担持された金属触媒を含み、前記担体は、セリウム、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム及びカリウム、カルシウム、ナトリウム、ランタンからなる群より選択される1種以上の元素を含む酸化物を含有し、前記金属触媒は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム及びイリジウムからなる群より選択される1種以上の金属元素を含有する、[6]に記載のメタン製造装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メタンを効率的に製造し、コストを低減できるメタン製造方法及びメタン製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のメタン製造装置の一例の模式図である。
本発明のメタン製造装置の一例の模式図である。
実施例1~3、比較例1のメタン製造方法について、固定床式触媒層の温度を横軸に、二酸化炭素転換率を縦軸に示したグラフである。
実施例4、比較例2のメタン製造方法について、固定床式触媒層の温度を横軸に、二酸化炭素転換率を縦軸に示したグラフである。
実施例4、比較例2のメタン製造方法について、固定床式触媒層の温度を横軸に、メタン選択率を縦軸に示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<メタン製造方法及びメタン製造装置>
本発明は、二酸化炭素及び水素からメタンを製造するメタン製造方法である。
図1は、本発明のメタン製造装置の一例の概略模式図である。図1に示すメタン製造装置1は、メタン化触媒を充填する反応器10を備える。
メタン製造装置1は、反応器10に、二酸化炭素と水素とを供給するガス供給部L1と、反応器10からメタンを含む反応ガスを排出するガス排出部L2と、反応器10の内部に非平衡プラズマを発生させるプラズマ発生手段13と、を備える。プラズマ発生手段13は、第1の電極13a及び第2の電極13bを備える。
反応器10は、誘電体を形成材料とする反応容器11と、反応容器11に収容され、メタン化触媒が配置された固定床式触媒層12を有する。
製造装置1は、反応器10に外部から熱を供給する外部熱源を有さない。
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
国立大学法人東京科学大学
クリーム
4か月前
国立大学法人東京科学大学
通信装置
1か月前
国立大学法人東京科学大学
電波吸収体
2か月前
国立大学法人東京科学大学
半導体装置
3か月前
国立大学法人東京科学大学
半導体装置
2か月前
国立大学法人東京科学大学
バラン回路
1か月前
国立大学法人東京科学大学
非線形回路
1か月前
国立大学法人東京科学大学
電波吸収体
2か月前
国立大学法人東京科学大学
制御システム
2か月前
国立大学法人東京科学大学
チューニング装置
1か月前
国立大学法人東京科学大学
光化学センサ装置
2か月前
国立大学法人東京科学大学
引張試験装置、及び試験片
1か月前
国立大学法人東京科学大学
情報処理方法及びプログラム
1か月前
NTT株式会社
光デバイス
2か月前
国立大学法人東京科学大学
積層造形樹脂部品嵌合接合体
4か月前
国立大学法人東京科学大学
複合酸化物パターンの形成方法
2か月前
国立大学法人東京科学大学
受光装置および光給電システム
1か月前
国立大学法人東京科学大学
押込試験装置、及び押込試験方法
1か月前
国立大学法人東京科学大学
燃料デブリの固化方法および固化体
1か月前
国立大学法人東京科学大学
メタン製造方法及びメタン製造装置
4か月前
国立大学法人東京科学大学
振動センサ及び振動数検出システム
1か月前
国立大学法人東京科学大学
電波反射特性推定装置及びプログラム
3か月前
国立大学法人東京科学大学
シミュレーション装置及びプログラム
3か月前
国立大学法人東京科学大学
受信アンテナ装置、及び送信アンテナ装置
4か月前
トヨタ自動車株式会社
フッ化物イオン電池
1か月前
学校法人早稲田大学
太陽光発電モジュール
1か月前
国立大学法人東京科学大学
計測装置、計測方法、及び、制御プログラム
10日前
国立大学法人東京科学大学
ジアセチル計測方法及びジアセチル計測装置
10日前
国立大学法人東京科学大学
ガラスアクチュエータ素子及びその製造方法
2か月前
国立大学法人東京科学大学
強磁性材料、薄膜及び強磁性材料の製造方法
3か月前
AGC株式会社
調光デバイスおよび調光方法
23日前
株式会社フジタ
二酸化炭素分離回収供給装置
2か月前
株式会社フジタ
二酸化炭素分離回収供給装置
2か月前
日清紡ホールディングス株式会社
燃料電池用電解質膜
1か月前
株式会社フジタ
被覆シートおよび二酸化炭素供給方法
2か月前
日清紡ホールディングス株式会社
燃料電池用バインダー
1か月前
続きを見る
他の特許を見る