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公開番号2024077606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2023193409
出願日2023-11-14
発明の名称正孔輸送性組成物、透明電極、光起電力素子
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H10K 30/50 20230101AFI20240531BHJP()
要約【課題】正孔輸送性に優れた導電膜が形成できる正孔輸送性組成物および、それを用いた透明電極と光起電力素子を提供すること。
【解決手段】少なくとも下記一般式(1)の有機化合物と導電性もしくは半導体性の材料を含有する正孔輸送性組成物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024077606000020.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">42</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> (環Aは、窒素原子を含む五員以上の複素環である。環B、Cは、ベンゼン環、あるいは、少なくとも1つのベンゼン環部分を有する縮合環である。R1は、アルキレン基またはオキシアルキレン基である。E1は、親水性官能基である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも下記一般式(1)の有機化合物と、導電性もしくは半導体性の材料を含有する正孔輸送性組成物。
TIFF
2024077606000016.tif
41
170
(環Aは、窒素原子を含む五員以上の複素環である。環B、Cは、ベンゼン環、あるいは、少なくとも1つのベンゼン環部分を有する縮合環である。R

は、アルキレン基、オキシアルキレン基、あるいは、アルキレンジオキシ基である。E

は、親水性官能基である。)
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記一般式(1)の有機化合物が下記一般式(2)である請求項1に記載の正孔輸送性組成物。
TIFF
2024077606000017.tif
46
170
(環B、Cは、ベンゼン環、あるいは、少なくとも1つのベンゼン環部分を有する縮合環である。R

は、アルキレン基、オキシアルキレン基、あるいは、アルキレンジオキシ基である。E

は、親水性官能基である。)
【請求項3】
前記一般式(1)の有機化合物が下記一般式(3)である請求項1に記載の正孔輸送性組成物。
TIFF
2024077606000018.tif
34
170
(環Aは、窒素原子を含む五員以上の複素環である。X

、X

はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、もしくは、アリール基である。R

は、アルキレン基、オキシアルキレン基、あるいは、アルキレンジオキシ基である。E

は、親水性官能基である。)
【請求項4】
前記一般式(1)の有機化合物が下記一般式(4)である請求項1に記載の正孔輸送性組成物。
TIFF
2024077606000019.tif
37
170
(X

、X

はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、もしくは、アリール基である。R

は、アルキレン基、オキシアルキレン基、あるいは、アルキレンジオキシ基である。E

は、親水性官能基である。)
【請求項5】
前記導電性もしくは半導体性の材料が導電性高分子である請求項1に記載の正孔輸送性組成物。
【請求項6】
前記導電性もしくは半導体性の材料が、ポリスチレンスルフォネートが添加されたポリエチレンジオキシチオフェンを含む、請求項1に記載の正孔輸送性組成物。
【請求項7】
請求項1~6いずれかに記載の正孔輸送性組成物から形成される透明電極。
【請求項8】
請求項1~6いずれかに記載の正孔輸送性組成物から形成される層を含む光起電力素子。
【請求項9】
陰極と陽極が400nm以上700nm以下の波長領域において透過率が60%以上の透明電極から形成される請求項8に記載の光起電力素子。
【請求項10】
請求項1~6いずれかに記載の正孔輸送性組成物から形成される層を含む発光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は正孔輸送性組成物、ならびに、それを用いた透明電極と光起電力素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
太陽電池は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置であり、人類のエネルギー供給の一翼を担うと期待されている。しかし、従来の太陽電池は、環境負荷の高い真空プロセスや高温プロセスを経て形成されており、一般家庭に大量普及するに至っていない。太陽電池によってエネルギーを安定供給するには、低環境負荷で太陽電池を大量製造することが重要となる。
塗布型の太陽電池は、その光電変換層が溶媒に可溶な材料から構成されているため、簡便な塗布型製造プロセスから形成可能であり、大量普及の可能性を秘めている。例えば、有機半導体を用いた有機太陽電池や、有機無機ペロブスカイト化合物を用いたペロブスカイト太陽電池などが挙げられる。この塗布型太陽電池の実用形状としては、基板上に陰極、光電変換層、陽極の順に形成される構造が、長期的に利用可能な構成として注目されている。この構造では、比較的反応性の高い陰極付近が、大気中の水や酸素から隔離されるため、高い環境耐久性が得られる。この実用化に向けては、塗布型構成部材の改良による高効率化が必要とされている。特に、塗布法により形成される正孔輸送層は、従来の真空蒸着プロセスなどによる金属酸化物系の正孔輸送層を用いた場合に比べ、低い発電効率を示す。この改善には、濡れ性や光電変換層とのエネルギー障壁が課題とされており、例えば、以下のような改善検討がこれまでになされている。
【0003】
特許文献1では、非イオン性の界面活性剤を導電性高分子溶媒に添加した正孔輸送層組成物が開示されている。この組成物は有機半導体光電変換層上で良好な濡れ性を示すため、正孔輸送層が再現よく光電変換層上に塗工することが可能となり、高耐久な有機太陽電池が実現されている。
【0004】
非特許文献1では、フッ素系の界面活性剤を導電性高分子溶媒に添加した正孔輸送層組成物が開示されている。この組成物では、光電変換層上への良好な濡れ性が実現されていると同時に、形成される正孔輸送層の仕事関数が深い。そのため、光電変換層とのエネルギー障壁が低減し、開放電圧のロスが低減する。これにより、高効率な有機太陽電池が実現されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6848858号
【非特許文献】
【0006】
ACS APPL.ENERGY MATER.5,3,3766-3772(2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1と非特許文献1の正孔輸送性組成物で用いられるような界面活性剤は、電気的に絶縁性であるアルキル鎖が主成分であるため、光電変換層と正孔輸送層の界面に大きな電気抵抗成分を生じうる。その結果、形成される有機太陽電池の直列抵抗成分が大きくなり、フィルファクターが低減し、発電効率が低くなる。この解決策として、界面活性剤の量を減らすことが考えられるが、正孔輸送層の濡れ性が低減する上に、仕事関数が変わるため、光電変換層との界面にエネルギー障壁や大きな抵抗成分が生じる。
上記の課題は、光電変換層の種類によらず正孔輸送層の組成に起因するため、有機太陽電池のみならず他の塗布型太陽電池や光電変換素子などにもあてはまりうる。そのため、以下では、有機半導体を用いた有機太陽電池や、有機無機ペロブスカイト化合物を用いたペロブスカイト太陽電池、有機色素を用いた色素増感型太陽電池などの、塗布型の光電変換層から光起電力を得る素子を総称して光起電力素子と呼称する。
上記の課題を鑑みて、本発明の目的は、開放電圧とフィルファクターの高い光起電力素子を提供できる正孔輸送性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、少なくとも下記一般式(1)の有機化合物と、導電性もしくは半導体性の材料を含有する正孔輸送性組成物により、濡れ性が高く、開放電圧とフィルファクターの高い光起電力素子を提供できる。
【0009】
TIFF
2024077606000001.tif
42
170
【0010】
上記一般式(1)中の環Aは、窒素原子を含む五員以上の複素環である。環B、Cは、ベンゼン環、あるいは、少なくとも1つのベンゼン環部分を有する縮合環である。R

は、アルキレン基、オキシアルキレン基、あるいは、アルキレンジオキシ基である。E

は、親水性官能基である。ベンゼン環、縮合環、アルキレン基、オキシアルキレン基、アルキレンジオキシ基は、置換されていてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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