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公開番号2024047570
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2023156678
出願日2023-09-22
発明の名称二軸配向ポリオレフィンフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240329BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明は、光学特性、耐熱性、機械強度、及び品位に優れた二軸配向ポリオレフィンフィルムを提供することをその課題とする。
【解決手段】 主配向直交方向の屈折率が1.498以上1.550以下であり、面内方向の複屈折率が0.000以上0.020以下であり、85℃での主配向直交方向の熱収縮率が-1.0%以上3.0%以下であり、かつ環状オレフィン系樹脂を含む層を少なくとも1層有する、二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
主配向直交方向の屈折率が1.498以上1.550以下であり、面内方向の複屈折率が0.000以上0.020以下であり、85℃での主配向直交方向の熱収縮率が-1.0%以上3.0%以下であり、かつ環状オレフィン系樹脂を含む、二軸配向ポリオレフィンフィルム。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
主配向直交方向-厚み方向断面において、厚み方向1μmあたりの界面数が3個以上1000個以下となる箇所が存在する、請求項1に記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項3】
厚み方向の複屈折率が0.001以上0.013以下である、請求項1または2に記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項4】
動的粘弾性測定により測定した0℃における主配向方向のtanδが0.01以上0.07以下である、請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項5】
主配向方向の配向角ムラが0°以上10°以下である、請求項1~4のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項6】
主配向直交方向の動摩擦係数μdが0.10以上0.70以下である、請求項1~5のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項7】
全光線透過率が85.0%以上である、請求項1~6のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項8】
主配向直交方向の引張強度と厚みの積が300N/m以上である、請求項1~7のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項9】
工業材料用フィルムとして用いられる、請求項1~8のいずれかに記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
【請求項10】
光学用途に用いられる、請求項9に記載の二軸配向ポリオレフィンフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学特性、耐熱性、機械強度、及び品位に優れた、工業材料用フィルムとして好適に用いることのできる二軸配向ポリオレフィンフィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリオレフィンフィルム、中でも二軸配向ポリプロピレンフィルムは、表面の離型性、機械特性、透明性などに優れることから、保護フィルム、工程用フィルム、及び離型フィルム等の工業材料用フィルムとして好適に用いられる。特に、偏光板等の光学部材の保護フィルムなど、光学用途の工業材料用フィルムとして用いる場合には、干渉色や虹ムラの発生を抑えるために低複屈折であることが要求され、さらに、長期間の使用に際しても寸法の変化が起こらないよう高い耐熱性も要求される。
【0003】
しかしながら、従来の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、延伸時の配向に起因して複屈折性を示し、また、延伸時の残留応力に起因して熱収縮する。そのため、前記の分野への適用に際しては、より高いレベルの光学特性と耐熱性が求められている。二軸配向ポリオレフィンフィルムの光学特性、耐熱性を高めるためには、低複屈折で、高いガラス転移温度を有する原料を用いることが考えられる。そのような原料としては、例えば環状オレフィン系樹脂が挙げられるが、環状オレフィン系樹脂を単体で延伸するのは困難であり、無延伸フィルムでは機械特性に課題があった。
【0004】
そこで延伸性を改善するために、例えば、環状オレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂の積層体を形成する際に共押出、共延伸することで耐熱性を向上したフィルムが提案されている(特許文献1)。また、環状オレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂をブレンドして製膜及び二軸延伸することによって耐熱性を高めたフィルムも提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-034510号公報
特表2020-521867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のフィルムは積層構成の基層部の環状オレフィン系樹脂の含有量が多く、特に長手方向の延伸倍率を高めることが困難であり、機械特性に課題があった。また、長手方向に対して幅方向に高倍率で延伸するために複屈折率が高く、光学部材の保護フィルムとして用いるには光学特性の観点でも課題があった。特許文献2のフィルムは、耐熱性は高いものの、単に環状オレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂をブレンドしたフィルムのため、環状オレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂の非相溶性により透明性が低くなる課題があった。また、長手方向に対して幅方向に高倍率で延伸するために複屈折率が高く、光学部材の保護フィルムとして用いるには光学特性の観点でも課題があった。そこで本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、光学特性、耐熱性、機械特性、及び品位に優れた二軸配向ポリオレフィンフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の二軸配向ポリオレフィンフィルムは以下の構成からなる。すなわち本発明の二軸配向ポリオレフィンフィルムは、主配向直交方向の屈折率が1.498以上1.550以下であり、面内方向の複屈折率が0.000以上0.020以下であり、85℃での主配向直交方向の熱収縮率が-1.0%以上3.0%以下であり、かつ環状オレフィン系樹脂を含む、二軸配向ポリオレフィンフィルムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、光学特性、耐熱性、機械特性、及び品位に優れた二軸配向ポリオレフィンフィルムを提供することができる。本発明の二軸配向ポリオレフィンフィルムは、光学特性、耐熱性、機械強度、及び品位に優れることから、例えば、保護フィルム、工程用フィルム、及び離型フィルム等の工業材料用フィルムとして、特に光学用途の工業材料用フィルムとして好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施態様に係る二軸配向ポリオレフィンフィルムの主配向直交方向-厚み方向断面(断面X)を表す模式図である。
図1の態様において、厚み方向と平行な1μmの線分(符号4)に沿って、白色部分を0、黒色部分を1として、厚み方向の長さに対してプロットしたグラフである。
図1とは異なる本発明の一実施態様に係る二軸配向ポリオレフィンフィルムの主配向直交方向-厚み方向断面(断面X)を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の二軸配向ポリオレフィンフィルムは、主配向直交方向の屈折率が1.498以上1.550以下であり、面内方向の複屈折率が0.000以上0.020以下であり、85℃での主配向直交方向の熱収縮率が-1.0%以上3.0%以下であり、かつ環状オレフィン系樹脂を含む、二軸配向ポリオレフィンフィルムである。以下、本発明の二軸配向ポリオレフィンフィルムについて、具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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