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公開番号2024030279
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133044
出願日2022-08-24
発明の名称多孔質フィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 9/28 20060101AFI20240229BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、係る従来技術の欠点を改良し、多孔質フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性に優れる多孔質フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】重量平均分子量が5×105以上30×105以下かつ密度が0.93以上の超高分子量ポリエチレンを30~99wt%含み、密度が0.91以下の超低密度ポリエチレンを1wt%以上20wt%以下含む樹脂組成物からなり、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500/100cc以下である多孔質フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、かつ密度が0.93以上であるポリエチレン系樹脂を25質量%以上99質量%以下含み、密度が0.91以下であるポリエチレン系樹脂を1質量%以上20質量%以下含み、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下である多孔質フィルム。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
JIS K 3832-1990に基づき測定される平均細孔径が20nm以上40nm以下である請求項1に記載の多孔質フィルム。
【請求項3】
厚さが2μm以上10μm以下である請求項1または2に記載の多孔質フィルム。
【請求項4】
繊維構造体と請求項1または2に記載の多孔質フィルムとを備え、前記多孔質フィルムの少なくとも一方の面に前記繊維構造体が積層されており、前記多孔質フィルムと前記繊維構造体との層間において、接着部分と非接着部分とが存在している積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質フィルムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
水蒸気を透過する一方、液体である水を通さないフィルムを透湿防水フィルムといい、蒸れを防止する素材として、例えば衣料や衛生材料の分野で広く用いられている。その具体例としては、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びポリエステル系樹脂等を主成分とする多孔質又は無孔質のフィルムが挙げられる。その中でも、特に多孔質ポリオレフィン系樹脂を主成分とするものは、原料が安価であり、製造時の環境負荷物質の発生が小さい点で優れている。例えば特許文献1では、内部に多数の微細孔を有し、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過しない透湿防水フィルムが開示されている。また、特許文献2では優れた通気性・透湿性を有すると同時に、柔軟性や風合いといった良好な触感をもつ多孔質フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-61505号公報
特開2019-156989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、透湿防水フィルムを衣料用に適用しようとした場合、フィルムが硬いため着心地、摩擦時に発生する音という観点で違和感を生じてしまう。また、違和感を解消するためにフィルムの厚さを薄くした場合は、求められる耐水性が維持できなくなるという課題がある。また、特許文献2の技術では、柔軟性のある低密度ポリエチレンが主成分として用いられているが、フィルムの強度が低いため透湿防水フィルムとしての耐水性が不十分となる課題がある。
【0005】
本発明は、係る従来技術の欠点を改良し、透湿防水フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性および製膜性に優れる多孔質フィルムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる
(1)重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、かつ密度が0.93以上であるポリエチレン系樹脂を25質量%以上99質量%以下含み、密度が0.91以下であるポリエチレン系樹脂を1質量%以上20質量%以下含み、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下である多孔質フィルム、
好ましくは、(2)JIS K 3832-1990に基づき測定される平均細孔径が20nm以上40nm以下である(1)の多孔質フィルムであり、
好ましくは、(3)厚さが2μm以上10μm以下である(1)または(2)の多孔質フィルムであり、
好ましくは、(4)繊維構造体と(1)~(3)のいずれかの多孔質フィルムとを備え、前記多孔質フィルムの少なくとも一方の面に前記繊維構造体が積層されており、前記多孔質フィルムと前記繊維構造体との層間において、接着部分と非接着部分とが存在している積層体である。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、透湿防水フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性および製膜性に優れる多孔質フィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の多孔質フィルムは、重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、かつ密度が0.93以上のポリエチレン系樹脂を25質量%以上99%質量%以下含み、密度が0.91以下であるポリエチレン系樹脂を1質量%以上20質量%以下含み、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下である。
【0009】
本発明におけるポリエチレン系樹脂とは、エチレンの単量体の含有量が90質量%以上のものをいう。そのため、エチレン単独重合体のほか、プロピレン、ブテン、ヘキセンなど他のオレフィンとの共重合体であってもよい。
【0010】
本発明で用いる重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、密度が0.93以上のポリエチレン系樹脂を超高分子量ポリエチレンと称することがある。
(【0011】以降は省略されています)

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