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公開番号2024059656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2024015220,2020543932
出願日2024-02-02,2019-02-19
発明の名称コード化リボ核酸の器官保護発現および調節のための組成物および方法
出願人コンバインド セラピューティクス インコーポレイテッド,Combined Therapeutics, Inc.
代理人弁理士法人河崎特許事務所
主分類C12N 15/12 20060101AFI20240423BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】肝臓、脳、肺、乳房、膵臓、結腸、および腎臓の癌などの疾患の治療の方法において使用される組成物を提供する。
【解決手段】1つ以上の標的器官内で1つ以上のサイトカインを発現させるための単離されたmRNAと、送達粒子であって前記mRNAを含む送達粒子と、薬学的に許容される担体と、を含む、医薬組成物であって、前記mRNAが、1つ以上の炎症性または免疫調節サイトカインをコードする少なくとも1つのコード配列と、少なくとも第1の非翻訳領域(UTR)配列と、少なくとも異なる3つのマイクロRNA(miRNA)結合部位配列と、を含む、医薬組成物である。
【選択図】図19B
特許請求の範囲【請求項1】
1つ以上の標的器官内で1つ以上のポリペプチドを発現させるための単離されたmRNA配列であって、前記配列が、
前記少なくとも1つのポリペプチドをコードする少なくとも1つのコード配列と、
少なくとも第1の非翻訳領域(UTR)配列と、
複数のマイクロRNA(miRNA)結合部位配列と、を含み、
前記miRNA結合部位配列のそれぞれが、前記第1のUTR配列内、そのすぐ5’側またはそのすぐ3’側に位置し、
前記miRNA結合部位配列が、前記標的器官(複数可)内の少なくとも第1および第2の細胞型におけるコード配列の差次的発現を可能にする、単離されたmRNA配列。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記mRNA配列が、2つより多く、好適には3つより多く、典型的には4つより多くの結合部位配列を含む、請求項1に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項3】
前記複数のmiRNA結合部位配列が、少なくとも2つの実質的に類似した配列を含む、請求項1または2に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項4】
前記複数のmiRNA結合部位配列が、少なくとも2つの実質的に異なる配列を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項5】
前記複数のmiRNA結合部位配列が、miRNA-122、miRNA-125a、miRNA-125b、miRNA-199、miRNA-124a、Let-7、miRNA-148a、miRNA-148b、miRNA-375、miRNA-143、miRNA-145、miRNA192、miRNA194、miRNA-204、miRNA215、miRNA-30b、およびmiRNA-30cからなる群のうちの少なくとも1つ以上から選択されるmiRNA配列に実質的に相補的である、請求項1~4のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項6】
前記複数のmiRNA結合部位配列のうちの少なくとも1つが、配列番号1~7のうちの1つ以上を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項7】
前記複数のmiRNA結合部位配列のうちの少なくとも1つが、配列番号1を含む、請求項6に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項8】
前記結合部位配列が、配列番号1、2、3、4、および5のそれぞれを含むか、または前記結合部位配列が、配列番号1、2、5、6、および7のそれぞれを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項9】
前記第1および第2の細胞型が、非新生物細胞、形質転換細胞の表現型、前癌性の表現型、および新生物の表現型からなる群からの異なる選択である、請求項1~8のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
【請求項10】
前記標的器官(複数可)が、肝臓、脳、肺、乳房、膵臓、結腸、および腎臓からなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の単離されたmRNA配列。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)送達技術、ならびにこれらのmRNA送達技術を様々な治療的、診断的、および予防的適応において使用する方法に関する。そのような送達系は、独立した介入として、または他の治療成分と組み合わせて使用されてもよい。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
遺伝子療法は、疾患を治療するために患者の細胞にコード化ポリヌクレオチドを導入するプロセスである。例えば、変異したおよび/または機能のない遺伝子は、標的細胞において無傷のコピーと置換することができる。遺伝子療法は、コード化ポリヌクレオチドを標的細胞に導入するためにウイルスベクターに依存することが多いが、ウイルスを使用せずにポリヌクレオチドを細胞に送達する他の技術が存在する。ウイルスの利点として、可能なトランスフェクション率が比較的高いこと、およびウイルスが標的細胞に侵入する結合タンパク質を制御することにより、ウイルスを特定の細胞型に標的化する能力が挙げられる。対照的に、コード化ポリヌクレオチドを細胞に導入する非ウイルス法は、トランスフェクション率が低いという問題がある場合があり、また、特定の器官および細胞型に発現を標的化するための選択肢が限られている。しかしながら、ウイルス介入の性質は毒性および炎症のリスクを伴うが、導入された因子の発現の期間および程度の制御も限定される。
【0003】
生物学的アプローチに基づく腫瘍治療は、多くの多様な機構を用いて、例えば、とりわけ、直接的な細胞溶解、細胞傷害性の免疫エフェクター機構、および血管虚脱によって、癌をより正確に標的化および破壊することができるため、従来の化学療法薬に優る利点を有する。結果として、そのようなアプローチの可能性に関する臨床研究の数が大幅に増加している。しかしながら、広範囲にわたる治療活性に起因して、複数のパラメータが治療可能性に影響を及ぼす場合があるため、前臨床および臨床研究は複雑であり、したがって治療の失敗の理由または治療活性を増強する可能性のある方法論を定義することは困難である。的確な活性、腫瘍特異性を維持し、副作用を低減することも、そのような実験的かつ強力な治療法の大きな課題である。
【0004】
非臨床状況であっても、特定の標的組織または器官において、ポリペプチドなどの特定の遺伝子産物の発現を誘導する能力がしばしば所望される。多くの場合、標的組織または器官は1つより多くの細胞型を含み、そのような場合、異なる細胞型において異なる程度に遺伝子産物を発現すること、すなわち、異なる細胞型において差次的発現を提供することもしばしば所望される。インビトロおよびインビボでポリヌクレオチドを導入する方法が存在するが、それらは上で論じたのと同じ限界を有する。
【0005】
WO-2017/132552-A1は、マイクロRNA結合部位を含む操作されたゲノムを持つ組換え腫瘍溶解性ウイルスについて記述している。
【0006】
US-2013/156849-A1は、哺乳動物の細胞または組織で対象となるポリペプチドを発現させるための方法に関し、この方法は、当該哺乳動物の細胞または組織を、対象となるポリペプチドをコードする修飾mRNAを含む製剤と接触させることを含む。WO-2016/011306-A2は、マイクロRNA結合部位を含み得る少なくとも1つの末端修飾を含む核酸の設計、調製、製造、および/または製剤を記述している。前述の先行技術は、同時投与される治療剤または因子で治療される対象の身体における単一または複数の種類の器官の効果的な保護を確実にする問題に対処していない。
【0007】
したがって、mRNAなどのポリヌクレオチド配列を特定の器官および/または組織に送達するための方法および組成物、ならびに特定の細胞において送達されたポリヌクレオチド配列の発現を調節する方法をさらに開発する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
第1の態様では、1つ以上の標的器官内で1つ以上のポリペプチドを発現させるための単離されたmRNA配列が、提供される。この配列は、少なくとも1つのポリペプチドと、少なくとも第1の非翻訳領域(UTR)配列と、複数のマイクロRNA(miRNA)結合部位配列と、を含む。miRNA結合部位配列のそれぞれが、第1のUTR配列内、そのすぐ5’側またはそのすぐ3’側に位置する。miRNA結合部位配列が、標的器官(複数可)内の少なくとも第1および第2の細胞型におけるコード配列の差次的発現を可能にする。
【0009】
mRNA配列は、2つより多く、好適には3つより多く、典型的には4つより多くの結合部位配列を含み得る。複数のmiRNA結合部位配列は、少なくとも2つの実質的に類似の配列を含み得、および/または複数のmiRNA結合部位配列は、少なくとも2つの実質的に異なる配列を含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態において、複数のmiRNA結合部位配列は、miRNA-122、miRNA-125a、miRNA-125b、miRNA-199、miRNA-124a、Let-7、miRNA-148a、miRNA-148b、miRNA-375、miRNA-143、miRNA-145、miRNA192、miRNA194、miRNA-204、miRNA215、miRNA-30b、およびmiRNA-30cからなる群のうちの少なくとも1つ以上から選択されるmiRNA配列に実質的に相補的である。複数のmiRNA結合部位配列のうちの少なくとも1つは、配列番号1~7のうちの1つ以上、好適には配列番号1を含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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