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公開番号2024057668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164456
出願日2022-10-13
発明の名称シート、及び樹脂組成物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G02B 5/22 20060101AFI20240418BHJP(光学)
要約【課題】従来のカラーフィルター層を設ける場合に比べて、形成する労力が小さいために歩留まりの低下に影響せず、かつ光線透過率が平均的に高いことで表示素子のエネルギーの浪費を低減できるシートを提供すること。
【解決手段】
基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、
前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、
前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率2)が、波長430nm、波長500nm、580nm、及び690nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率3)よりも大きい、シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、
前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、
前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率2)が、波長430nm、波長500nm、580nm、及び690nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率3)よりも大きい、シート。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の差が±5%以内である請求項1に記載のシート。
【請求項3】
基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、
前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、
前記樹脂組成物層が、赤、青、及び黄の着色剤を含有している、シート。
【請求項4】
前記樹脂組成物層が、着色剤として赤、青、及び黄の着色剤のみを含有している、請求項3に記載のシート。
【請求項5】
前記樹脂組成物層が、さらに緑の着色剤を含有している、請求項3に記載のシート。
【請求項6】
前記緑の着色剤の含有量が、前記黄の着色剤の含有量100重量部に対して、100重量部以下である、請求項5に記載のシート。
【請求項7】
水蒸気バリア層を有する、請求項1又は請求項3に記載のシート。
【請求項8】
前記基材が透明基材である請求項1又は請求項3に記載のシート。
【請求項9】
請求項1又は請求項3に記載のシートの前記樹脂組成物層に用いられる、樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基材上に樹脂組成物層が形成されたシートの発明であり、赤、緑、及び青色の各画素が形成されたディスプレイの表面などに設置して用いられるカラーフィルターなどを代替できるシートに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL表示素子の赤、緑、及び青色の各画素が形成されたディスプレイの前面に用いるカラーフィルターの発明として、特許文献1に記載の発明があった。特許文献1に記載の発明は、赤、緑、及び青色のそれぞれの色を発光する有機EL発光材料を微細なパターンに塗り分けて有機EL発光層からなる各画素を形成した後、その前面(上面)に緑色画素領域では光透過率が600~650nmにわたって15%以下であり、青色画素領域では光透過率が500~550nmにわたって30%以下であるカラーフィルターを形成する発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-225132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の発明は、有機EL表示素子の赤、緑、及び青色の各画素上にそれぞれの色のカラーフィルター層を位置合わせして形成する必要があり、それを補うためにカラーフィルター層にブラックマトリックスを設けるなどの対策をする必要があった。そのため、カラーフィルター層を設ける労力が多大となり、歩留まりの低下の原因となっていた。
【0005】
また、特許文献1に記載の発明は、カラーフィルター層が緑色画素領域と青色画素領域の光線透過率が低いため当該領域の画素が暗くなり、それを補うために緑色と青色の有機EL表示素子の発光強度を上げる必要があり、エネルギーの浪費につながる課題があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、当該カラーフィルター層の代替となり、これらの課題を解決できるシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、以下である。
(1) 基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、
前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、
前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率2)が、波長430nm、波長500nm、580nm、及び690nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率3)よりも大きい、シート。
(2)
前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の差が±5%以内である前記(1)に記載のシート。
(3) 基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、
前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、
前記樹脂組成物層が、赤、青、及び黄の着色剤を含有している、シート。
(4) 前記樹脂組成物層が、着色剤として赤、青、及び黄の着色剤のみを含有している、前記(3)に記載のシート。
(5) 前記樹脂組成物層が、さらに緑の着色剤を含有している、前記(3)に記載のシート。
(6) 前記緑の着色剤の含有量が、前記黄の着色剤の含有量100重量部に対して、100重量部以下である、前記(5)に記載のシート。
(7) 水蒸気バリア層を有する、前記(1)~(6)のいずれかに記載のシート。
(8) 前記基材が透明基材である前記(1)~(7)のいずれかに記載のシート。
(9) 前記(1)~(8)のいずれかに記載のシートの前記樹脂組成物層に用いられる、樹脂組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、樹脂組成物層の光線透過率1が80±8%と非常に高いため、従来のカラーフィルター各層を形成した場合のような画素が暗くなることは殆どなく、表示素子の発光強度を上げる必要がない。また、樹脂組成物層は単一の層であるため表示素子の各画素と位置合わせをする必要がなく、光線透過率2が光線透過率3よりも大きいため樹脂組成物層のみでカラーフィルターと類似した役割を果たすことができる。したがって、歩留まりが高く生産性が向上し、かつ表示素子のエネルギー浪費を削減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
基材上に樹脂組成物層が形成された本発明に係るシートの一実施例の断面図である。
本発明に係るシートの樹脂組成物層を、大塚電子(株)製顕微分光測定器“LCF-100MA”を用いて測定した透過スペクトルの一例である。
基材上に樹脂組成物層が形成された本発明に係るシートの一実施例の断面図であり、水蒸気バリア層が形成された断面図であり、(a)は樹脂組成物層上に水蒸気バリア層が形成された例であり、(b)は樹脂組成物層と反対側の基材面に水蒸気バリア層が形成された例である。
基材上に樹脂組成物層が形成された本発明に係るシートと、ディスプレイとが積層された一実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明1は、基材上に樹脂組成物層が形成されたシートであって、前記樹脂組成物層の波長450nm~650nmの範囲での光線透過率の平均値(光線透過率1)が80±8%であり、前記樹脂組成物層の波長460nm、530nm、及び640nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率2)が、波長430nm、波長500nm、580nm、及び690nmにおける光線透過率の平均値(光線透過率3)よりも大きい、シートである。
(【0011】以降は省略されています)

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