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公開番号2024057719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164566
出願日2022-10-13
発明の名称抗微生物性材料及びその製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類B32B 15/04 20060101AFI20240418BHJP(積層体)
要約【課題】透明性を損なうことなく、良好な耐擦性を有する抗微生物性材料を提供する。
【解決手段】基材と、前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層とを含み、前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2001で定義される平均高さRcが14nm以上であり、且つJIS B0601:2001で定義されるスキューネスRskが-0.5以上である、抗微生物性材料。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層と
を含み、
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2001で定義される平均高さRcが14nm以上であり、且つJIS B0601:2001で定義されるスキューネスRskが-0.5以上である、
抗微生物性材料。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記平均高さRcは、500nm以下である、
請求項1に記載の抗微生物性材料。
【請求項3】
前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2001で定義される平均長さRSmが、10~40μmである、
請求項1に記載の抗微生物性材料。
【請求項4】
前記スキューネスRskと前記平均高さRcが、以下の関係式(1)を満たす、
請求項1に記載の抗微生物性材料。
Rsk≧(100-Rc)/40・・・(1)
【請求項5】
前記銅-錫合金層の厚みが、1~20nmである、
請求項1~4のいずれか一項に記載の抗微生物性材料。
【請求項6】
前記基材は、樹脂基材を含む、
請求項5に記載の抗微生物性材料。
【請求項7】
前記基材は、前記樹脂基材上に配置された凹凸付与層をさらに含む、
請求項6に記載の抗微生物性材料。
【請求項8】
前記樹脂基材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選ばれる一種を含む、
請求項6に記載の抗微生物性材料。
【請求項9】
前記抗微生物性材料を、幅5cm、長さ13cmの試験片とし、前記試験片をガラス板上に固定し、
直径30mm、幅30cmのシリコーンゴムローラーの中央部に、幅10cm、長さ11cmの綿布を巻き付けて固定した自重800gの摩擦器具を、前記試験片の長さ方向にn回往復移動させ、前記試験片の全面を摩擦する摩擦試験を行った後の前記銅-錫合金層の平均厚みをh

、前記摩擦試験を行う前の前記銅-錫合金層の平均厚みをh

としたとき、n=1000とした場合に、下記式(2)で表される損耗率が70%以下である、
請求項6に記載の抗微生物性材料。
式(2):損耗率(%)=(h

-h

)/h

×100
【請求項10】
表面のJIS B0601:2001で定義される平均高さRcが14nm以上であり、且つJIS B0601:2001で定義されるスキューネスRskが0よりも大きい基材を準備する工程と、
前記基材の前記表面上に、蒸着法により銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層を形成する工程と
を含む、
抗微生物性材料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗微生物性材料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
物品の衛生を維持するために、抗微生物性を有する物質を物品表面に付与することがある。抗微生物性を付与する手段としては、物品の表面に抗菌剤を練りこんだり、抗菌剤を含む塗料を塗布したりすることが広く行われている。しかしながら、これらの方法では、表面における抗微生物剤の存在割合が少ないため、十分な抗微生物性が得られにくい。
【0003】
高い抗微生物性を付与する方法として、物品の表面に、銅、銀及びそれらを含む合金等の金属薄膜を設ける方法も知られている。例えば、特許文献1では、粗面化処理が施された樹脂基材層と、当該樹脂基材層の粗面化処理面上に配置された銅-錫系合金薄膜とを含み、銅-錫系合金薄膜の厚みが2~1500nmである抗微生物性材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-013995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示すような合金薄膜は、良好な抗微生物性を有する。しかしながら、耐擦性の更なる向上が求められている。
【0006】
例えば、抗微生物性材料は、エレベータや自販機のボタン等の人の手が触れる物の表面に貼り付けられて使用されることがある。このように、人の手や物品が頻繁に接触するような用途に使用される抗微生物性材料には、金属薄膜が摩擦によって剥がれにくいこと、即ち、高い耐擦性が求められる。
【0007】
耐擦性を向上させる手法として、特許文献1のように基材の表面粗さを粗くして、金属薄膜を剥がれにくくする方法がある。しかしながら、基材の表面を粗くすると、ヘイズが上昇しやすく、透明性が損なわれやすい。そのため、上記のように高い透明性が求められる用途においては、透明性が十分でない場合があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、透明性を損なうことなく、良好な耐擦性を有する抗微生物性材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の抗微生物性材料は、基材と、前記基材上に配置され、銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層とを含み、前記銅-錫合金層の表面のJIS B0601:2001で定義される平均高さRcが14nm以上であり、且つJIS B0601:2001で定義されるスキューネスRskが-0.5以上である。
【0010】
本発明の抗微生物性材料の製造方法は、表面のJIS B0601:2001で定義される平均高さRcが14nm以上であり、且つJIS B0601:2001で定義されるスキューネスRskが0よりも大きい基材を準備する工程と、前記基材の前記表面上に、蒸着法により銅と錫の合計100原子%に対して、銅を40~90原子%含み、かつ錫を10~60原子%含む銅-錫合金層を形成する工程とを含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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