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公開番号2023139596
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-04
出願番号2022045196
出願日2022-03-22
発明の名称積層体および包装材料
出願人凸版印刷株式会社
代理人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20230927BHJP(積層体)
要約【課題】リサイクル適性に優れ、且つ、ヒートシール性に優れた積層体を提供すること。
【解決手段】少なくとも、基材層と第一の接着剤層と中間層と第二の接着層とシーラント層とがこの順に積層された積層体において、前記基材層の最外面側に保護層が設けられ、前記保護層は、熱硬化型樹脂からなり、前記基材層と中間層とシーラント層がポリエチレン樹脂からなり、前記基材層は、基材層表面の探針降下温度が180℃以上220℃以下であり、前記中間層は、中間層表面の探針降下温度が180℃以下であり、前記積層体に占めるポリエチレンの割合は90質量%以上であることを特徴とする積層体である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、基材層と第一の接着剤層と中間層と第二の接着層とシーラント層とがこの順に積層された積層体において、
前記基材層の最外面側に保護層が設けられ、
前記保護層は、熱硬化型樹脂からなり、
前記基材層と中間層とシーラント層がポリエチレン樹脂からなり、
前記基材層は、基材層表面の探針降下温度が180℃以上220℃以下であり、
前記中間層は、中間層表面の探針降下温度が180℃以下であり、
前記積層体に占めるポリエチレンの割合は90質量%以上であることを特徴とする積層体。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記保護層は、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物、及び、金属アルコキシド或いは金属アルコキシドの加水分解物の反応生成物の少なくとも1つと、水溶性高分子とを含む請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記中間層の少なくとも一方の面上に、ガスバリア層を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記ガスバリア層は、無機化合物を備えることを特徴とする請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
前記無機化合物層上に被覆層を備えることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
前記被覆層は、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物、及び、金属アルコキシド或いは金属アルコキシドの加水分解物の反応生成物の少なくとも1つと、水溶性高分子とを含む請求項5に記載の積層体。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載の積層体から構成される包装材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体及びそれを用いた包装材料に関する。より詳しくは、本発明は、材料のリサイクル適性に優れる環境負荷の小さな積層体及びそれを用いた包装材料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
包装袋は、包装する内容物の性質、内容物の量、内容物の変質を防ぐための後処理、包装袋を運搬する形態、包装袋を開封する方法、廃棄する方法などによって、さまざまな素材が組み合わせて用いられている。
【0003】
たとえば、積層したフィルムを用いるフレキシブルパッケージの包装袋においては、包装袋の機械的強度を得るためにポリプロピレンやポリエステルなどの二軸延伸フィルムを用い、包装袋として内容物を封止するためにポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などをヒートシール材料とするなどの組み合わせにより用いられている。また、内容物の劣化を抑制するために、アルミ箔や、エチレンビニルアルコール共重合体を積層するなども行われている。
【0004】
上記の機能分離した各種素材を用いた積層体は、内容物の包装から、輸送、保管、開封などの各過程での適性に重点をおいて設計されたものである。しかしながら、近年の環境問題への意識の高まりから、各種製品の省資源、リサイクル適性などの機能に重点がおかれるようになり、包装袋に用いられる積層体にも同様の機能が求められてきている。一般に、包装材料に含まれる主要な樹脂の割合が90質量%以上であるとリサイクル性が高いと考えられているが、従来の包装材料の多くは複数の樹脂材料や場合により紙、金属材料を含んで構成されており、かつこの基準を満たしていないため、リサイクルされていないのが現状である。
【0005】
そこで、特許文献1には、基材と、接着層と、ヒートシール層とを備えた積層体において、基材及びヒートシール層をポリエチレンから構成することが記載されている。基材及びヒートシール層を同一材料で構成することにより、上記リサイクル性の基準をクリアしやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-55157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の積層体を包装袋に適用した際に、包装袋を形成する製袋工程では、積層体のヒートシール層(シーラント層)同士を向かい合わせ、積層体の基材層外面側から高温治具により圧力をかけて挟み込むことで熱溶着(ヒートシール)させる工程がある。ヒートシール機の治具は高温になっており、直接治具に接触する基材層外面側は高温に曝されるため、従来の積層体では基材層が熱に冒されて治具に付着したり、ヒートシール部にシワが発生したりするなどの不具合が生じる場合があり、ヒートシール性が十分ではなかった。そのため、製袋温度の適正条件が狭く、生産性が悪いこと、また、包装袋の強度が十分でない場合があることなどが課題となっていた。
【0008】
そこで、本発明は、リサイクル適性に優れ、且つ、ヒートシール性に優れた積層体及びそれを用いた包装材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための手段として、本発明の第1の態様は、少なくとも、基材層と第一の接着剤層と中間層と第二の接着層とシーラント層とがこの順に積層された積層体において、前記基材層の最外面側に保護層が設けられ、前記保護層は、熱硬化型樹脂からなり、前記基材層と中間層とシーラント層がポリエチレン樹脂からなり、前記基材層は、基材層表面の探針降下温度が180℃以上220℃以下であり、前記中間層は、中間層表面の探針降下温度が180℃以下であり、前記積層体に占めるポリエチレンの割合は90質量%以上であることを特徴とする積層体である。
【0010】
本発明に係る積層体は、基材層の最外面側に保護層となる熱硬化型樹脂膜を形成することで、積層体の表面でのヒートシール時の熱ダメージが軽減緩和される。また、探針降下温度が180℃以上220℃以下の範囲にあるポリエチレンからなる樹脂基材層は、透明性が良い特性を持つことから、図柄や文字等の印刷層を基材の内面側に配置した包装材の場合も高い視認性を有する。また、針降下温度が180℃以下の範囲にあるポリエチレンからなる中間層は、十分な強度を有する。なお、印刷層は基材のいずれかの面に適宜設けることができるが、基材内面側に配置した包装材の場合、より一層本効果を得られやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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