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公開番号2024057908
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164891
出願日2022-10-13
発明の名称金属箔付き樹脂シート
出願人味の素株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B32B 15/08 20060101AFI20240418BHJP(積層体)
要約【課題】膨れの発生が抑制され、線熱膨張係数が低い硬化物を得ることが可能な金属箔付き樹脂シート等の提供。
【解決手段】第1面を有する金属箔と、該金属箔の第1面と接合している樹脂組成物層とを有する、金属箔付き樹脂シートであって、金属箔の第1面の最大高さ粗さ(Rz)が、1000nm以上であり、樹脂組成物層が、(A)無機充填材を含み、(A)無機充填材の含有量が、樹脂組成物層の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上80質量%以下であり、樹脂組成物層の90℃での溶融粘度が、5000poise以上100000poise以下であり、金属箔と樹脂組成物層との間の剥離強度が、0.01kgf/cm以上0.3kgf/cm以下である、金属箔付き樹脂シート。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1面を有する金属箔と、該金属箔の第1面と接合している樹脂組成物層とを有する、金属箔付き樹脂シートであって、
金属箔の第1面の最大高さ粗さ(Rz)が、1000nm以上であり、
樹脂組成物層が、(A)無機充填材を含み、
(A)無機充填材の含有量が、樹脂組成物層の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上80質量%以下であり、
樹脂組成物層の90℃での溶融粘度が、5000poise以上100000poise以下であり、
金属箔と樹脂組成物層との間の剥離強度が、0.01kgf/cm以上0.3kgf/cm以下である、金属箔付き樹脂シート。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
金属箔の第1面と樹脂組成物層との界面に連続的に形成された空隙を有する、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項3】
樹脂組成物層が、(B)エポキシ樹脂を含有する、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項4】
樹脂組成物層が、(C)硬化剤を含有する、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項5】
樹脂組成物層の硬化物の線熱膨張係数が、40ppm/℃以下である、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項6】
樹脂組成物層の金属箔と接合していない面に保護フィルムを有する、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項7】
保護フィルムが離型処理されている、請求項6に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項8】
金属箔が、銅箔である、請求項1に記載の金属箔付き樹脂シート。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の金属箔付き樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物により形成された絶縁層、及び請求項1~8のいずれか1項に記載の金属箔付き樹脂シートの金属箔より形成された導体層を含む、回路基板。
【請求項10】
請求項9に記載の回路基板を含む、半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属箔付き樹脂シートに関する。さらには、本発明は、金属箔付き樹脂シートを用いて製造される回路基板及び当該回路基板を備える半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
各種電子機器に広く使用されているプリント配線板等の回路基板は、電子機器の小型化、高機能化のために、層の薄型化や回路の微細配線化が求められている。回路基板の製造技術としては、絶縁層と導体層(配線層)を交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。ビルドアップ方式による製造方法においては、一般に、絶縁層は樹脂シートにおける樹脂組成物層を熱硬化させて形成され、導体層はセミアディティブ法(SAP)、モディファイドセミアディティブ法(MSAP)、サブトラクティブ法等の技術により形成される。
【0003】
近年、絶縁層上に導体層を形成する方法として、金属箔付き樹脂シートを用いて金属箔を導体層として用いる方法が提案されている。(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-43685号公報
特開2010-161497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
金属箔付き樹脂シートは、通常、樹脂組成物層と金属箔とを貼り合わせて製造される。この貼り合わせは、一般に、大気圧下のもと加熱条件下で行われるが、貼り合わせの条件、又は樹脂組成物層の性状により金属箔と樹脂組成物層との界面に存在する空気を除去できず、ボイドが発生してしまうことがある。ボイドが発生すると、樹脂組成物層を硬化させる際に導体層と絶縁層との間に膨れが発生してしまう。
【0006】
ボイドの発生を抑制するには、樹脂組成物層に含まれる無機充填材の含有量を少なくして樹脂組成物層の溶融粘度を低くする方法が考えられる。
【0007】
しかし、無機充填材の含有量を少なくすると、絶縁層の線熱膨張係数(CTE)が高くなってしまう。線熱膨張係数が高いと、絶縁層が温度変化にともなって膨張や収縮を繰り返し、その歪みによってクラックが生じることがある。
【0008】
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、膨れの発生が抑制され、線熱膨張係数が低い硬化物を得ることが可能な金属箔付き樹脂シート;当該金属箔付き樹脂シートを用いて製造される回路基板;及び当該回路基板を備える半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが鋭意検討した結果、第1面を有する金属箔と、該金属箔の第1面と接合している樹脂組成物層とを有する、金属箔付き樹脂シートであって、金属箔の第1面、樹脂組成物層の90℃での溶融粘度、樹脂組成物層中に含まれる無機充填材の含有量、及び金属箔と樹脂組成物層との間の剥離強度を所定の範囲内となるように調整することにより、空気を除去することが可能になることを知見した。これにより、膨れが抑制され、線熱膨張係数が低い硬化物を得ることが可能になることを見出すことで本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] 第1面を有する金属箔と、該金属箔の第1面と接合している樹脂組成物層とを有する、金属箔付き樹脂シートであって、
金属箔の第1面の最大高さ粗さ(Rz)が、1000nm以上であり、
樹脂組成物層が、(A)無機充填材を含み、
(A)無機充填材の含有量が、樹脂組成物層の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上80質量%以下であり、
樹脂組成物層の90℃での溶融粘度が、5000poise以上100000poise以下であり、
金属箔と樹脂組成物層との間の剥離強度が、0.01kgf/cm以上0.3kgf/cm以下である、金属箔付き樹脂シート。
[2] 金属箔の第1面と樹脂組成物層との界面に連続的に形成された空隙を有する、[1]に記載の金属箔付き樹脂シート。
[3] 樹脂組成物層が、(B)エポキシ樹脂を含有する、[1]又は[2]に記載の金属箔付き樹脂シート。
[4] 樹脂組成物層が、(C)硬化剤を含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シート。
[5] 樹脂組成物層の硬化物の線熱膨張係数が、40ppm/℃以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シート。
[6] 樹脂組成物層の金属箔と接合していない面に保護フィルムを有する、[1]~[5]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シート。
[7] 保護フィルムが離型処理されている、[6]に記載の金属箔付き樹脂シート。
[8] 金属箔が、銅箔である、[1]~[7]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シート。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物により形成された絶縁層、及び[1]~[8]のいずれかに記載の金属箔付き樹脂シートの金属箔より形成された導体層を含む、回路基板。
[10] [9]に記載の回路基板を含む、半導体装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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