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公開番号2024049759
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156186
出願日2022-09-29
発明の名称分離膜エレメント
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B01D 63/10 20060101AFI20240403BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】分離膜エレメントを運転したときの膜面濃度分極を低減し、造水量や脱塩性能を向上できる分離膜エレメントを提供する。
【解決手段】本発明の分離膜エレメントは、集水管と、分離膜と、供給側流路材と、透過側流路材とを備え、供給側流路材は一方向に並んだ複数の繊維状物Aから構成される繊維状列Xおよび繊維状列Xとは異なる方向に並んだ複数の繊維状物Bから構成される繊維状列Yの少なくとも2種類以上の繊維が互いに立体交差して交点を形成したネット形状であり、分離膜と繊維状物Aもしくは繊維状物Bとの距離L1が30~80μm、分離膜と繊維状物の間に形成される分割領域の面積の変動係数が0~0.20、供給側流路材の厚みDと繊維状物Aおよび繊維状物Bの前記厚みD方向における繊維状物の厚みD1の比D1/Dが0.4~0.6の範囲、供給側流路材の原水流れ方向に対して平行方向の交点部の間隔が3.5~5.5mmの範囲である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも集水管と、分離膜と、供給側流路材と、透過側流路材とを備える分離膜エレメントであって、
前記供給側流路材は、前記分離膜の二つの面の間に配置されて供給側流路を形成しており、前記供給側流路材は一方向に並んだ複数の繊維状物Aから構成される繊維状列Xおよび前記繊維状列Xとは異なる方向に並んだ複数の繊維状物Bから構成される繊維状列Yの少なくとも2種類以上の繊維が互いに立体交差して交点を形成したネット形状であり、
前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの少なくとも一方は、任意の繊維状列を含む、当該任意の繊維状列の長手方向に沿った縦断面において、前記繊維状列Xおよび前記繊維状列Yの交点部間における中央部が太径部に比べて細径の糸で構成されており、
前記分離膜と前記繊維状物Aもしくは前記繊維状物Bとの距離L

が30~80μmであり、前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの少なくとも一方は、当該任意の繊維状列の長手方向に垂直な方向の縦断面において、前記分離膜と繊維状物の間に形成される領域を前記分離膜に平行な方向に20等分した各領域の面積の変動係数が0~0.20であり、前記供給側流路材の厚みDと前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの前記厚みD方向における繊維状物の厚みD

の比D

/Dが0.4~0.6の範囲であり、前記供給側流路材の原水流れ方向に対して平行方向の交点部の間隔が3.5~5.5mmの範囲である分離膜エレメント。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記供給側流路材の前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの少なくとも一方は、当該任意の繊維状列の長手方向に垂直な方向の縦断面が半楕円形状であることを特徴とする請求項1に記載の分離膜エレメント。
【請求項3】
請求項1または2に記載の分離膜エレメントを用いた液体のろ過方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の分離膜エレメントを用いた膜ろ過装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、不純物を含む種々の液体から不純物を分離するため、特に海水の淡水化、かん水の脱塩、超純水の製造または排水処理などに用いるための分離膜エレメントに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
海水およびかん水などに含まれるイオン性物質を除くための技術においては、近年、省エネルギーおよび省資源のためのプロセスとして、分離膜エレメントによる分離法の利用が拡大している。分離膜エレメントによる分離法に使用される分離膜は、その孔径や分離機能の点から、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜および正浸透膜に分類される。これらの膜は、例えば海水、かん水および有害物を含んだ水などからの飲料水の製造、工業用超純水の製造、並びに排水処理および有価物の回収などに用いられており、目的とする分離成分及び分離性能によって使い分けられている。
【0003】
分離膜エレメントとしては様々な形態があるが、分離膜の一方の面に原水を供給し、他方の面から透過流体を得る点では共通している。分離膜エレメントは、束ねられた多数の分離膜を備えることで、1個の分離膜エレメントあたりの膜面積が大きくなるように、つまり1個の分離膜エレメントあたりに得られる透過流体の量が大きくなるように形成されている。分離膜エレメントとしては、用途や目的にあわせて、スパイラル型、中空糸型、プレート・アンド・フレーム型、回転平膜型、平膜集積型などの各種の形状が提案されている。
【0004】
例えば、逆浸透ろ過には、スパイラル型分離膜エレメントが広く用いられる。スパイラル型分離膜エレメントは、集水管と、集水管の周囲に巻き付けられた分離膜ユニットとを備える。分離膜ユニットは、供給水としての原水(つまり被処理水)を分離膜表面へ供給する供給側流路材、原水に含まれる成分を分離する分離膜、及び分離膜を透過し供給側流体から分離された透過流体を集水管へと導くための透過側流路材が積層されることで形成される。スパイラル型分離膜エレメントは、原水に圧力を付与することができるので、透過流体を多く取り出すことができる点で好ましく用いられている。
【0005】
分離膜エレメントを用いて供給水を処理する際に、供給水中の塩などの溶存物質が分離膜に垂直な方向に沿って濃度勾配を形成する濃度分極が生じることがある。濃度分極が生じると、膜面浸透圧が増大し、分離膜エレメントの性能を低下させる。分離膜エレメントにおいて、透過の駆動力は膜間差圧であるため、造水量を向上させるためには膜間差圧を増加させることが有効である。膜間差圧は、分離膜エレメントへの印加圧力から浸透圧と流動抵抗を差し引いたもので表される。よって、膜間差圧を増加させるには、印加圧力を大きくする、膜面浸透圧を下げる又は流動抵抗を下げることが必要である。印加圧力が同じ場合を考えると、造水量向上のためには膜面浸透圧か流動抵抗を下げればよい。膜面浸透圧を下げるためには、繊維状物周辺の乱流の程度を増すことが重要である。乱流により分離膜表面にまだ膜に接触していない供給水が供給されるからである。
【0006】
また、エレメント性能を高めるためには圧力損失ができるだけ低い方が好ましく、圧力損失と濃度分極を抑制することが求められる。そこで、供給側流路材による分離膜エレメントの性能向上が提案されている。
【0007】
具体的には、特許文献1では、供給側流路材中の螺旋状の繊維状物が繰り返し構造を取ることで濃度分極を低減させたネットが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6693027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記した分離膜エレメントは、流動抵抗と膜面濃度分極の低減のバランスが十分とは言えず、分離膜エレメントの性能を十分に発揮できていない場合があった。そこで、本発明は、供給側流路の流動抵抗を低減しながら、膜面濃度分極を低減できる分離膜エレメントを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明によれば、少なくとも集水管と、分離膜と、供給側流路材と、透過側流路材とを備える分離膜エレメントであって、前記供給側流路材は、前記分離膜の二つの面の間に配置されて供給側流路を形成しており、前記供給側流路材は一方向に並んだ複数の繊維状物Aから構成される繊維状列Xおよび前記繊維状列Xとは異なる方向に並んだ複数の繊維状物Bから構成される繊維状列Yの少なくとも2種類以上の繊維が互いに立体交差して交点を形成したネット形状であり、前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの少なくとも一方は、任意の繊維状列を含む、当該任意の繊維状列の長手方向に沿った縦断面において、前記繊維状列Xおよび前記繊維状列Yの交点部間における中央部が太径部に比べて細径の糸で構成されており、前記分離膜と前記繊維状物Aもしくは前記繊維状物Bとの距離L

が30~80μmであり、前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの少なくとも一方は、当該任意の繊維状列の長手方向に垂直な方向の縦断面において、前記分離膜と繊維状物の間に形成される領域を前記分離膜に平行な方向に20等分した各領域の面積の変動係数が0~0.20であり、前記供給側流路材の厚みDと前記繊維状物Aおよび前記繊維状物Bの前記厚みD方向における繊維状物の厚みD

の比D

/Dが0.4~0.6の範囲であり、前記供給側流路材の原水流れ方向に対して平行方向の交点部の間隔が3.5~5.5mmの範囲である分離膜エレメントが提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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