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公開番号2024082720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196761
出願日2022-12-09
発明の名称材料特性評価方法および解析方法
出願人東レ株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 3/08 20060101AFI20240613BHJP(測定;試験)
要約【課題】試験片に圧縮荷重を負荷することで変形比率と破断相当時における材料特性の関係を求める材料特性評価方法およびその材料特性評価方法を用いる構造物もしくは成形品の解析方法を提供する。
【解決手段】板材からなる試験片の主平面が長方形であり、主平面の2つの長辺のそれぞれに1箇所ずつ、主平面の中心を対称点とする点対称の特定の位置関係に特定形状の2つの切り欠き部が形成され、試験片の2つの短辺に対して長辺が延びる方向に平行な一方向圧縮荷重を負荷し、圧縮方向をx方向、圧縮方向の試験片面内直交方向をy方向、圧縮方向の試験片面外直交方向をz方向とし、x方向と少なくともy方向もしくはz方向の2方向乃至3方向の試験片の変形比率を算出し、変形比率と材料の破断相当時における材料特性の関係を求める材料試験を実施し、変形状態の変形比率と材料の破断相当時における材料特性の関係を求める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
板材からなる試験片に圧縮荷重を負荷することで試験片の変形比率と材料の破断相当時における材料特性の関係を求める材料特性評価方法であって、
前記板材の主平面が長方形であり、主平面の2つの長辺のそれぞれに1箇所ずつ、主平面の中心を対称点とする点対称の位置関係に2つの切り欠き部が形成され、
前記切り欠き部が、前記主平面の長辺から主平面の内側に延びる2本の線分と、2本の線分の先端をつなぐ曲率半径Rの円弧からなり、
前記2つの切り欠き部の上記円弧の先端間距離が、上記主平面の長辺方向にH、短辺方向にWとすると、0.1≦R/√(H
2
+W
2
)≦2.0であることを特徴とする試験片であって、
二軸圧縮試験を所望する試験片はHが0かつ0.1≦R/√(H
2
+W
2
)≦0.25、一軸圧縮試験を所望する試験片はHが0かつ0.25<R/√(H
2
+W
2
)≦2.0、せん断圧縮試験を所望する試験片はHが0より大きくかつ0.1≦R/√(H
2
+W
2
)≦2.0の位置関係になるように2つの切り欠き部が配され、
2本の線分が、主平面の短辺に沿う方向に互いに平行にあるいは2本の線分間の距離が主平面の長辺に近づくにつれ大きくなる方向に配され、
前記試験片の2つの短辺に対して長辺が延びる方向に平行な一方向圧縮荷重を負荷する材料試験であって、
圧縮方向をx方向、圧縮方向の試験片面内直交方向をy方向、圧縮方向の試験片面外直交方向をz方向とし、x方向と少なくともy方向もしくはz方向の2方向乃至3方向の試験片の変形比率を算出し、前記変形比率と材料の破断相当時における材料特性の関係を求める材料試験を、
少なくとも1つの試験片に対して実施し、少なくとも1つの変形状態の変形比率と材料の破断相当時における材料特性の関係を求めることを特徴とする、
材料特性評価方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記曲率半径Rが異なる試験片を複数用意して材料試験を実施し、複数の変形状態の変形比率と材料の破断相当時における材料特性との関係を求める、請求項1に記載の材料特性評価方法。
【請求項3】
特性を評価したい材料が樹脂材料である、請求項1に記載の材料特性評価方法。
【請求項4】
前記樹脂材料のヤング率が500GPa以下である、請求項3に記載の材料特性評価方法。
【請求項5】
前記変形比率の算出にひずみ、応力、もしくは応力三軸度を用いる、請求項1に記載の材料特性評価方法。
【請求項6】
前記材料の破断相当時における材料特性が破断相当時までの荷重―変位線図、破断ひずみ、破断応力、またはエネルギ吸収率である、請求項1に記載の材料特性評価方法。
【請求項7】
材料特性評価方法による評価の対象となる材料を用いる構造物もしくは成形品の解析方法であって、
解析方法に有限要素法もしくは粒子法を用い、
前記有限要素法もしくは粒子法で用いる解析モデルにおける材料の破断相当時における材料特性の少なくとも一部を求めるのに請求項1~6のいずれかに記載の材料特性評価方法を用いることを特徴とする、解析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、試験片に圧縮荷重を負荷することで変形比率と破断相当時における材料特性の関係を求める材料特性評価方法およびその材料特性評価方法を用いる解析方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの演算処理能力の飛躍的な進歩に伴い、有限要素法(Finite Element Method。以下、FEMと記す。)などによる構造解析を利用して、車両設計、構造設計、性能評価などを、実試験の代わりに、コンピュータ上でシミュレーションし、評価している。特に、車両の衝突安全性能を評価する場合において、車両が衝突物と高速で衝突することを想定するため、車両には衝突物から主として圧縮荷重が負荷される。その場合、車両に搭載される部品も同様に圧縮荷重が負荷されるとともに、部品同士の相互干渉により、三軸圧縮や二軸圧縮、一軸圧縮、あるいはせん断圧縮変形する場合がある。したがって、車両搭載部品の強度や耐久性能を高精度に評価するためには、材料試験で材料の圧縮変形に対する強度を正確に評価し、かつ構造解析の解析モデルに変形比率、特に三軸圧縮や二軸圧縮、一軸圧縮、およびせん断圧縮変形に対する材料の強度を定義する必要がある。
【0003】
そこで、従来技術として、構造解析に部品の変形比率ごとに変化する材料特性を評価する材料試験や評価した材料特性を用いた解析手法が実施される場合がある。構造解析に変形比率ごとに変化する材料特性を考慮する場合、例えば特許文献1による試験評価手法で評価した材料特性を考慮する方法が知られている。特許文献1には、薄鋼板の脆性破壊に関する材料特性の定量的かつ信頼性の高い取得方法を課題とし、変形比率として応力三軸度と呼ばれる応力の多軸度を表すパラメータを用いて、切り欠き部を形成した薄鋼板の試験片を一軸方向に引張り、その試験片に発生する応力三軸度と破断時の材料特性の関係を明らかにする方法が開示されている。
【0004】
あるいは特許文献2のように、薄鋼板の脆性破壊に関する材料特性の定量的かつ信頼性の高い取得方法を課題とし、3点曲げ試験で発生する破断箇所の応力三軸度が引張側であることに着目し、切り欠き部を形成した薄鋼板の試験片を一軸方向に引張ることにより、引張側の応力三軸度と材料の破断特性との関係を明らかにし、3点曲げ試験片の脆性破面率を予測する方法が開示されている。
【0005】
あるいは特許文献3のように、解析時間が膨大となることを抑制しつつ、三次元変形挙動を精度良くシミュレートすることができる繊維強化プラスチック、特に多層プリプレグの解析方法を課題とし、目違い切欠き圧縮試験により層の面内および面外せん断変形の材料特性を計測するとともに、材料の損傷開始を応力三軸度と紐づけて三次元変形をシミュレートする方法が開示されている。
【0006】
ここで、応力三軸度とは、静水圧応力を相当応力で除したパラメータであって、以下のように定義される。
【0007】
TIFF
2024082720000002.tif
41
168
【0008】
静水圧応力およびMises相当応力は、それぞれ主応力σ
1
、σ
2
、σ
3
を用いて、以下のように表すことができる。
【0009】
TIFF
2024082720000003.tif
13
168
【0010】
TIFF
2024082720000004.tif
15
170
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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