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公開番号
2025071848
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182220
出願日
2023-10-24
発明の名称
ヌクレオシド三リン酸の製造方法
出願人
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12P
9/00 20060101AFI20250430BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】NMP又はNDPからNTPを製造する技術を提供する。
【解決手段】ヌクレオシド一リン酸(NMP)又はヌクレオシド二リン酸(NDP)、ポリリン酸及びポリリン酸キナーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、その結果、前記NMP又は前記NDPがヌクレオシド三リン酸(NTP)に変換される工程を含み、前記ポリリン酸キナーゼが、Mangrovibacterium marinum由来のポリリン酸キナーゼ(MAN)である、NTPの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヌクレオシド一リン酸(NMP)又はヌクレオシド二リン酸(NDP)、ポリリン酸及びポリリン酸キナーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、その結果、前記NMP又は前記NDPがヌクレオシド三リン酸(NTP)に変換される工程を含み、
前記ポリリン酸キナーゼが、Mangrovibacterium marinum由来のポリリン酸キナーゼ(MAN)である、NTPの製造方法。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記反応液が、2価金属イオンを更に含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記インキュベートする工程を10~60℃で行う、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
NMP又はNDP、ポリリン酸、ポリリン酸キナーゼ、鋳型DNA及びRNAポリメラーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、前記ポリリン酸キナーゼがMANであり、その結果、前記NMP又は前記NDPがNTPに変換され、更に前記NTPを基質として前記RNAポリメラーゼが前記鋳型DNAを転写してRNAが生成される工程を含む、RNAの製造方法。
【請求項5】
前記反応液が、2価金属イオンを更に含む、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記インキュベートする工程を10~60℃で行う、請求項4又は5に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヌクレオシド三リン酸(ヌクレオシド-5’-三リン酸、NTP)の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリリン酸キナーゼは、大腸菌においてはじめてその存在が明らかにされた酵素であり、現在では様々な微生物ゲノム上にポリリン酸キナーゼ遺伝子のホモログが存在していることが明らかとなっている。
【0003】
ポリリン酸キナーゼには、ポリリン酸キナーゼ1(PPK1)とポリリン酸キナーゼ2(PPK2)が存在する。PPK1は、アデノシン-5’-三リン酸(ATP)の末端リン酸基を短鎖ポリリン酸に転移し、長鎖ポリリン酸を生成する酵素である。PPK1は、この逆反応も触媒するが、優先的にポリリン酸の生成を触媒することが知られている。
【0004】
PPK2は、PPK1とは対照的に、優先的に核酸のリン酸化を触媒することが知られている。PPK2は、3つのサブファミリーに分類されている。PPK2クラスIに属する酵素は、ヌクレオシド-5’-二リン酸(NDP)のヌクレオシド-5’-三リン酸(NTP)へのポリリン酸依存性リン酸化を触媒することが知られている。PPK2クラスIIに属する酵素は、ヌクレオシド-5’-一リン酸(NMP)のヌクレオシド-5’-二リン酸(NDP)へのポリリン酸依存性リン酸化を触媒することが知られている。PPK2クラスIIIに属する酵素は、NMP及びNDPの双方のリン酸化を触媒することが知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Motomura K., et al., A New Subfamily of Polyphosphate Kinase 2 (Class III PPK2) Catalyzes both Nucleoside Monophosphate Phosphorylation and Nucleoside Diphosphate Phosphorylation, Applied and Environmental Microbiology, 80 (8), 2602-2608, 2014.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
NMP(アデノシン-5’-一リン酸(AMP)、グアノシン-5’-一リン酸(GMP)、シチジン-5’-一リン酸(CMP)、ウリジン-5’-一リン酸(UMP))が比較的安価であるのに対し、mRNAワクチン等の原料となるNTP(アデノシン-5’-三リン酸(ATP)、グアノシン-5’-三リン酸(GTP)、シチジン-5’-三リン酸(CTP)、ウリジン-5’-三リン酸(UTP))は、高価であり、海外からの輸入に頼っている状況である。本発明は、NMP又はNDPからNTPを製造する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の態様を含む。
[1]ヌクレオシド一リン酸(ヌクレオシド-5’-一リン酸、NMP)又はヌクレオシド二リン酸(ヌクレオシド-5’-二リン酸、NDP)、ポリリン酸及びポリリン酸キナーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、その結果、前記NMP又は前記NDPがヌクレオシド三リン酸(ヌクレオシド-5’-三リン酸、NTP)に変換される工程を含み、前記ポリリン酸キナーゼが、Mangrovibacterium marinum由来のポリリン酸キナーゼ(MAN)である、NTPの製造方法。
[2]前記反応液が、2価金属イオンを更に含む、[1]に記載の製造方法。
[3]前記インキュベートする工程を10~60℃で行う、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]NMP又はNDP、ポリリン酸、ポリリン酸キナーゼ、鋳型DNA及びRNAポリメラーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、前記ポリリン酸キナーゼがMANであり、その結果、前記NMP又は前記NDPがNTPに変換され、更に前記NTPを基質として前記RNAポリメラーゼが前記鋳型DNAを転写してRNAが生成される工程を含む、RNAの製造方法。
[5]前記反応液が、2価金属イオンを更に含む、[4]に記載の製造方法。
[6]前記インキュベートする工程を10~60℃で行う、[4]又は[5]に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、NMP又はNDPからNTPを製造する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実験例2において、ポリリン酸キナーゼ(MAN)及びポリリン酸キナーゼ(CHU)に、AMPを反応させた場合のHPLC測定結果のクロマトグラムである。
図2は、実験例2における、MAN及びCHUの酵素活性の測定結果をまとめたグラフである。
図3は、実験例3における、MANの酵素活性の測定結果をまとめたグラフである。
図4は、実験例4において測定したHPLCクロマトグラムから算出した、各ヌクレオチド(AMP、ADP、ATP、AP4、APn)の面積比を示すグラフである。
図5は、実験例5において測定したHPLCクロマトグラムから算出した各ヌクレオチド(AMP、ADP、ATP、AP4、APn)の面積比を示すグラフである。
図6は、実験例6において測定したHPLCクロマトグラムから算出した各ヌクレオチド(AMP、ADP、ATP、AP4)の面積比を示すグラフである。
図7は、実験例7において測定したHPLCクロマトグラムから算出した各ヌクレオチド(AMP、ADP、ATP、AP4)の面積比を示すグラフである。
図8は、実験例7において測定した、波長516nmの蛍光の経時変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[NTPの製造方法]
一実施形態において、本発明は、NMP又はNDP、ポリリン酸及びポリリン酸キナーゼを含む反応液をインキュベートする工程であって、その結果、前記NMP又は前記NDPがNTPに変換される工程を含み、前記ポリリン酸キナーゼが、Mangrovibacterium marinum由来のポリリン酸キナーゼ(MAN)である、NTPの製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
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