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公開番号2024091459
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023196378
出願日2023-11-20
発明の名称フィルムの製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B65H 43/04 20060101AFI20240627BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】本発明は、フィルム製造工程中の全体にわたり、破れに繋がる幅方向端部の変形を検出することができるフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
【解決手段】流延機から剥離された搬送フィルムの面と垂直な方向から、前記搬送フィルムの少なくとも一方の幅方向端部の画像又は動画を継続的に撮影し、前記画像又は前記動画より、前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を2つ以上有することを特徴とする、フィルムの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
流延機から剥離された搬送フィルムの面と垂直な方向から、前記搬送フィルムの少なくとも一方の幅方向端部の画像又は動画を継続的に撮影し、前記画像又は前記動画より、前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を2つ以上有することを特徴とする、フィルムの製造方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
キャスト工程後と一軸延伸工程後に前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を有することを特徴とする、請求項1に記載のフィルムの製造方法。
【請求項3】
前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程で確認された変形の変形量を工程間で比較し、変形の変化量を評価することを特徴とする、請求項1または2に記載のフィルムの製造方法。
【請求項4】
前記キャスト工程後で確認された変形の変形量をX、前記一軸延伸工程後で確認された変形の変形量をY、工程間で比較した変形の変化量をY/Xとしたとき、Y/Xが2.50以上である場合に異常を検知することを特徴とする、請求項2に記載のフィルムの製造方法。
【請求項5】
前記一軸延伸工程後で確認された変形が特徴Aを有する場合に異常を検知することを特徴とする、請求項2に記載のフィルムの製造方法。
特徴A:変形の凹み部に切れ込みが生じている状態
【請求項6】
前記異常の発生頻度の周期性を評価することを特徴とする、請求項4または5に記載のフィルムの製造方法。
【請求項7】
前記異常の発生が確認されたタイミングでアラーム表示がなされることを特徴とする、請求項4または5に記載のフィルムの製造方法。
【請求項8】
前記フィルムがアラミドフィルムであることを特徴とする、請求項1または2に記載のフィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製造工程で発生するフィルム破れの一因となり得る幅方向端部の変形を検出することができる、フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
溶液製膜法により製造される芳香族ポリアミドフィルムや芳香族ポリイミドフィルムは、耐熱性と高剛性を備えたエンジニアリングプラスチックフィルムとして、磁気記録材料用途や回路基盤用途など多用途で使用されている。
【0003】
一般に、溶液製膜法では、ポリマー溶液を口金からドラム、エンドレスベルト、キャリアフィルムなどの支持体上に流延させて膜状にし、その膜から溶媒を乾燥させる乾燥機と、この乾燥機で製造された膜体(フィルム体)を液体中に通してフィルムに含まれる溶媒を抽出する溶媒抽出処理装置と、この溶媒抽出処理装置により溶媒を完全除去あるいは溶媒濃度を低減させた膜体(フィルム体)を幅方向に広げる横延伸機と、この横延伸機(テンター)により得られた製品としてのフィルムをロール状に巻き取る巻取機とが用いられる。
【0004】
このような溶液製膜法においては、搬送フィルムの幅方向端部に変形があると、ポリマー溶液を上記支持体に流延させて得られる膜状物を剥離する段階、また延伸工程で、その変形を起点にフィルムが破断することが問題となる。搬送フィルムの幅方向の端部の状態を評価する手段として、例えば、最終製品となるスリット後にフィルム端部の欠けを評価する方法(特許文献1)、流涎機から剥離された後にフィルム端部の変形を評価する方法(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-179595号公報
特開2022-103041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1や2に記載の方法は、フィルム製造工程のうち特定の1つの工程で幅方向端部の欠けや変形を検出するため、それ以外の工程でフィルム端部の欠けや変形を検出することは困難である。上記課題に鑑み、本発明は、フィルム製造工程中の全体にわたり、破れに繋がる幅方向端部の変形を検出することができるフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
(1)流延機から剥離された搬送フィルムの面と垂直な方向から、前記搬送フィルムの少なくとも一方の幅方向端部の画像又は動画を継続的に撮影し、前記画像又は前記動画より、前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を2つ以上有することを特徴とする、フィルムの製造方法。
(2)キャスト工程後と一軸延伸工程後に前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を有することを特徴とする、(1)に記載のフィルムの製造方法。
(3)前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程で確認された変形の変形量を工程間で比較し、変形の変化量を評価することを特徴とする、(1)または(2)に記載のフィルムの製造方法。
(4)前記キャスト工程後で確認された変形の変形量をX、前記一軸延伸工程後で確認された変形の変形量をY、工程間で比較した変形の変化量をY/Xとしたとき、Y/Xが2.50以上である場合に異常を検知することを特徴とする、(2)または(3)に記載のフィルムの製造方法。
(5)前記一軸延伸工程後で確認された変形が特徴Aを有する場合に異常を検知することを特徴とする、(2)に記載のフィルムの製造方法。
特徴A:変形の凹み部に切れ込みが生じている状態
(6)前記異常の発生頻度の周期性を評価することを特徴とする、(4)または(5)に記載のフィルムの製造方法。
(7)前記異常の発生が確認されたタイミングでアラーム表示がなされることを特徴とする、(4)~(6)のいずれかに記載のフィルムの製造方法。
(8)前記フィルムがアラミドフィルムであることを特徴とする、(1)~(7)のいずれかに記載のフィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、製造工程で発生するフィルムの破れの一因となる幅方向端部の変形を工程全体にわたって検出することができるフィルムの製造方法を提供することができる。本発明のフィルムの製造方法は上記効果を奏するため、当該方法を用いることでフィルム破れの発生工程を早期に特定することが可能となり、生産効率が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のフィルムの製造方法について具体的に説明する。本発明のフィルムの製造方法は、流延機から剥離された搬送フィルムの面と垂直な方向から、前記搬送フィルムの少なくとも一方の幅方向端部の画像又は動画を継続的に撮影し、前記画像又は前記動画より、前記幅方向端部における変形の発生を確認する工程を2つ以上有することを特徴とする。
【0010】
本発明のフィルムの製造方法は、流延機から剥離された搬送フィルムの面と垂直な方向から、搬送フィルムの少なくとも一方の幅方向端部の画像又は動画を継続的に撮影する。ここで流延機とは、ポリマー溶液を口金からドラム、エンドレスベルト、キャリアフィルムなどの支持体上に流延させて膜状に成形する装置をいう。「流延機から剥離される」とは、流延機のドラム、エンドレスベルト、キャリアフィルムなどの支持体から、膜状物が剥離されることをいう。搬送フィルムとは、流延機から剥離された後、最終製品として巻き取られるまでの膜状物やフィルム、すなわち流延機から剥離された以降の製造工程にあるフィルムをいう。ここで幅方向とは、搬送フィルムの走行方向(長手方向)にフィルム面内で直交する方向をいう。また、「搬送フィルムの面と垂直な方向」とは、搬送フィルムの面とのなす角度が80°~90°である場合をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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