TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024067570
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177760
出願日2022-11-07
発明の名称積層体、及び包装体
出願人artience株式会社
代理人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240510BHJP(積層体)
要約【課題】水性フレキソインキを用いたインキ層に接して無溶剤型接着剤を用いた接着剤層を備える構成において、優れた柔軟性・基材追従性を有し、且つ、接着強度良好な積層体の提供。該積層体を用いた基材追従性及び接着強度に優れる包装体の提供。
【解決手段】上記課題は、第1基材層、インキ層、接着剤層、及び第2基材層をこの順に備える積層体であって、以下の(1)~(3)を満たす積層体によって解決される。
(1)前記インキ層が、水性フレキソインキ(F)を用いて形成された層である。
(2)前記接着剤層は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含む無溶剤型接着剤(S)を用いて形成された層であり、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er)が、600MPa以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1基材層、インキ層、接着剤層、及び第2基材層をこの順に備える積層体であって、以下の(1)~(3)を満たす積層体。
(1)前記インキ層が、水性フレキソインキ(F)を用いて形成された層である。
(2)前記接着剤層は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含む無溶剤型接着剤(S)を用いて形成された層であり、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er)が、600MPa以下である。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記ポリオール(A)が、ポリエステルポリオール(a1)と、蓖麻子油系ポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオール(a2)と、を含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ポリイソシアネート(B)が、数平均分子量が1,000~3,000であるポリエステルポリオール(b1)と、ポリイソシアネート(b2)との反応生成物であるポリウレタンポリイソシアネートを含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項4】
前記インキ層は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er)が1000MPa以下である、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項5】
前記接着剤層は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における損失正接(tanδ)が、0.2~0.8である、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項6】
前記インキ層は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における損失正接(tanδ)が0.20~0.80である請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の積層体を使用した包装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、医療品、化粧品等の包装材料に適用可能な積層体及び該積層体を用いた包装体に関する。さらに本発明は、水性フレキソインキからなるインキ層と無溶剤型接着剤からなる接着剤層とを備え、優れた基材追従性及び接着強度を有し、品質安定性に優れる積層体及び該積層体を用いた包装体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、食品、医療品、化粧品等の包装に用いる包装材料として、少なくともインキ層及び接着剤層が2つの基材間に配置された積層体が好適に用いられている。そして、環境負荷低減の観点から、上記インキ層及び接着剤層を、有機溶剤を含まない若しくは有機溶剤の含有量が非常に少ない水性インキ、及びポリオールとポリイソシアネートとからなる反応性無溶剤型接着剤を用いて形成することが検討されている。
【0003】
一般的に上記反応性無溶剤型接着剤は、含有するポリオール及びポリイソシアネートの分子量を低く設定することで粘度を下げ、塗工性を確保している。そのため、無溶剤型接着剤を硬化した硬化物の分子量は、溶剤型接着剤の硬化物の分子量より低くなり、凝集力不足による物性不良が生じやすい。
【0004】
上記状況において、例えば特許文献1には、水性インキから形成されたインキ層と、部分的に末端酸変性されたポリオール成分を必須とする無溶剤型接着剤から形成された接着剤層とを順に備える、外観良好な積層体が開示されている。
また、例えば特許文献2には、水性インキから形成されたインキ層と、無溶剤型接着剤から形成された接着剤層とを順に備える、ガスバリア性に優れる積層体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-066031号公報
特開2020-168837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、包装材料として用いられる積層体は、製袋過程、充填過程、流通過程等において折り曲げられ、長期間にわたり歪みが加えられた状態となるため、接着剤層には、折り曲げられた状態においても、基材から剥離しないための基材追従性が求められる。
しかしながら、上述のように無溶剤型接着剤は分子量を低く設定しているため、含有するイソシアネート成分の分子量も低く設定されていることが多い。そのため、インキ層上に塗布した際に、接着剤中のイソシアネートモノマーのような低分子量成分がインキ層に浸透しやすく、インキ層中の成分との反応が進行する。特に、水性インキを用いて形成された水性インキ層は、溶剤インキを用いて形成された溶剤インキ層に比べて、水やその他の水酸基成分が残留しやすい。そのため、水性インキ層上に無溶剤型接着剤を塗布すると、接着剤層中の低分子ポリイソシアネート成分がインキ層中の残留水分及び水酸基成分と反応し、ウレア結合が生成する。このようにして生じたウレア結合は、ウレタン結合に比べて結合エネルギーが高いため、接着剤層中の高分子の自由度が低下し、接着剤層が剛直になってしまう。
すなわち、水性インキ層と無溶剤型接着剤層とが接する積層体においては、前述の理由で接着剤層が剛直になりやすく、基材追従性が低下しやすいという課題がある。特に水性フレキソインキは顔料濃度が高いことからインキ層中の空隙率が高くなりやすく、それによりインキ層中の残留水分が増加し、より基材追従性の低下が生じやすいという課題がある。
【0007】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、接着剤層を形成する無溶剤型接着剤として、ポリエステル系のポリオール成分を有することが開示されているが、ポリオール成分としてポリエステル系のポリオール成分のみを用いているため、硬化後の接着剤は剛直な硬化物となり、柔軟性が不足し基材追従性に劣るという問題がある。
【0008】
したがって本発明の目的は、水性フレキソインキを用いたインキ層に接して無溶剤型接着剤を用いた接着剤層を備える構成でありながら、優れた柔軟性・基材追従性を有し、且つ、接着強度良好な積層体を提供することにある。また、本発明の目的は、該積層体を用いた基材追従性及び接着強度に優れる包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る積層体は、第1基材層、インキ層、接着剤層、及び第2基材層をこの順に備える積層体であって、以下の(1)~(3)を満たすことを特徴とする。
(1)前記インキ層が、水性フレキソインキ(F)を用いて形成された層である。
(2)前記接着剤層は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含む無溶剤型接着剤(S)を用いて形成された層であり、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er)が、600MPa以下である。
【0010】
本発明の一態様に係る積層体は、前記ポリオール(A)が、ポリエステルポリオール(a1)と、蓖麻子油系ポリオール及びポリエーテルポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオール(a2)と、を含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
積層体
3か月前
東レ株式会社
積層体
3か月前
東レ株式会社
積層体
2か月前
東レ株式会社
積層体
3か月前
東レ株式会社
フィルム
9日前
東レ株式会社
多層成形品
4か月前
東レ株式会社
積層フィルム
10か月前
東レ株式会社
積層フィルム
5か月前
東レ株式会社
積層フィルム
4か月前
個人
生地
6か月前
アイカ工業株式会社
化粧板
1か月前
東洋紡株式会社
離型フィルム
5か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
7か月前
東洋紡株式会社
離型フィルム
5か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
5か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
8か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
7か月前
セーレン株式会社
導電性編物
5か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
6か月前
ダイニック株式会社
ターポリン
2か月前
三菱製紙株式会社
離型フィルム
4か月前
日本バイリーン株式会社
表面材
3か月前
三洋化成工業株式会社
複層硬化膜
4か月前
株式会社カネカ
ポリイミド積層体
4か月前
株式会社エフコンサルタント
面材
4か月前
株式会社 スワコー
光学フィルム
5か月前
株式会社カネカ
ポリイミド積層体
4か月前
理研ビタミン株式会社
積層フィルム
11か月前
東洋紡株式会社
包装用積層フィルム
5か月前
株式会社カネカ
保護フィルム積層体
1か月前
平岡織染株式会社
遮熱性複合体シート
4か月前
株式会社トライフ
吸水性積層体
8か月前
株式会社日本触媒
積層フィルム
3か月前
DICデコール株式会社
化粧板
3か月前
DICデコール株式会社
化粧板
3か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆方法
3か月前
続きを見る