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公開番号2024068655
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-20
出願番号2023189805
出願日2023-11-07
発明の名称固体電解質用補強シート
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H01M 50/44 20210101AFI20240513BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 固体電解質に自立性と可撓性を付与する固体電解質用補強シートであって、薄膜であり、固体電解質を担持し、その連続性を維持するための高い空隙率を有し、かつ、高い表面平滑性を有することにより固体電解質層をイオン伝導性に優れるものとすることができ、さらに生産性にも優れた固体電解質用補強シートを提供することを課題とする。
【解決手段】 少なくとも、繊維横断面の長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度が5以上であり、短軸の長さの平均が2000nm以下である短繊維を含み、かつ、厚みが3μm以上50μm以下である湿式不織布からなることを特徴とする固体電解質用補強シートである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
繊維横断面の長軸の長さを短軸の長さで除した値である扁平度が5以上であり、短軸の長さの平均が2000nm以下である短繊維を少なくとも含み、かつ、厚みが3μm以上50μm以下である湿式不織布からなることを特徴とする固体電解質用補強シート。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記湿式不織布の厚みが5μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質用補強シート。
【請求項3】
前記短繊維の繊維横断面の短軸の長さのバラツキ(CV値)が10%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解質用補強用シート。
【請求項4】
前記短繊維の横断面における凹凸度が20%以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項5】
前記短繊維が短繊維Aであり、前記湿式不織布が前記短繊維Aを10~75質量%含み、さらに、前記短繊維Aとは異なる短繊維Bを含み、前記短繊維Bが芯鞘型複合短繊維であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項6】
前記短繊維が短繊維Aであり、前記湿式不織布が前記短繊維Aを10~75質量%含み、さらに、前記短繊維Aとは異なる短繊維Cを含み、前記短繊維Cの平均繊維直径が1μm以上10μm以下であり、かつ、前記短繊維Aおよび前記短繊維Cの融点が200℃以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項7】
前記湿式不織布の通気度が100cm

/cm

/s以上であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項8】
前記短繊維A、前記短繊維B、および前記短繊維Cがポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項9】
前記湿式不織布の空隙率が65%以上95%以下であり、かつ、引張強度が0.5N/15mm以上であることを特徴とする請求項1~8いずれかに記載の固体電解質用補強シート。
【請求項10】
前記湿式不織布の表面粗さRaが5μm以下であることを特徴とする請求項1~9いずれかに記載の固体電解質用補強シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質用補強シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピューター(PC)、デジタルカメラ等の家電製品や、スマートフォン、タブレット等の携帯型電子機器の電源として、エネルギー密度が高く、長寿命なリチウムイオン二次電池が使用されている。また、近年では、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)等にもリチウムイオン二次電池が搭載されており電池の大型化に加え、より一層の安全性と信頼性の向上が望まれている。
【0003】
上述した背景から、リチウムイオン二次電池の電解質層を可燃性の有機溶剤を含む液体電解質から不燃性の固体電解質に変更することにより、電解質の液漏れ、発火等を防止し、安全性と信頼性の向上を図った全固体電池の検討が行われている。全固体電池は電解質の種類によって、硫化物系、酸化物系、高分子系に大別されるが、特に導電率(イオン伝導度)に優れた硫化物系全固体電池の実用化に向けた検討が盛んに進められている。
【0004】
硫化物系全固体電池は、正極(+)と負極(-)の異なる活物質間に粉末状の硫化物系電解質(以下、固体電解質と称することがある)を挟持した構成であるため、粉末状の固体電解質に自立性と可撓性を付与しシート化することが実用化、つまりは電池の大型化に向けた課題の一つとなっている。
【0005】
上述した課題、すなわち粉末状の固体電解質に自立性と可撓性を付与する手段として、熱可塑性樹脂と固体電解質を混合し加熱プレスすることにより、熱可塑性樹脂をバインダとして固体電解質を一体化する試みや、無機/有機繊維を織物状または不織布状に加工したシート(以下、固体電解質用補強シートと称する)に固体電解質を含侵させ一体化する試みがなされている。これら固体電解質用補強シートには、固体電解質層のイオン伝導を優れたものとするとの観点から薄膜、高空隙であることが必要であり、生産性の観点から機械強度が高いことが必要となる。
【0006】
ここで、特許文献1には、熱可塑性樹脂であるポリビニルアセタール樹脂と電解質を混合、加熱プレスすることにより固体電解質をシート化する方法が提案されている。また、特許文献2には、ガラス繊維織物からなる固体電解質用補強シートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平4-133209号公報
特開2013-127982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1に開示された方法においては、固体電解質に自立性と可撓性を付与できるものの、絶縁性のポリビニルアセタール樹脂をバインダとして粉末状の固体電解質を一体化しているため、溶融した樹脂によって固体電解質が分断され易く、イオン伝導性に劣る可能性がある。また、ポリビニルアセタール樹脂と固体電解質を混合、加熱プレスし延伸する方法であるため生産性に劣る傾向にある。
【0009】
一方、特許文献2に開示された固体電解質用補強シートにおいては、固体電解質に自立性を付与できるものの、ガラス繊維の織物から構成された比較的厚膜のシートであるため可撓性が低下することに加え、イオン伝導性の点に課題がある。さらに、マルチフィラメントをタテ糸/ヨコ糸に用いた織物であるため、タテ糸とヨコ糸の重なる部分に段差が生じ易く、本シートを用いた固体電解質層は正極、負極と接する表面の平滑性に劣る傾向にあり、この点でもイオン伝導性に劣る傾向がある。
【0010】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑み、固体電解質に自立性と可撓性を付与する固体電解質用補強シートであって、薄膜であり、固体電解質を担持し、その連続性を維持するための高い空隙率を有し、かつ、高い表面平滑性を有することにより固体電解質層をイオン伝導性に優れるものとすることができ、さらに生産性にも優れた固体電解質用補強シートを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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