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公開番号2024079562
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2023145064
出願日2023-09-07
発明の名称二軸配向ポリプロピレンフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240604BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明の課題は、高温下でも優れた耐電圧性を有し、かつ、主に大容量フィルムコンデンサにおいて適正な加工性と保安性を得るため、フィルムコンデンサのフィルム層間のエアー量および間隙距離を均一に制御することが可能な表面形状を有する二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
【解決手段】 少なくとも片面において、二乗平均平方根傾斜(Sdq)が0.0020以上0.0080以下であり、かつ、山頂の算術平均曲率(Spc)が-2.00/mm以上-0.30/mm以下であることを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも片面において、二乗平均平方根傾斜(Sdq)が0.0020以上0.0080以下であり、かつ、山頂の算術平均曲率(Spc)が-2.00/mm以上-0.30/mm以下であることを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
少なくとも片面において、10点平均高さ(S10z)が100nm以上450nm以下、かつ、スキューネス(Ssk)が-1.00以上1.00以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項3】
JIS K 6788(1999)に準じて行ったぬれ張力測定において、ぬれ張力の値が大きい面のSdqをSdq(x)、ぬれ張力が小さい面のSdqをSdq(y)としたときに、Sdq(x)/Sdq(y)が0.30以上2.80以下である、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項4】
溶融流度指数(MFR)が異なる2種類の高溶融張力ポリプロピレン樹脂を含有し、そのうち溶融流度指数(MFR)が高いものを高溶融張力ポリプロピレン樹脂(H)、低いものを高溶融張力ポリプロピレン樹脂(I)としたときに、前記高溶融張力ポリプロピレン樹脂(I)を前記高溶融張力ポリプロピレン樹脂(H)よりも多く含む、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項5】
フィルムコンデンサ用誘電体として用いられる、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に金属膜を有する、金属膜積層フィルム。
【請求項7】
請求項6に記載の金属膜積層フィルムを積層または巻回した構成を有する、フィルムコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムコンデンサの誘電体として用いた際に、高温・高電圧環境下において高い耐電圧性を有する二軸配向ポリプロピレンフィルム、金属膜積層フィルム、およびこれらを用いたフィルムコンデンサに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、及び電気特性などに優れるため、包装用途、テープ用途、及びケーブルラッピングやフィルムコンデンサをはじめとする電気用途などの様々な用途に用いられている。
【0003】
中でもフィルムコンデンサ用途においては、その優れた高耐電圧特性、低損失特性から、フィルムコンデンサの誘電体として特に好ましく用いられている。最近では、各種電気設備がインバーター化されつつあり、それに伴いフィルムコンデンサの小型化、大容量化の要求が一層強まってきている。さらに、特に自動車(ハイブリッドカーや電気自動車含む)や太陽光発電、風力発電等の用途では使用環境の高温化(85℃以上125℃以下を示す。)が進んでおり、フィルムコンデンサに対する耐熱化要求が高まっている。
【0004】
フィルムコンデンサの耐熱化とは高温下での耐電圧向上を意味するものであり、これと小型化を同時に実現するには、フィルムコンデンサに用いる二軸配向ポリプロピレンフィルムの薄膜化と耐電圧性を両立することが必要となる。二軸配向ポリプロピレンフィルムの耐電圧性を向上させる手法として、表面形状を制御することが有効であると考えられており、これまで様々な検討がされている。
【0005】
フィルムを粗面化する方法としては、これまでエンボス法やサンドブラスト法などの機械的方法、溶剤によるケミカルエッチング等の化学的方法、ポリエチレン等の異種ポリマーを混合したシートを延伸する方法等の他、ポリプロピレンのβ晶からα晶への結晶転移を利用する方法(以下β晶法ということがある。)が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。この結晶転移を利用する方法は、耐電圧の悪化に繋がりうる添加剤等の不純物を混入させる必要がないため、フィルムコンデンサ用二軸配向ポリプロピレンフィルムの粗面化方法として好ましく用いられている。
【0006】
表面形状の制御に着目した技術として、高溶融張力ポリプロピレンを添加する方法(例えば、特許文献3参照)や立体規則性の異なる高立体規則性ポリプロピレン樹脂を混合させて突起高さを制御する方法(例えば、特許文献4、5参照)等が知られている。高溶融張力ポリプロピレンを添加する方法は、ポリプロピレンの球晶サイズを小さく制御できるため、より高さが均一な凸部を高密度で形成することができる。また、立体規則性の異なる高立体規則性ポリプロピレン樹脂を混合させる方法は、表面の突起高さと表面の谷部の深さを制御し、フィルム層間のエアー量および間隙距離を適切にすることで、高温下での長期耐用性に優れたフィルムを提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-133446号公報
特開2014-077057号公報
特開2011-122143号公報
特開2019-172972号公報
特開2022-140248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、一般的な高立体規則性ポリプロピレンを用いたフィルムにおいて特許文献1や2に記載のβ晶法を適用した場合、クレーター状に急峻な凸部と凹部が低い密度で形成されるため、その凹部が絶縁破壊しやすく、高温下での耐電圧特性に課題があった。特許文献3に記載の方法を用いた場合、表面の凸部は微細になるものの依然として凹部も高い密度で存在するため、その凹部が絶縁破壊しやすく、同様に高温下での耐電圧特性に課題があった。また、特許文献4、5に記載の方法を用いた場合、突起高さと谷部の深さを制御するだけでは、フィルムコンデンサに加工した際のフィルム層間の間隙を均一にするには不十分であった。そのため、近年の高温・高電圧環境においてはフィルムコンデンサとしたときの耐電圧特性に課題があった。
【0009】
そこで本発明の課題は、高温下でも優れた耐電圧性を有し、かつ、主に大容量フィルムコンデンサにおいて適正な加工性と保安性を実現することができる二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題は、以下により達成できる。すなわち、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、少なくとも片面において、二乗平均平方根傾斜(Sdq)が0.0020以上0.0080以下であり、かつ、山頂の算術平均曲率(Spc)が-2.00/mm以上-0.30/mm以下であることを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルムである。また、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは以下の態様とすることや、以下のとおり金属膜積層フィルム、フィルムコンデンサとすることもできる。
(1) 少なくとも片面において、二乗平均平方根傾斜(Sdq)が0.0020以上0.0080以下であり、かつ、山頂の算術平均曲率(Spc)が-2.00/mm以上-0.30/mm以下であることを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(2) 少なくとも片面において、10点平均高さ(S10z)が100nm以上450nm以下、かつ、スキューネス(Ssk)が-1.00以上1.00以下である、(1)に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(3) JIS K 6788(1999)に準じて行ったぬれ張力測定において、ぬれ張力の値が大きい面のSdqをSdq(x)、ぬれ張力が小さい面のSdqをSdq(y)としたときに、Sdq(x)/Sdq(y)が0.30以上2.80以下である、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(4) 溶融流度指数(MFR)が異なる2種類の高溶融張力ポリプロピレン樹脂を含有し、そのうち溶融流度指数(MFR)が高いものを高溶融張力ポリプロピレン樹脂(H)、低いものを高溶融張力ポリプロピレン樹脂(I)としたときに、前記高溶融張力ポリプロピレン樹脂(I)を前記高溶融張力ポリプロピレン樹脂(H)よりも多く含む、(1)~(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(5) フィルムコンデンサ用誘電体として用いられる、(1)~(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(6) (1)~(5)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に金属膜を有する、金属膜積層フィルム。
(7) (6)に記載の金属膜積層フィルムを積層または巻回した構成を有する、フィルムコンデンサ。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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