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公開番号2024120728
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027739
出願日2023-02-24
発明の名称構造体及びその製造方法
出願人国立大学法人大阪大学,パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 35/447 20060101AFI20240829BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】機械的強度及び透光性に優れた構造体を提供する。
【解決手段】構造体1は、リン酸カルシウム化合物を含む複数の結晶粒2と、結晶粒2の各々を結合し、リン酸カルシウム化合物を含む結合部3とを含む。結晶粒2の平均粒子径は60nm以下である。構造体1の相対密度は80%以上である。構造体1の厚さが1mmである場合において、波長589nmの光の全光線透過率は45%以上である。構造体1のビッカース硬度は1GPa以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リン酸カルシウム化合物を含む複数の結晶粒と、
前記結晶粒の各々を結合し、リン酸カルシウム化合物を含む結合部と、
を含む構造体であって、
前記結晶粒の平均粒子径は60nm以下であり、
前記構造体の相対密度は80%以上であり、
前記構造体の厚さが1mmである場合において、波長589nmの光の全光線透過率は45%以上であり、
前記構造体のビッカース硬度は1GPa以上である、構造体。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記結晶粒はアパタイトの結晶を有する、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記結合部はアパタイトの結晶を有する、請求項1に記載の構造体。
【請求項4】
前記結晶粒はCa
10-x
(HPO



(PO


6-x
(OH)
2-x
(0≦x<1)で表されるハイドロキシアパタイトを含む、請求項1又は3に記載の構造体。
【請求項5】
前記結合部はCa
10-x
(HPO



(PO


6-x
(OH)
2-x
(0≦x<1)で表されるハイドロキシアパタイトを含む、請求項1又は2に記載の構造体。
【請求項6】
CuKα線をX線源とした際のXRDパターンにおいて、(002)面由来のピーク強度よりも(300)面由来のピーク強度の方が高い、請求項2又は3に記載の構造体。
【請求項7】
相対密度が90%以上である、請求項1又は2に記載の構造体。
【請求項8】
平均粒子径が60nm以下であり、リン酸カルシウム化合物の結晶を含む原料粒子と、カルシウム及びリンを含有し、pH4.0以上である水溶液とを含む混合物を、圧力が3000MPa以下であり、かつ、温度が300℃以下である条件下で20分以上12時間以下加圧及び加熱する工程を含む、構造体の製造方法であって、
前記構造体の相対密度は80%以上であり、
前記構造体の厚さが1mmである場合において、波長589nmの光の全光線透過率は45%以上であり、
前記構造体のビッカース硬度は1GPa以上である、構造体の製造方法。
【請求項9】
前記水溶液が擬似体液である、請求項8に記載の構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
セラミックスからなる無機部材の製造方法として、焼結法が知られている。焼結法は、無機物質からなる固体粉末の集合体を融点よりも低い温度で加熱することにより、焼結体を得る方法である。しかしながら、焼結法は、固体粉末を高温で加熱する必要があることから、製造時のエネルギー消費が大きく、コストが掛かるという問題がある。そのため、無機物質からなる固体粉末を低温で結合させる方法の開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、リン酸カルシウムが溶媒中に分散した分散液を、溶媒の凝固点よりも高く、溶媒の沸点より100℃高い温度以下の範囲内の温度で、静置乾燥させることによって得られるリン酸カルシウム透明体が開示されている。リン酸カルシウム透明体は、厚さ500μmのフィルムとした場合の可視光の透過率が30%以上100%以下の範囲内である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-246299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のリン酸カルシウム透明体は、十分な機械的強度を有していないおそれがある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、機械的強度及び透光性に優れた構造体、及び低温条件下で製造することが可能な構造体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る構造体は、リン酸カルシウム化合物を含む複数の結晶粒と、結晶粒の各々を結合し、リン酸カルシウム化合物を含む結合部とを含む。結晶粒の平均粒子径は60nm以下である。構造体の相対密度は80%以上である。構造体の厚さが1mmである場合において、波長589nmの光の全光線透過率は45%以上である。構造体のビッカース硬度は1GPa以上である。
【0008】
本発明の第二の態様に係る構造体の製造方法は、平均粒子径が60nm以下であり、リン酸カルシウム化合物の結晶を含む原料粒子と、カルシウム及びリンを含有し、pH4.0以上である水溶液とを含む混合物を、圧力が3000MPa以下であり、かつ、温度が300℃以下である条件下で20分以上12時間以下加圧及び加熱する工程を含む。構造体の相対密度は80%以上である。構造体の厚さが1mmである場合において、波長589nmの光の全光線透過率は45%以上であり、構造体のビッカース硬度は1GPa以上である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、機械的強度及び透光性に優れた構造体、及び低温条件下で製造することが可能な構造体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態に係る構造体の一例を概略的に示す断面図である。
構造体の製造工程において、隣接する結晶粒の間に水溶液が存在する状態を示す概略図である。
隣接する結晶粒の間に結合部が形成された状態を示す概略図である。
原料粒子の加熱時間と、構造体の相対密度との関係を示すグラフである。
実施例に係る構造体の波長と全光線透過率との関係を示すグラフである。
原料粒子の加熱時間と、構造体のビッカース硬度及び破壊靭性との関係を示すグラフである。
原料粒子の加熱時間と、構造体の2軸曲げ強度及びヤング率との関係を示すグラフである。
実施例で用いた原料粒子を200,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例1に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例1に係る構造体の断面を70,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例2に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例2に係る構造体の断面を70,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例3に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例3に係る構造体の断面を70,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例4に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例4に係る構造体の断面を70,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例で用いた原料粒子を観察したTEM像である。
実施例1に係る構造体の断面を観察したTEM像である。
実施例4に係る構造体の断面を観察したTEM像である。
実施例4に係る構造体の断面をさらに拡大して観察したTEM像である。
実施例1に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
実施例1に係る構造体の断面を100,000倍の倍率で観察したSEM像である。
比較例に係る構造体の断面を30,000倍の倍率で観察したSEM像である。
比較例に係る構造体の断面を100,000倍の倍率で観察したSEM像である。
原料粒子の加熱時間と、原料粒子のアスペクト比との関係を示すグラフである。
実施例1~実施例4に係る構造体のX線回折パターンを示すグラフである。
実施例で用いた原料粒子のX線回折パターンと、実施例4に係る構造体のX線回折パターンを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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