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公開番号2024000972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-09
出願番号2023090637
出願日2023-06-01
発明の名称二軸配向ポリエステルフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20231226BHJP(積層体)
要約【課題】露光面における粒子含有層の厚みを含有される粒子の粒径よりも小さくし、厚み方向における粒子の重なりを減らすことで、露光時の紫外光の散乱を低減し、高ハンドリング性を維持した上で、レジストパターン壁面に生じる凹凸の発生を抑制できるドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】下記(1)と(2)を満たす、二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)少なくとも片方の表層に式1~3を満たすポリエステル層A(A層)とフィルム表面を有さないC層とを有する少なくとも3層以上で構成される積層ポリエステルフィルムである。
(2)A層に含有される最も粒径が大きい粒子Aの粒径をDA(μm)、A層の厚みをTA(μm)とするとき、DAが式1を、TAが式2を、DA-TAが式3を満たす。
0.10<DA≦0.30(式1)
0.05<TA(式2)
0.02≦DA-TA≦0.15(式3)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)と(2)を満たすことを特徴とする、ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)少なくとも片方の表層に下記式1~3を満たすポリエステル層A(A層)とフィルム表面を有さないC層とを有する少なくとも3層以上で構成される積層ポリエステルフィルムであること。
(2)前記A層に含有される最も粒径が大きい粒子である粒子Aの粒径をDA(μm)、A層の厚みをTA(μm)とするとき、DAが下記式1を、TAが下記式2を、DA-MAが下記式3を満たすこと。
0.10<DA≦0.30(式1)
0.05<TA(式2)
0.02≦DA-TA≦0.15 (式3)
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記A層のフィルム表面(A)において、高さ5nm以上15nm未満の突起個数をn(個/mm

)としたとき、nが1.5×10

以上3.0×10

以下であり、高さ15nm以上25nm未満の突起個数をn´(個/mm

)としたとき、n´が0.3×10

以上1.5×10

以下である請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項3】
前記フィルム表面(A)の算術平均粗さをSRa(A)、10点平均表面粗さをSRz(A)、算術平均表面傾斜をΔa(A)、幾何平均表面傾斜をΔq(A)としたとき、SRa(A)が1.5nm以上4.0nm以下、SRz(A)が30nm以上70nm以下、Δa(A)が1.0μm/mm以上1.8μm/mm以下、Δq(A)が2.0μm/mm以上2.8μm/mm以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記フィルム表面(A)が、粒径0.01μm以上の不活性粒子を含有する長径1.0μm以上の凝集物を有しており、当該凝集物を核とするボイドの個数が5個/10mm

未満である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記A層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在個数をプロットしたとき、粒子径が10~150nmの範囲と、粒子径が100~300nmの範囲のそれぞれに1つ以上の極大値を有する請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記A層とは反対側のフィルム表層が下記(3)を満たすポリエステル層B(B層)である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3)B層のフィルム表面(B)の算術平均粗さをSRa(B)、10点平均表面粗さをSRz(B)とするとき、前記SRa(A)とSRa(B)の差の絶対値が2.0nm以下であり、前記SRz(A)とSRz(B)の差の絶対値が50nm以下である。
【請求項7】
フィルムヘイズが0.5%以下である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項8】
前記B層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径が10~200nmの範囲に1つ以上の極大値を有する請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項9】
前記表面(A)と前記表面(B)間の静止摩擦係数μsが0.7以上1.3以下かつ、前記表面(A)と前記表面(B)間の動摩擦係数μdが0.6以上1.2以下である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項10】
前記C層において、長手方向0.88cm×幅方向1.16cmの領域をレーザー顕微鏡により10回観察したときに存在する長径15.0μm以上の粗大物の数が5個以下であり、長径10.0μm以上15.0μm未満の粗大物の数が30個以下であり、長径1.0μm以上10.0μm未満の粗大物の数が1000個以下である請求項1又は2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
ドライフィルムレジスト(以下DFRと呼ぶ場合がある)は、プリント配線基板、半導体パッケージ、フレキシブル基板などの回路を形成するために用いられている。DFRは、感光層(フォトレジスト層)を、支持体としてのポリエステルフィルム上に積層させた後、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどからなる保護フィルム(カバーフィルム)で挟んだ構造をしている。このDFRを用いて導体回路を作製するには、一般的に次のような工程が採用される。
1)DFRから保護フィルムを剥離し、露出したレジスト層の表面と、基板上の銅箔などの導電性基材層の表面とが密着するように、基板・導電性基材層とラミネートする工程。
2)次に、導体回路パターンを焼き付けたフォトマスクを、ポリエステルフィルムからなる支持体上に置き、その上から、感光性樹脂を主体としたレジスト層に紫外線を照射して、露光させる工程。
3)その後、フォトマスクおよびポリエステルフィルムを剥離した後、溶剤によってレジスト層中の未反応分を溶解、除去する工程。
4)次いで、酸などでエッチングを行い、導電性基材層中の露出した部分を溶解、除去する工程。
【0003】
4)の工程の後には、レジスト層中の光反応部分とこの光反応部分に対応する導電性基材層部分がそのまま残り、その後、残ったレジスト層を除去する工程を経て、基板上の導体回路が形成されることになる。このため、支持体であるポリエステルフィルムには、紫外線を効率的に透過できることが要求される。これにより、導体回路パターンが、正確にレジスト層上に反映される。特に、近年では、IT機器など小型化、軽量化などに伴い、プリント配線板の微細化、高密度化が進んでおり、配線の幅や配線の間隔が5μm程度といった微細パターンを形成し、高解像化を達成できるドライフィルムレジスト支持体用ポリエステルフィルムが要求されている。また、支持体としてのポリエステルフィルムは、支持体上にレジスト層を形成してレジストフィルムを製造する際のハンドリング性を良好にするために、適度なすべり性を有することが重要であるが、適度なすべり性を付与するために易滑材としての粒子を含有させた場合、含有させた粒子が凝集し、露光工程時の紫外線照射の際、粒子による光散乱の透過と反射が共に引き起こされ、レジストの解像度を低下させてしまうという問題が生じていた。
【0004】
そこで、フィルムの表面を高平滑にして、かつヘイズ値を低くすることや、波長365nmにおける透過率を一定範囲内とすることを特徴とするドライフィルムレジスト支持体用ポリエステルフィルムが提案されている(特許文献1)。また、帯電防止剤の配合によりレジスト用ポリエステルフィルムを製造する際のハンドリング性、ゴミや異物の付着防止や、該フィルムを用いたレジストフィルム自身のハンドリング性、ゴミや異物の付着防止を向上させる技術が開示されている(特許文献2、3、4)。また、含有させる粒子を任意の製造段階で添加することにより分散性を改善し粒子の凝集を防止する技術が開示されている(特許文献5)。さらに、粒子を核とした突起およびくぼみによる凹凸部を所定の範囲とすることで、フィルム表面近傍での反射や散乱によるレジストパターンの抜けを抑制させることができる技術も開示されている(特許文献6、7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-87854号公報
特開2001-117237号公報
特開2006-327158号公報
特開2007-254640号公報
特開2014-98136号公報
特開2020-59242号公報
特開2022-64295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これら前記の提案でも、高解像度化の要求を満足することは難しく、現像後のレジストのパターニングにゆがみや、抜け、レジストパターン壁面の状態が悪いなどの欠点が十分に解消できず、依然として、高解像度化への品質向上が求められている。特に、近年では配線の幅や間隔が5μm程度の微細パターンが要求されていることから、2μm程度の粗大物は、レジストの欠陥につながるとされている。粗大物としては、例えばベースフィルム上に付与された粒子やポリエステル樹脂組成物に含まれる金属触媒の凝集物を核として、延伸過程で形成される気泡(ボイド)が挙げられる。この凝集物含有ボイドが存在すると、露光工程で照射された紫外線が散乱し、パターン通りにレジストが硬化しない。ベースフィルムに含有させる粒子の凝集を防ぎ、上記の粒子含有ボイドを減らすために、粒子の添加量を少なく、また、サイズを小さくした結果、フィルム製造工程や上記DFR製造工程にて収率が低下、特に、すべり性が悪化したことで巻きに関わる問題が目立って発生しているため、生産性(フィルム巻き取り性)向上の要求も達成しなければならない。
【0007】
これらの事情に鑑み、本発明は、露光面における粒子含有層の厚みをその粒子層に含有される粒子の粒径よりも小さくし、厚み方向における粒子の重なりを減らすことで、露光時の紫外光の散乱を低減し露光時の反射強度が小さく、高ハンドリング性を維持した上で、レジストパターン壁面に生じる凹凸の発生を抑制できるドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供することその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の特徴を有する。
[I]下記(1)と(2)を満たすことを特徴とする、ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)少なくとも片方の表層に下記式1~3を満たすポリエステル層A(A層)とフィルム表面を有さないC層とを有する少なくとも3層以上で構成される積層ポリエステルフィルムであること。
(2)前記A層に含有される最も粒径が大きい粒子である粒子Aの粒径をDA(μm)、A層の厚みをTA(μm)とするとき、DAが下記式1を、TAが下記式2を、DA-MAが下記式3を満たすこと。
0.10<DA≦0.30(式1)
0.05<TA(式2)
0.02≦DA-TA≦0.15 (式3)
[II]前記A層のフィルム表面(A)において、高さ5nm以上15nm未満の突起個数をn(個/mm

)としたとき、nが1.5×10

以上3.0×10

以下であり、高さ15nm以上25nm未満の突起個数をn´(個/mm

)としたとき、n´が0.3×10

以上1.5×10

以下である[I]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[III]前記フィルム表面(A)の算術平均粗さをSRa(A)、10点平均表面粗さをSRz(A)、算術平均表面傾斜をΔa(A)、幾何平均表面傾斜をΔq(A)としたとき、SRa(A)が1.5nm以上4.0nm以下、SRz(A)が30nm以上70nm以下、Δa(A)が1.0μm/mm以上1.8μm/mm以下、Δq(A)が2.0μm/mm以上2.8μm/mm以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[IV]前記フィルム表面(A)が、粒径0.01μm以上の不活性粒子を含有する長径1.0μm以上の凝集物を有しており、当該凝集物を核とするボイドの個数が5個/10mm

未満である[I]~[III]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[V]前記A層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在個数をプロットしたとき、粒子径が10~150nmの範囲と、粒子径が100~300nmの範囲のそれぞれに1つ以上の極大値を有する[I]~[IV]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VI]前記A層とは反対側のフィルム表層が下記(3)を満たすポリエステル層B(B層)である[I]~[V]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3)B層のフィルム表面(B)の算術平均粗さをSRa(B)、10点平均表面粗さをSRz(B)とするとき、前記SRa(A)とSRa(B)の差の絶対値が2.0nm以下であり、前記SRz(A)とSRz(B)の差の絶対値が50nm以下である。
[VII]フィルムヘイズが0.5%以下である[I]~[VI]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VIII]前記B層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径が10~200nmの範囲に1つ以上の極大値を有する[I]~[VII]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[IX]前記表面(A)と前記表面(B)間の静止摩擦係数μsが0.7以上1.3以下かつ、前記表面(A)と前記表面(B)間の動摩擦係数μdが0.6以上1.2以下である[I]~[VIII]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[X]前記C層において、長手方向0.88cm×幅方向1.16cmの領域をレーザー顕微鏡により10回観察したときに存在する長径15.0μm以上の粗大物の数が5個以下であり、長径10.0μm以上15.0μm未満の粗大物の数が30個以下であり、長径1.0μm以上10.0μm未満の粗大物の数が1000個以下である[I]~[IX]に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
[XI]150℃における寸法変化率が長手方向で3.0%以下、幅方向で2.0%以下であり、100℃における寸法変化率が長手方向、幅方向ともに1.0%以下である[I]~[X]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XII]ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる際、前記表面(A)側から紫外線露光されるように用いる[I]~[XI]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XIII]共押出し法により溶融製膜して得る[I]~[XII]のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムは、露光時の反射強度が小さく、レジストパターン壁面に生じる凹凸が少なく、かつハンドリング性に優れているという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
三次元微細表面形状測定器で測定される幾何平均表面傾斜Δq(A)をあらわす概念図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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