TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024091422
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023156680
出願日2023-09-22
発明の名称二軸配向ポリプロピレンフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240627BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明は、高温環境で長時間の使用信頼性に優れ、高温度・高電圧下で用いられるフィルムコンデンサ用途等に好適な、熱に対して構造安定性に優れる二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】 縦軸を長手方向の破断強度(MPa)、横軸を長手方向の破断伸度(%)として描いた曲線をSSカーブとし、25℃の雰囲気下のSSカーブ及び150℃で1分間熱処理を行った場合のSSカーブにおいて、破断伸度40%~100%の区間における破断強度の傾きをそれぞれ順にΔS(MPa/%)、ΔS150(MPa/%)としたときに、ΔS150/ΔS≧0.80を満たすことを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
縦軸を長手方向の破断強度(MPa)、横軸を長手方向の破断伸度(%)として描いた曲線をSSカーブとし、25℃の雰囲気下のSSカーブ及び150℃で1分間熱処理を行った場合のSSカーブにおいて、破断伸度40%~100%の区間における破断強度の傾きをそれぞれ順にΔS(MPa/%)、ΔS
150
(MPa/%)としたときに、ΔS
150
/ΔS≧0.80を満たすことを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記ΔS
150
が0.90MPa/%以上0.98MPa/%以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項3】
厚みtが1.0μm以上5.0μm以下である、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項4】
フィルムコンデンサ用誘電体として用いられる、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に金属膜を有する、金属膜積層フィルム。
【請求項6】
請求項5に記載の金属膜積層フィルムを有する、フィルムコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムコンデンサの誘電体として用いた際に、高温・高電圧環境下において高い耐電圧性を有する二軸配向ポリプロピレンフィルム、金属膜積層フィルム、およびこれらを用いたフィルムコンデンサに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、及び電気特性などに優れるため、包装用途、テープ用途、及びケーブルラッピングやフィルムコンデンサをはじめとする電気用途などの様々な用途に用いられている。
【0003】
中でもフィルムコンデンサ用途においては、その優れた高耐電圧特性、低損失特性から、フィルムコンデンサの誘電体として特に好ましく用いられている。最近では、各種電気設備がインバーター化されつつあり、それに伴いフィルムコンデンサの小型化、大容量化の要求が一層強まってきている。さらに、特に自動車(ハイブリッドカーや電気自動車を含む。)や太陽光発電、風力発電等の用途では使用環境の高温化(85℃以上125℃以下を示す。)が進んでおり、フィルムコンデンサに対する耐熱化要求が高まっている。
【0004】
フィルムコンデンサの耐熱化とは高温下での耐電圧向上を意味するものであり、これと小型化を同時に実現するには、フィルムコンデンサに用いる二軸配向ポリプロピレンフィルムの薄膜化と耐電圧性を両立することが必要となる。
【0005】
これまで、フィルムコンデンサとしたときに高温環境下で優れた性能を示し、かつ薄膜のポリプロピレンフィルムとして、例えば、125℃における長手方向の伸度50%における応力を制御することで高温でのフィルムコンデンサ特性と信頼性を向上したフィルムが提案されている(例えば、特許文献1)。また、高融点のポリプロピレンに溶融型核剤を添加することにより延伸性を向上し、125℃におけるフィルムの機械強度を向上させたフィルムの提案もなされている(例えば、特許文献2)。
【0006】
さらには高立体規則性ポリプロピレン原料を溶融押出後に急冷し、キャストシートにメゾ相を形成させることでフィルムの結晶配向度を向上したフィルムや(例えば、特許文献3)、高立体規則性ポリプロピレン樹脂を使用し、押出ホッパー内の酸素濃度を低下させるとともに酸化防止剤の添加量を適正化しフィルターの濾過精度を高めることで絶縁破壊電圧を向上したフィルム(例えば、特許文献4)も提案されている。その他には、高メソペンタッド分率、かつ低冷キシレン可溶部(CXS)のポリプロピレン原料を使用し、溶融押出温度を多段式低温化し、二軸延伸時に面積延伸倍率及び幅方向の延伸倍率を適正化することで絶縁破壊電圧を向上したフィルムの提案もなされている(例えば、特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-033211号公報
国際公開第2016/043172号
国際公開第2016/182003号
国際公開第2017/159103号
特許第6885484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1~5に記載のポリプロピレンフィルムは、いずれも120℃を超える高温環境下での絶縁破壊電圧が十分な水準ではなく、さらにフィルムコンデンサとしたときの高温環境下の長期使用における信頼性ついても、十分とは言い難いものであった。
【0009】
そこで、本発明は、高温環境で長時間の使用信頼性に優れ、高温度・高電圧下で用いられるフィルムコンデンサ用途等に好適な、熱に対して構造安定性に優れる二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題は、以下により達成できる。すなわち、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、縦軸を長手方向の破断強度(MPa)、横軸を長手方向の破断伸度(%)として描いた曲線をSSカーブとし、25℃の雰囲気下のSSカーブ及び150℃で1分間熱処理を行った場合のSSカーブにおいて、破断伸度40%~100%の区間における破断強度の傾きをそれぞれ順にΔS(MPa/%)、ΔS
150
(MPa/%)としたときに、ΔS
150
/ΔS≧0.80を満たすことを特徴とする、二軸配向ポリプロピレンフィルムである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
衣服
1か月前
東レ株式会社
衣服
1か月前
東レ株式会社
積層体
1か月前
東レ株式会社
風車翼
1か月前
東レ株式会社
積層体
3日前
東レ株式会社
積層体
26日前
東レ株式会社
分離膜
26日前
東レ株式会社
積層体
11日前
東レ株式会社
人工皮革
2か月前
東レ株式会社
人工皮革
1か月前
東レ株式会社
撹拌装置
1か月前
東レ株式会社
多層成形品
1か月前
東レ株式会社
溶融紡糸設備
17日前
東レ株式会社
積層フィルム
2か月前
東レ株式会社
積層フィルム
2か月前
東レ株式会社
光源ユニット
2か月前
東レ株式会社
積層フィルム
1か月前
東レ株式会社
フロントグリル
2か月前
東レ株式会社
浄化モジュール
1か月前
東レ株式会社
中実糸モジュール
1か月前
東レ株式会社
フィルムの製造方法
3日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
流体分離膜エレメント
4日前
東レ株式会社
凸版印刷版の製造方法
2か月前
東レ株式会社
車両用衝撃吸収構造体
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
12日前
東レ株式会社
固体電解質用補強シート
1か月前
東レ株式会社
シート、及び樹脂組成物
2か月前
東レ株式会社
配線付き基材の製造方法
2か月前
東レ株式会社
ポリマー電解質および電池
27日前
東レ株式会社
芳香族ポリアミドフィルム
2か月前
東レ株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
サイジング剤塗布炭素繊維束
6日前
東レ株式会社
凸版印刷版のインキ洗浄方法
1か月前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
2か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
10日前
続きを見る