TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024057768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164653
出願日2022-10-13
発明の名称取り外し治具及び取り外し方法
出願人大和化成工業株式会社,トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B25B 27/14 20060101AFI20240418BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】板状部材の貫通孔に挿入固定された係合部を、容易に取り外し可能な取り外し治具及び取り外し方法を提供する。
【解決手段】 板状部材100の貫通孔101に固定部材10の係合部15が挿入固定された固定構造1において、挿入固定された係合部15に対し、取り外し治具400の対向する挟持部410、410の各押付部411を、対をなす弾性係止片12、12の側からそれぞれ支柱11を挟むように板状部材100と皿状当接部13との間に進入させ、進入先で各弾性係止片12を押し付けて係止状態を解除し、係合部15を抜き取り可能にする一方、挟持部410、410が狭まる過程でそれぞれの凹部412が貫通孔内位置決め部14A、14Aを収容する。
【選択図】図15

特許請求の範囲【請求項1】
貫通孔が設けられる板状部材と、
上下方向に延びる支柱と、前記支柱を左右方向から挟むように対をなし、それぞれが支柱上端側から支柱下端側に向けて延びる弾性係止片と、前記支柱の下端側から前記支柱を取り囲みつつ外向き斜め上方へと拡径する皿状当接部と、を有した係合部が設けられ、前記係合部が、前記支柱に対し上下方向と左右方向の双方に直交する前後方向の第一側に偏った位置で左右側に延び出す第一側挿入部を有する固定部材と、
を備え、前記貫通孔に前記支柱と前記第一側挿入部と各前記弾性係止片を支柱上端側から挿入することにより、各前記弾性係止片が、前記支柱に接近する弾性変形を伴う形で通過し、所定係合位置に到達したとき弾性復帰して前記貫通孔の周辺部に対し上側から係止し、かつ前記皿状当接部が、当該周辺部に対し下側から環状に当接する形で前記係合部が係合固定された固定構造に対し、当該係合固定を解除して前記板状部材から前記固定部材を取り外すための取り外し治具であって、
互いが対向する挟持部と、それら挟持部を後方側で連結する連結部と、それら挟持部を互いの対向方向に接近させるための操作部と、を有し、
各前記挟持部は、前記対向方向の内向きに突出する押付部と、前記押付部よりも後方側で前記対向方向の内側に、前記第一側挿入部を収容可能に形成された凹部と、を有し、
前記板状部材に係合固定された前記係合部に対し前記取り外し治具を前後方向の第一側に配置し、前記支柱を左右方向から挟むように前記挟持部を離間させ、その対向間を狭める取り外し操作を前記操作部に行うことにより、各前記押付部が前記板状部材と前記皿状当接部との間に進入し、進入先で各前記弾性係止片を前記支柱側に押し付けて弾性変形させ、各前記弾性係止片の係止状態を解除することで前記係合部を抜き取り可能にするとともに、前記挟持部の対向間が狭まっていく過程で各前記凹部に各前記第一側挿入部が収容されることを特徴とする取り外し治具。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記係合部は、前記支柱に対し上下方向と左右方向の双方に直交する前後方向の第一側に偏った位置で左右に配置される第一側位置決め部と、前後方向の第一側とは逆の第二側に配置される第二側位置決め部と、を含み、前記貫通孔に挿入されたときにはその内壁面に前記第一側位置決め部及び前記第二側位置決め部が当接するように設けられ、
前記第一側挿入部は、前記第一側位置決め部である請求項1に記載の取り外し治具。
【請求項3】
各前記挟持部は、前記凹部よりも後方側に前方側を臨むように立ち上がるガイド立面を有し、
各前記ガイド立面は、前記操作部に前記取り外し操作を行ったとき、各前記凹部に各前記第一側挿入部が収容されるよりも前に、前記板状部材に環状に当接する前記皿状当接部の前後方向の第一側に対し当接し、以降、前記係止状態が解除されるまで、前記皿状当接部の前後方向の第一側との当接を継続可能である請求項1に記載の取り外し治具。
【請求項4】
各前記挟持部は、前記凹部よりも後方側に前記対向方向の内向きに膨出した側方位置決め部を有し、
前記取り外し操作は、前記板状部材に係合固定された前記係合部に対し前後方向の第一側に配置された前記取り外し治具を、対をなす前記挟持部を所定の離間状態とした上で、その対向間の中心部を前記支柱に向かうよう前後方向に沿って接近させ、その接近において各前記側方位置決め部が前記板状部材に環状に当接する前記皿状当接部の環状当接部に対し当接する当接位置にて前記操作部を操作し、それら挟持部の対向間を狭めるものである請求項1に記載の取り外し治具。
【請求項5】
対向する前記挟持部は、前記所定の離間状態となるよう位置決めする離間位置決め部を備える請求項4に記載の取り外し治具。
【請求項6】
対をなす長手状部材は、前端部に前記挟持部、後端部に前記操作部がそれぞれ形成されるとともに、それら長手状部材が交差する形で配置され、その交差部において連結されるとともに、
その連結部は、各前記挟持部が前記対向方向において接近及び離間できるよう所定の回転軸周りに回動可能に連結する請求項1に記載の取り外し治具。
【請求項7】
対をなす長手状部材は対向配置され、前端部にそれぞれ前記挟持部が形成されるとともに、後端部同士が、それら挟持部が前記対向方向において接近及び離間できるよう弾性変形可能に連結され、
その連結部は、自然状態においてそれら挟持部が前記所定の離間状態となるよう連結する請求項4に記載の取り外し治具。
【請求項8】
貫通孔が設けられる板状部材と、
上下方向に延びる支柱と、前記支柱を左右方向から挟むように対をなし、それぞれが支柱上端側から支柱下端側に向けて延びる弾性係止片と、前記支柱の下端側から前記支柱を取り囲みつつ外向き斜め上方へと拡径する皿状当接部と、を有した係合部が設けられ、前記係合部が、前記支柱に対し上下方向と左右方向の双方に直交する前後方向の第一側に偏った位置で左右側に延び出す第一側挿入部を有する固定部材と、
を備え、前記貫通孔に前記支柱と前記第一側挿入部と各前記弾性係止片を支柱上端側から挿入することにより、各前記弾性係止片が、前記支柱に接近する弾性変形を伴う形で通過し、所定係合位置に到達したとき弾性復帰して前記貫通孔の周辺部に対し上側から係止し、かつ前記皿状当接部が、当該周辺部に対し下側から環状に当接する形で前記係合部が係合固定された固定構造に対し、取り外し治具を用いて当該係合固定を解除して前記板状部材から前記固定部材を取り外す取り外し方法であって、
前記取り外し治具は、互いが対向する挟持部と、それら挟持部を後方側で連結する連結部と、それら挟持部を互いの対向方向に接近させるための操作部と、を備え、
各前記挟持部には、前記対向方向の内向きに突出する押付部と、前記押付部よりも後方側で前記対向方向の内側に、前記第一側挿入部を収容可能に形成された凹部と、が設けられ、
前記板状部材に係合固定された前記係合部に対し前記取り外し治具を前後方向の第一側に配置し、前記支柱を左右方向から挟むように前記挟持部を離間させる第一ステップと、
離間した前記挟持部の対向間を狭める取り外し操作を前記操作部に行うことにより、各前記押付部が前記板状部材と前記皿状当接部との間に進入し、進入先で各前記弾性係止片を前記支柱側に押し付けて弾性変形させ、各前記弾性係止片の係止状態を解除することで前記係合部を抜き取り可能にする第二ステップと、
を有し、前記第二ステップにおける前記挟持部の対向間が狭まっていく過程で各前記凹部に各前記第一側挿入部が収容されることを特徴とする取り外し方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は取り外し治具及び取り外し方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
ワイヤーハーネスを保持する車両用の保持部材(固定部材)には、ワイヤーハーネスを保持する保持部と、板状部材(車両用パネル材)の貫通孔に係合挿入する係合部が設けられる(特許文献1参照)。
【0003】
具体的にいえば、係合部には、支柱と、支柱を挟むように対をなしそれぞれが支柱の上端側から下端側に向けて延びる弾性係止片と、支柱の下端側から支柱を取り囲みつつ支柱の径方向の外向き斜め上方へと広がる皿状当接部と、が設けられる。支柱及び弾性係止片が板状部材の貫通孔に対し支柱上端側から挿入されると、対をなす弾性係止片が、支柱に接近する内向きの弾性変形を伴う形で貫通孔を通過し、所定係合位置に到達したときに弾性復帰(完全に復帰した状態でなくてもよい)して、それら弾性係止片の先端の各係止部が、貫通孔の内周壁を外向きに押し付け、かつ貫通孔の周辺部を挿入方向の奥側から係止した係止状態となるとともに、皿状当接部が、貫通孔の周辺部に対し挿入方向の手前側から環状に当接した当接状態となる。これにより、係合部が板状部材を挿入方向において挟んだ係合固定状態となる。
【0004】
こうした係合部による保持部材(固定部材)の固定構造において、係合部を板状部材から取り外すためには、従来であれば、例えば板状部材と皿状当接部との間にマイナスドライバー等の治具を差し入れて、貫通孔から下方に突出している各弾性係止片の突出先端部を、それぞれ支柱側に押し付けて弾性変形させることにより係合を解除し、その上で挿入方向の逆向きに抜き取ることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-161880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、こうした従来のやり方では、互いに強く密着した板状部材と皿状当接部との間にマイナスドライバー等の治具を差し入れることが難しく、容易に取り外すことはできない。また、治具を差し入れる位置がずれることで、各弾性係止片の突出先端部を押し付けることができず係合解除に失敗する等、作業性も悪い。
【0007】
本発明の課題は、板状部材の貫通孔に挿入固定された係合部を、容易に取り外し可能な取り外し治具及び取り外し方法を提供することにある。
【発明の概要】
課題を解決するための手段及び発明の効果
【0008】
上記課題を解決するための取り外し治具は、
貫通孔が設けられる板状部材と、
上下方向に延びる支柱と、前記支柱を左右方向から挟むように対をなし、それぞれが支柱上端側から支柱下端側に向けて延びる弾性係止片と、前記支柱の下端側から前記支柱を取り囲みつつ外向き斜め上方へと拡径する皿状当接部と、を有した係合部が設けられ、前記係合部が、前記支柱に対し上下方向と左右方向の双方に直交する前後方向の第一側に偏った位置で左右側に延び出す第一側挿入部を有する固定部材と、
を備え、前記貫通孔に前記支柱と前記第一側挿入部と各前記弾性係止片を支柱上端側から挿入することにより、各前記弾性係止片が、前記支柱に接近する弾性変形を伴う形で通過し、所定係合位置に到達したとき弾性復帰して前記貫通孔の周辺部に対し上側から係止し、かつ前記皿状当接部が、当該周辺部に対し下側から環状に当接する形で前記係合部が係合固定された固定構造に対し、当該係合固定を解除して前記板状部材から前記固定部材を取り外すための取り外し治具であって、
互いが対向する挟持部と、それら挟持部を後方側で連結する連結部と、それら挟持部を互いの対向方向に接近させるための操作部と、を有し、
各前記挟持部は、前記対向方向の内向きに突出する押付部と、前記押付部よりも後方側で前記対向方向の内側に、前記第一側挿入部を収容可能に形成された凹部と、を有し、
前記板状部材に係合固定された前記係合部に対し前記取り外し治具を前後方向の第一側に配置し、前記支柱を左右方向から挟むように前記挟持部を離間させ、その対向間を狭める取り外し操作を前記操作部に行うことにより、各前記押付部が前記板状部材と前記皿状当接部との間に進入し、進入先で各前記弾性係止片を前記支柱側に押し付けて弾性変形させ、各前記弾性係止片の係止状態を解除することで前記係合部を抜き取り可能にするとともに、前記挟持部の対向間が狭まっていく過程で各前記凹部に各前記第一側挿入部が収容されることを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するための取り外し方法は、
貫通孔が設けられる板状部材と、
上下方向に延びる支柱と、前記支柱を左右方向から挟むように対をなし、それぞれが支柱上端側から支柱下端側に向けて延びる弾性係止片と、前記支柱の下端側から前記支柱を取り囲みつつ外向き斜め上方へと拡径する皿状当接部と、を有した係合部が設けられ、前記係合部が、前記支柱に対し上下方向と左右方向の双方に直交する前後方向の第一側に偏った位置で左右側に延び出す第一側挿入部を有する固定部材と、
を備え、前記貫通孔に前記支柱と前記第一側挿入部と各前記弾性係止片を支柱上端側から挿入することにより、各前記弾性係止片が、前記支柱に接近する弾性変形を伴う形で通過し、所定係合位置に到達したとき弾性復帰して前記貫通孔の周辺部に対し上側から係止し、かつ前記皿状当接部が、当該周辺部に対し下側から環状に当接する形で前記係合部が係合固定された固定構造に対し、取り外し治具を用いて当該係合固定を解除して前記板状部材から前記固定部材を取り外す取り外し方法であって、
前記取り外し治具は、互いが対向する挟持部と、それら挟持部を後方側で連結する連結部と、それら挟持部を互いの対向方向に接近させるための操作部と、を備え、
各前記挟持部には、前記対向方向の内向きに突出する押付部と、前記押付部よりも後方側で前記対向方向の内側に、前記第一側挿入部を収容可能に形成された凹部と、が設けられ、
前記板状部材に係合固定された前記係合部に対し前記取り外し治具を前後方向の第一側に配置し、前記支柱を左右方向から挟むように前記挟持部を離間させる第一ステップと、
離間した前記挟持部の対向間を狭める取り外し操作を前記操作部に行うことにより、各前記押付部が前記板状部材と前記皿状当接部との間に進入し、進入先で各前記弾性係止片を前記支柱側に押し付けて弾性変形させ、各前記弾性係止片の係止状態を解除することで前記係合部を抜き取り可能にする第二ステップと、
を有し、前記第二ステップにおける前記挟持部の対向間が狭まっていく過程で各前記凹部に各前記第一側挿入部が収容されることを特徴とする。
【0010】
上記の固定構造及び取り外し治具によれば、取り外し治具の対向する挟持部の対向幅を狭めていく過程で、板状部材の貫通孔に係合固定された係合部の各弾性係止片を押付部が押し付けて係合解除される一方で、第一側挿入部が凹部に収容されていく。つまり、対向する挟持部を、凹部に第一側挿入部を確実に収容させる軌道でその対向間を狭めていけば、それら挟持部の押付部は確実に弾性係止片を支柱側に押し付け、係合解除できる。言い換えれば、係合固定状態の係合部の係合解除を、凹部に第一側挿入部を収容させるというガイドを受ける形で確実に行うことができる。また、係合解除状態で係合部を貫通孔から抜き取るとき、押付部は弾性係止片を支柱側に押し付け続け、係合解除状態を維持しなければならないが、凹部に第一側挿入部が収容された状態が継続していれば、押付部が位置ずれすることが無いため、容易に係合解除状態を維持でき、係合部を安定して抜き取ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
ねじ締め装置
4か月前
日東精工株式会社
搬送装置
25日前
株式会社ツノダ
挟持工具
2か月前
株式会社ツノダ
挟持工具
1か月前
株式会社右川ゴム製造所
把持装置
1か月前
川崎重工業株式会社
ハンド
2か月前
個人
ロボットシステム
4か月前
学校法人立命館
グリッパ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
関節機構
4か月前
学校法人立命館
ロボットハンド
2か月前
株式会社不二越
ロボット
4か月前
個人
プーリーキー抜き治具
1か月前
株式会社不二越
予測システム
2か月前
CKD株式会社
電動把持装置
4日前
工機ホールディングス株式会社
作業機
3か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
4か月前
小倉クラッチ株式会社
ロボットハンド
4か月前
株式会社越智工業所
ブレーカ用カバー
4か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
3か月前
株式会社ダイヘン
画像生成装置
1か月前
株式会社ダイヘン
情報処理装置
1か月前
株式会社ダイヘン
画像生成装置
1か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
2か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
2か月前
株式会社中村製作所
トルクドライバー
2か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
2か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
4か月前
株式会社共和製作所
ロボット用アーム
12日前
工機ホールディングス株式会社
作業機
2か月前
工機ホールディングス株式会社
作業機
2か月前
株式会社不二越
ロボットシステム
4か月前
西部電機株式会社
吸着装置
26日前
西部電機株式会社
吸着装置
26日前
株式会社豆蔵
ロボットハンド
1か月前
株式会社テス
あと施工アンカーの撤去装置
2か月前
学校法人近畿大学
AMPパラレルロボット
4か月前
続きを見る