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公開番号2024044447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149962
出願日2022-09-21
発明の名称ポリアミド樹脂組成物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 69/26 20060101AFI20240326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリマー色調に優れ、かつ染色性に優れたポリアミド樹脂組成物を得ること。
【解決手段】ジアミン成分とセバシン酸からなるポリアミド樹脂であり、樹脂組成物の98重量%硫酸相対粘度ηrが2.4~3.0の範囲で、かつアミノ末端基量が10.0×10-5mol/gより多く、アミノ末端基量からカルボキシル末端基量を引いた値が6.5×10-5mol/gより大きいポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジアミン成分とセバシン酸からなるポリアミド樹脂であり、樹脂組成物の98重量%硫酸相対粘度ηrが2.4~3.0の範囲で、かつアミノ末端基量が10.0×10
-5
mol/gより多く、アミノ末端基量からカルボキシル末端基量を引いた値が6.5×10
-5
mol/gより大きい、ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
5μmフィルターでの濾圧上昇速度ΔPが3.0MPa/時間以下である、請求項1記載のポリアミド樹脂組成物
【請求項3】
ポリアミド樹脂組成物のペレットの黄化度YIが6.0以下である請求項1または請求項2記載のポリアミド樹脂組成物
【請求項4】
ジアミン成分が、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサンから選ばれる1種類以上である請求項1または請求項2記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1または請求項2記載のポリアミド樹脂組成物からなる繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジアミン成分とセバシン酸を重縮合してなる、繊維とした際の染色性に優れたポリアミド樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミドやポリエステルなどの熱可塑性樹脂は、衣料用繊維、産業用繊維または樹脂成形用途として幅広く用いられており、強度、耐久性、耐熱性、ストレッチ性、染色堅牢性に優れている。近年では環境問題への関心の高まりから、植物由来成分を用いたポリアミドや染料の排水負荷が少なく、染色性に優れたポリアミドが求められている。
【0003】
ジアミンとセバシン酸を重縮合してなるポリアミドはセバシン酸が植物由来成分であり、かつ石油由来の汎用ポリアミドであるポリヘキサメチレンアジパミド(N66)やポリカプラミド(N6)に劣らない強度、耐久性、耐熱性が得られることから環境配慮型のポリアミド樹脂として需要が高まっている。しかしながら、衣料用繊維で最も重要である染色性については、N66やN6と比較して大きく劣ることが課題である。
【0004】
このような背景から、ジアミンとセバシン酸を重縮合してなるポリアミドの染色性を改善することが環境問題を解決する上で要望されている。
【0005】
ジアミンとセバシン酸を重縮合してなるポリアミドの開発については、例えば1,5―ペンタンジアミンとセバシン酸を重縮合させたポリペンタメチレンセバカミド(N510)の開発において、立体障害性のN原子を有し、かつポリアミドを構成するアミノ基、カルボキシル基、アミド基の少なくとも一つと反応しうる含窒素官能基を有する耐熱剤を添加することで色調の優れたポリアミドが得られることが提案されている(例えば特許文献1参照)。1,5-ペンタメチレンジアミンと炭素数7以上の脂肪族カルボン酸を主成分とするポリアミドと繊維状充填剤、耐衝撃性改良剤、難燃剤を主要構成成分とする耐熱性、低吸水性、滞留安定性に優れたポリアミド樹脂組成物を得る方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。環状アミノ末端基量を一定としたポリアミドと重量平均繊維長を一定範囲とした強度、熱時強度、耐久性に優れる長繊維強化ポリアミド樹脂組成物を得る方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2013/129371号
国際公開第2010/113736号
特開2012―172086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ジアミンとセバシン酸を重縮合してなるポリアミドの場合、汎用ナイロンであるN6やN66と比較して、炭素数が多いセバシン酸を含むため、衣料用繊維に適した重合度のポリアミド樹脂組成物を得ようとした場合、染色剤の染着座席となるアミド基、アミノ末端基は大幅に少なくなり、染色性が劣位となる。そのため、染色性を向上させるためには、アミノ末端基量を増加させればよく、重合時点でジアミン成分を過剰に添加する手法が一般的に知られている。
【0008】
また、ポリアミド樹脂組成物は、プラスチック成形品、フィルム、繊維とその用途は多岐にわたっているため、耐久性を重視した重合度に設計されるのが一般的である。ジアミン成分を大過剰にすると、ジアミン成分とジカルボン酸成分のモルバランスが崩れる。いわば、重合度とアミノ末端基量はトレードオフの関係にある。
【0009】
特許文献1に記載のポリアミド樹脂組成物は熱による黄変改善技術、特許文献2、3に記載のポリアミド樹脂組成物は耐衝撃性、耐熱安定性と耐久性改善技術であり、耐久性に優れるものの、アミノ末端基量としては一般的で、染色性は依然として劣位であった。
【0010】
本発明は、ジアミン成分とセバシン酸を重縮合してなるポリアミドを、繊維化した際に、優れた染色性と強度が得られるポリアミド樹脂組成物を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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