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公開番号2024046878
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152223
出願日2022-09-26
発明の名称エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 63/00 20060101AFI20240329BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、硬化させることにより、難燃性、力学特性および耐熱性に優れた樹脂硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物、並びに、それを用いたプリプレグおよび耐火性に優れた繊維強化複合材料を提供することを目的とする。
【解決手段】
上記目的を達成するエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物は、[A]4員環以上の環構造を一つ以上有する2官能以下のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、[B]3官能以上のエポキシ樹脂、[C]特定の構造を有するリン系化合物または赤リンからなる群から選ばれるリン系難燃剤、[D]金属水酸化物からなるフィラーを含むものであり、エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、成分[A]および成分[B]のそれぞれが所定の配合量含まれ、樹脂組成物中において、成分[D]の含有率のリン原子含有率に対する比が特定範囲のものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の成分[A]~[D]を含むエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、成分[A]を10~50質量部含み、成分[B]を50~90質量部含み、樹脂組成物中の成分[D]の質量含有率(%)のリン原子含有率(%)に対する比が1以上である。
[A]4員環以上の環構造を一つ以上有する2官能以下のグリシジルアミン型エポキシ樹脂
[B]3官能以上のエポキシ樹脂
[C]下記一般式(1)もしくは(2)で表されるリン系化合物または赤リンから選ばれるリン系難燃剤
[D]金属水酸化物からなるフィラー
TIFF
2024046878000007.tif
20
170
TIFF
2024046878000008.tif
32
170
(一般式(1)中、R

は、炭素数1~4の炭化水素基を表す。一般式(2)中、R

は、水素原子、またはアミノ基を表す。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
180℃の温度で2時間硬化させて得られる樹脂硬化物について、
空気下の600℃におけるチャー生成率が20%以上50%未満、曲げ弾性率が5GPa以上7GPa未満、かつ、ガラス転移温度が180℃以上210℃未満である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
成分[D]が水酸化アルミニウムからなるフィラーである、請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
成分[C]が一般式(1)または(2)で表されるリン系難燃剤である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
成分[A]が下記一般式(3)または(4)で表される構造を有する、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
TIFF
2024046878000009.tif
28
170
(一般式(3)中、R
3
は、水素原子、炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、炭素数3~6の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、アシル基、トリフルオロメチル基およびニトロ基から選ばれる一つを表す。mは1~4の整数を表す。Xは,水素原子、または4員環以上の環構造を有する置換基を表す。)
TIFF
2024046878000010.tif
25
170
(一般式(4)中、R

は、水素原子、炭素数1~4の脂肪族炭化水素基、炭素数3~6の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、アシル基、トリフルオロメチル基およびニトロ基から選ばれる一つを表す。nは1~4の整数を表す。Yは,水素原子、または4員環以上の環構造を有する置換基を表す。)
【請求項6】
さらに成分[E]熱可塑性樹脂を含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
さらに成分[F]熱可塑性樹脂を主成分とした粒子を含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてなるプリプレグ。
【請求項9】
請求項8に記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
【請求項10】
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物および強化繊維を含む、繊維強化複合材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび耐火性に優れた繊維強化複合材料に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維、ガラス繊維などを強化繊維とし、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とした複合材料において、強化繊維を樹脂に含浸させた中間基材、いわゆるプリプレグが、釣竿、テニスやバドミントンのラケットなどスポーツ・レジャー用品から、各種工業機器、土木建築、航空宇宙分野まで、幅広い用途に使用されている。しかし、大抵の複合材料に用いられる熱硬化性樹脂は燃えやすく、火災の原因となるため、特に航空機や車両などの構造材料においては、着火燃焼による事故を防ぐために、難燃性の複合材料が求められている。また、電子・電気機器においても内部からの発熱により、筐体や部品が発火燃焼して、事故に繋がるのを防ぐために、材料の難燃化が求められている。
【0003】
複合材料を難燃化する手段として、マトリックス樹脂のチャー形成を促進して、樹脂が熱分解した際の分解ガスの拡散を抑制する方法、樹脂の燃焼時の発熱を抑制する方法、もしくは厚み方向の放熱を促進させて、燃焼部表面の蓄熱を抑制する方法が挙げられる。
【0004】
マトリックス樹脂のチャー形成を促進する手段として、多くの場合、材料を燃えにくくする添加剤、いわゆる難燃剤を添加する。難燃剤として、リン化合物が一般的に用いられ、いくつかのリン化合物が工業的に利用されている。リン化合物は、燃焼中に脱水炭化作用のあるポリリン酸に変化し、これにより、チャー形成が促進されると考えられている。その様なリン化合物を用いた難燃化技術として、赤リンやリン酸エステルなどの添加型難燃剤をエポキシ樹脂組成物に添加する技術、あるいは分子内にリン原子を含み、樹脂と反応する反応型難燃剤を用いることにより、樹脂の架橋構造にリン原子を導入する技術がある。
【0005】
また,マトリックス樹脂の燃焼時の発熱を抑制する手段として、多くの場合、吸熱剤を添加する。吸熱剤として、金属水酸化物が一般的に用いられ、工業的に利用されている。
【0006】
特許文献1では、特定の構造を有する反応性希釈剤と特定の構造を有するリン原子を含むアミン系硬化剤を含む樹脂組成物を用いた難燃化技術により、優れた粘度安定性とチャー形成促進効果を有すると共に、力学特性にも優れる材料を得る技術が報告されている。
【0007】
特許文献2には、特定のエポキシ樹脂と難燃剤として赤リンと水酸化アルミニウムを含む耐火性樹脂を得る技術が報告されている。
【0008】
特許文献3には、積層体の片方の最表層付近に無機フィラーを添加することにより、難燃性と力学特性に優れた積層体を得る技術が紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2019/082595号
国際公開第2021/153644号
国際公開第2022/154041号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、これらの特許文献に記載されるエポキシ樹脂とリン系難燃剤や無機フィラーを用いる場合には、難燃性、力学特性、耐熱性を全て満足する樹脂硬化物を得ることは困難であった。
(【0011】以降は省略されています)

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