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公開番号2024086625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2023206621
出願日2023-12-07
発明の名称二軸配向ポリエステルフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B29C 55/12 20060101AFI20240620BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】
表面平滑性と搬送性、巻取り性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】
一方の表面(A)において、走査型白色干渉顕微鏡(Vertscan)測定での平均面からの突起高さが20nm以上である突起密度が700個/mm2以下であり、同測定での平均面から高さ10nmにおける断面積の和が0.05mm2/mm2以下である、二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一方の表面(A)において、走査型白色干渉顕微鏡(Vertscan)測定での平均面からの突起高さが20nm以上である突起密度が700個/mm

以下であり、同測定での平均面から高さ10nmにおける断面積の和が0.05mm

/mm

以下である、二軸配向ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記表面(A)の走査型白色干渉顕微鏡(Vertscan)測定での算術平均粗さSaが1.0nm以上5.0nm以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項3】
前記表面(A)の走査型白色干渉顕微鏡(Vertscan)測定での最大高さSzが30nm以上200nm以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記表面(A)と反対側の表面(B)において、走査型白色干渉顕微鏡(Vertscan)測定での算術平均粗さSaが0.8nm以上3.0nm以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記表面(A)を有する層と、前記表面(B)を有する層が異なる層であり、表面(A)を有する層と表面(B)を有する層との間に中間層を有する、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項6】
ドライフィルムレジスト支持体用途として用いられる、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項7】
ドライフィルムレジスト支持体用途に用いられる際、前記表面(A)にレジストを塗工するように用いられる、請求項6に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面平滑性と搬送性、巻取り性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムはその加工性の良さから、工業用途、光学製品用途、包装用途、磁気記録テープ用途など様々な工業分野に利用されている。例えば、プリント配線基板、半導体パッケージ、フレキシブル基盤などの回路を形成するために用いられるドライフィルムレジスト(以下、DFRと呼ぶ場合がある)に好適に使用されている。DFRはポリエステルフィルムを支持体とし、その上に感光層(フォトレジスト層)を積層させた後、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどからなる保護フィルム(カバーフィルム)で挟んだ構造をしている。このDFRを用いて導体回路を形成するには、一般に次のような工程で行われる。
【0003】
1)DFRから保護フィルムを剥離し、露出したレジスト層の表面と、基板上の銅箔などの導電性基材層の表面とが密着するように、基板・導電性基材層とラミネートする工程。
2)次に、導体回路パターンを焼き付けたフォトマスクを、ポリエステルフィルムからなる支持体上に設置し、その上から、感光性樹脂を主体としたレジスト層に紫外線を照射して、露光させる工程。
3)その後、ポリエステルフィルムを剥離した後、溶剤によってレジスト層中の未反応分を溶解、除去する工程。
4)次いで、酸などでエッチングを行い、導電性基材層中の露出した部分を溶解、除去する工程。
【0004】
4)の工程の後にはレジスト層中の光反応部分と、この光反応部分に対応する導電性基材層部分がそのまま残り、その後、残ったレジスト層を除去する工程を経て、基板上の半導体回路が形成されるにいたる。このため、支持体であるポリエステルフィルムには、紫外線を効果的に透過できることが要求され、これにより、導体回路パターンが正確にレジスト層上に反映される。近年、電子情報機器の小型化、高集積化に伴い、プリント配線幅の微細化、高密度化が進み、配線の幅や配線の間隔は2~5μmと非常に微細な加工を行うことが要求されている。このため、微細配線の作製に用いられるポリエステルフィルム支持体には、レジスト用レーザー光のフィルム内部での光散乱を低減すること、レジスト表面の凹凸を小さくすることで配線描写の欠陥を防ぐことが重要になってきている。その一方で、フィルム製造・加工を行う際の搬送・巻取り工程においては、ハンドリング性を良好にするために適度なすべり性を有することが必要である。
【0005】
上記課題に対して、例えば特許文献1には、特定の粒度分布を有する粒子を表層に添加してフィルム表面の粗さを特定の範囲内に納めることで、平滑性と光学特性、巻取り性を両立したポリエステルフィルムが得られることが記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、フィルムの表面粗さと表面高さ分布のとがり(クルトシス)を特定の範囲とすることで、露光後のレジストの解像度低下を回避しつつ、ハンドリング性に優れるポリエステルフィルムが得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-109441号公報
特開2021-54055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、2では、粒子の添加により形成される微細な突起を制御し、フィルムの表面粗さを特定の条件とすることで、光学特性と巻取り性を両立させているが、添加粒子以外の製膜工程により生じる表面状態に関しては一切検討されていなかった。
【0009】
本発明の目的は、粒子による微細な突起のみならず、製膜工程により生じる、粒子による微細突起より大きな表面凹凸を特定の範囲とすることで、高いレジスト解像度を達成しつつ、搬送性・巻取り性に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、走査型白色干渉顕微鏡(VertScan)測定による表面粗さパラメータを後述する高度な製膜技術によって特定の範囲とすることにより、高いレジスト解像度を達成しつつ、搬送性・巻取り性に優れたポリエステルフィルムを提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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