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公開番号2024047656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153270
出願日2022-09-27
発明の名称二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20240401BHJP(積層体)
要約【課題】
熱処理工程における結晶の肥大化に伴ってフィルム表面全面に現れる微小突起を増加させることで、良好なハンドリング性を有し、かつフォトレジスト層からポリエステルフィルムを剥離する工程の中でフィルムの破れが発生することのないドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】
下記(1)~(4)を満たすことを特徴とする、ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)3層以上の積層構造を有するポリエステルフィルムであること。
(2)長手方向および幅方向の引裂強度が4.3N/mm 以上8.0N/mm以下であること。
(3)一方のフィルム表面(A)の算術平均表面粗さをSRa(A)、10点平均表面粗さをSRz(A)算術平均表面傾斜をΔa(A)、幾何平均表面傾斜をΔq(A)としたとき、SRa(A)が2.5nm以上6.0nm以下、SRz(A)が50nm以上170nm未満、Δa(A)が1.5μm/mm以上5.0μm/mm以下、Δq(A)が2.0μm/mm以上6.4μm/mm以下であること。
(4)表面を有さないポリエステル層B(B層)が結晶性の熱可塑性樹脂Aと非晶性の熱可塑性樹脂Bを含むこと。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)~(4)を満たすことを特徴とする、ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)3層以上の積層構造を有するポリエステルフィルムであること。
(2)長手方向および幅方向の引裂強度が4.3N/mm 以上8.0N/mm以下であること。
(3)一方のフィルム表面(A)の算術平均表面粗さをSRa(A)、10点平均表面粗さをSRz(A)算術平均表面傾斜をΔa(A)、幾何平均表面傾斜をΔq(A)としたとき、SRa(A)が2.5nm以上6.0nm以下、SRz(A)が50nm以上170nm未満、Δa(A)が1.5μm/mm以上5.0μm/mm以下、Δq(A)が2.0μm/mm以上6.4μm/mm以下であること。
(4)表面を有さないポリエステル層B(B層)が結晶性の熱可塑性樹脂Aと非晶性の熱可塑性樹脂Bを含むこと。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂Aが、結晶性ポリエステルであり、前記非晶性の熱可塑性樹脂Bが、非晶性ポリエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項3】
前記結晶性ポリエステルが、結晶性ポリエチレンテレフタレートであり、前記非晶性ポリエステルが、スピログリコール共重合ポリエチレンテレフタレート、及び/又はシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項4】
フィルム全層中の結晶サイズχcが5.3nm以上7.8nm以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項5】
]フィルム表面(A)を有するポリエステル層A(A層)に粒子が含まれており、当該粒子の最大粒子径をDA(μm)、A層の厚みをTA(μm)としたとき、DAが下記式1を、TAが下記式2を、DA/TAが下記式3を満たす請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
0.01<DA<0.50(式1)
0.15<TA<0.80 (式2)
0.02<DA/TA≦1.40(式3)
【請求項6】
前記A層のフィルム表面(A)において、高さ10nm以上の突起個数をn10、高さ50nm以上の突起個数をn50(個/mm

)としたとき、n10が8000以上21000以下であり、n50が100以上2000以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項7】
前記フィルム表面(A)において、深さ0.5μm以上かつ長さ100μm以上のキズの個数が10個/m

以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項8】
150℃における長手方向の寸法変化率が1.0%以上2.8%以下、幅方向の寸法変化率が0.1%以上2.6%以下であり、100℃における長手方向の寸法変化率が1.0%以下、幅方向の寸法変化率が0.3%以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項9】
前記フィルム表面(A)が粒径0.01μm以上の不活性粒子を含有する長径1.0μm以上のボイドを有しており、当該ボイドの個数が30個/10mm

未満である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項10】
前記A層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在個数をプロットしたとき、粒子径が10~150nmの範囲と、粒子径が150~500nmの範囲のそれぞれに1つ以上の極大値を有する請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 6,700 文字)【背景技術】
【0002】
ドライフィルムレジスト(以下DFRと呼ぶ場合がある)は、プリント配線基板、半導体パッケージ、フレキシブル基板などの回路を形成するために用いられている。DFRは、感光層(フォトレジスト層)を、支持体としてのポリエステルフィルム上に積層させた後、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどからなる保護フィルム(カバーフィルム)で挟んだ構造をしている。このDFRを用いて導体回路を作製するには、一般的に次のような工程が採用される。
1)DFRから保護フィルムを剥離し、露出したレジスト層の表面と、基板上の銅箔などの導電性基材層の表面とが密着するように、基板・導電性基材層とラミネートする工程。
2)次に、導体回路パターンを焼き付けたフォトマスクを、ポリエステルフィルムからなる支持体上に置き、その上から、感光性樹脂を主体としたレジスト層に紫外線を照射して、露光させる工程。
3)その後、フォトマスクおよびポリエステルフィルムを剥離した後、溶剤によってレジスト層中の未反応分を溶解、除去する工程。
4)次いで、酸などでエッチングを行い、導電性基材層中の露出した部分を溶解、除去する工程。
【0003】
4)の工程の後には、レジスト層中の光反応部分とこの光反応部分に対応する導電性基材層部分がそのまま残り、その後、残ったレジスト層を除去する工程を経て、基板上の導体回路が形成されることになる。このため、支持体であるポリエステルフィルムには、紫外線を効率的に透過できることが要求される。これにより、導体回路パターンが、正確にレジスト層上に反映される。特に、近年では、IT機器など小型化、軽量化などに伴い、プリント配線板の微細化、高密度化が進んでおり、配線の幅や配線の間隔が5μm程度といった微細パターンを形成し、高解像化を達成できるドライフィルムレジスト支持体用ポリエステルフィルムが要求されている。また、支持体としてのポリエステルフィルムは、支持体上にレジスト層を形成してレジストフィルムを製造する際のハンドリング性を良好にするために、適度なすべり性を有することが重要であるが、適度なすべり性を付与するために易滑材としての粒子を含有させた場合、含有させた粒子が凝集し、露光工程時の紫外線照射の際、粒子による光散乱の透過と反射が共に引き起こされ、レジストの解像度を低下させてしまうという問題が生じていた。
【0004】
そこで、フィルムの表面を高平滑にして、かつヘイズ値を低くすることや、波長365nmにおける透過率を一定範囲内とすることを特徴とするドライフィルムレジスト支持体用ポリエステルフィルムが提案されている(特許文献1)。また、帯電防止剤の配合によりレジスト用ポリエステルフィルムを製造する際のハンドリング性、ゴミや異物の付着防止や、該フィルムを用いたレジストフィルム自身のハンドリング性、ゴミや異物の付着防止を向上させる技術が開示されている(特許文献2、3、4)。また、含有させる粒子を任意の製造段階で添加することにより分散性を改善し粒子の凝集を防止する技術が開示されている(特許文献5)。さらに、粒子を核とした突起およびくぼみによる凹凸部を所定の範囲とすることで、フィルム表面近傍での反射や散乱によるレジストパターンの抜けを抑制させることができる技術も開示されている(特許文献6、7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-87854号公報
特開2001-117237号公報
特開2006-327158号公報
特開2007-254640号公報
特開2014-98136号公報
特開2020-59242号公報
特開2022-64295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これら前記の提案でも、高解像度化の要求を満足することは難しく、現像後のレジストのパターニングにゆがみや、抜け、レジストパターン壁面の状態が悪いなどの欠点が十分に解消できず、依然として、高解像度化への品質向上が求められている。特に、近年では配線の幅や間隔が5μm程度の微細パターンが要求されていることから、2μm程度の粗大物は、レジストの欠陥につながるとされている。粗大物としては、例えばベースフィルム上に付与された粒子やポリエステル樹脂組成物に含まれる金属触媒の凝集体を核として、延伸過程で形成される気泡(ボイド)が挙げられる。この凝集体含有ボイドが存在すると、露光工程で照射された紫外線が散乱し、パターン通りにレジストが硬化しないことがある。ベースフィルムに含有させる粒子の凝集を防ぎ、上記の粒子含有ボイドを減らすために、粒子の添加量を少なく、また、サイズを小さくした結果、フィルム製造工程や上記DFR製造工程にて収率が低下、特に、すべり性が悪化したことで巻きに関わる問題が目立って発生しているため、生産性(フィルム巻き取り性)向上の要求も達成しなければならない。また、支持体として用いられるポリエステルフィルムは、DFR露光後にフォトレジスト層から剥離されるが、このとき、ポリエステルフィルムの引裂強度が低いと、ポリエステルフィルムが裂けてしまい、導電性基材層の上にポリエステルフィルムが部分的に残存し、不良品が発生するということが広く知られている。前記の引裂強度を上げるために、フィルムの熱処理温度を下げて、フィルム中の結晶化度を低下させれば、剥離の強さに耐えうる柔軟なフィルムとすることができる一方で、フィルム表面に出現する微小な突起の数が少なくなり、表面粗さが低下することで、ハンドリング性が悪化すると推定される。
これらの事情に鑑み、本発明は、熱処理工程における結晶の肥大化に伴ってフィルム表面全面に現れる微小突起を増加させることで、良好なハンドリング性を有し、かつフォトレジスト層からポリエステルフィルムを剥離する工程の中でフィルムの破れが発生することのないドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムを提供することその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の特徴を有する。
[I]下記(1)~(4)を満たすことを特徴とする、ドライフィルムレジスト支持体用途に用いる二軸配向積層ポリエステルフィルム。
(1)3層以上の積層構造を有するポリエステルフィルムであること。
(2)長手方向および幅方向の引裂強度が4.3N/mm 以上8.0N/mm以下であること。
(3)一方のフィルム表面(A)の算術平均表面粗さをSRa(A)、10点平均表面粗さをSRz(A)算術平均表面傾斜をΔa(A)、幾何平均表面傾斜をΔq(A)としたとき、SRa(A)が2.5nm以上6.0nm以下、SRz(A)が50nm以上170nm未満、Δa(A)が1.5μm/mm以上5.0μm/mm以下、Δq(A)が2.0μm/mm以上6.4μm/mm以下であること。
(4)表面を有さないポリエステル層B(B層)が結晶性の熱可塑性樹脂Aと非晶性の熱可塑性樹脂Bを含むこと。
[II]前記熱可塑性樹脂Aが、結晶性ポリエステルであり、前記非晶性の熱可塑性樹脂Bが、非晶性ポリエステルであることを特徴とする、[I]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[III]前記結晶性ポリエステルが、結晶性ポリエチレンテレフタレートであり、前記非晶性ポリエステルが、スピログリコール共重合ポリエチレンテレフタレート、及び/又はシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする、[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[IV]フィルム全層中の結晶サイズχcが5.3nm以上7.8nm以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[V]フィルム表面(A)を有するポリエステル層A(A層)に粒子が含まれており、当該粒子の最大粒子径をDA(μm)、A層の厚みをTA(μm)としたとき、DAが下記式1を、TAが下記式2を、DA/TAが下記式3を満たす[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
0.01<DA<0.50(式1)
0.15<TA<0.80 (式2)
0.02<DA/TA≦1.40(式3)
[VI]前記A層のフィルム表面(A)において、高さ10nm以上の突起個数をn10、高さ50nm以上の突起個数をn50(個/mm

)としたとき、n10が8000以上20000以下であり、n50が100以上2000以下である[I]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VII]前記フィルム表面(A)において、深さ0.5μm以上かつ長さ100μm以上のキズの個数が10個/m

以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[VIII]150℃における長手方向の寸法変化率が1.0%以上2.8%以下、幅方向の寸法変化率が0.1%以上2.6%以下であり、100℃における長手方向の寸法変化率が1.0%以下、幅方向の寸法変化率が0.3%以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[IX]前記フィルム表面(A)が粒径0.01μm以上の不活性粒子を含有する長径1.0μm以上の凝集物を有しており、当該ボイドの個数が30個/10mm

未満である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[X]前記A層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在個数をプロットしたとき、粒子径が10~150nmの範囲と、粒子径が150~500nmの範囲のそれぞれに1つ以上の極大値を有する[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XI]フィルム表面(A)とは反対側のフィルム表面(C)を有する層が粒子を含有しており、当該層に含有する粒子について、横軸に粒子径、縦軸に粒子の存在比率をプロットしたとき、粒子径が10~450nmの範囲に1つ以上の極大値を有する[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XII]フィルムヘイズが1.0%以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XIII]前記表面(A)と前記表面(C)間の静止摩擦係数μsが0.6以上1.0以下かつ、前記表面(A)と前記表面(C)間の動摩擦係数μdが0.5以上0.7以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XIV]前記B層において、長手方向0.88cm×幅方向1.16cmの領域をレーザー顕微鏡により10回観察したときに存在する長径15.0μm以上の粗大物の数が50個以下であり、長径10.0μm以上15.0μm未満の粗大物の数が300個以下であり、長径1.0μm以上10.0μm未満の粗大物の数が20000個以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XV]長手方向のヤング率が4.2GPa以上4.8GPa以下で、幅方向のヤング率が5.3GPa以上6.2GPa以下である[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
[XVI]共押出し法により溶融製膜して得る[I]または[II]に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
【発明の効果】
【0008】
本発明のドライフィルムレジスト支持体に好適な二軸配向ポリエステルフィルムは、フォトレジスト層から剥離する工程の中でフィルムの破れが発生することがなく、かつハンドリング性に優れているという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
三次元微細表面形状測定器で測定される幾何平均表面傾斜Δq(A)をあらわす概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルムの滑り性を高くし、かつ高い透過性も向上する観点から、3層以上の積層構造を有する。本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、3層の積層構造を有することが好ましい。3層の積層構造を有する場合、A層/B層/A層の2種3層の積層構造でもよく、A層/B層/C層の3種3層の積層構造でもよい。A層/B層/C層の3種3層の積層構造であると、A層のフィルム表面(A)、C層のフィルム表面(C)をそれぞれ好適な特性を付与することが容易となるため好ましい。フィルム表面(C)側にレジスト層を積層した場合は、フィルム表面(A)側から紫外線露光されるように用いる。また、レジスト層にカバーフィルムを貼合し巻き取った際には、表面(A)側がカバーフィルムと接する面となる。なお、フィルム表面とは、フィルム長手方向、幅方向を含む表面のことをいう。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、フォトレジスト層から剥離する工程の中でフィルムの破れを抑制するためには、長手方向および幅方向の引裂強度が4.3N/mm 以上8.0N/mm以下であることが重要であり、さらに好ましくは長手方向および幅方向の引裂強度が5.0N/mm 以上7.2N/mm以下であることが望ましい。該引裂強度において長手方向と幅方向ともに上記範囲の下限を下回ると、フィルムの面配向が十分ではなく、レジスト層からの剥離工程でフィルムの破れが発生しやすい。また、長手方向と幅方向ともに上記範囲の上限を上回ると、フィルム面配向が大き過ぎるために、フィルム表面で剥離することがある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、引裂強度を調節する観点から、結晶性の熱可塑性樹脂Aと、非晶性の熱可塑性樹脂Bを表面を有さないポリエステル層Bに含めることが重要である。非晶性の熱可塑性樹脂を含めると、熱処理工程にて配向緩和が促進されるため、引裂強度の低下を抑制することができる。さらに、B層の主成分が非晶性の熱可塑性樹脂Bであることにより、高温下でもB層の結晶化が生じにくくなるため、積層フィルムの白化などの問題が発生するのを軽減することも可能となる。
ここで、熱可塑性樹脂とは、加熱により軟化して可塑性を持ち、冷却すると固化する特徴を有する樹脂をいう。非晶性の熱可塑性樹脂とは、示差熱量分析(DSC)において、昇温速度5℃/分で昇温させたときの結晶融解熱量が0.1mJ/mg未満である熱可塑性樹脂をいい、結晶性の熱可塑性樹脂とは、非晶性の熱可塑性樹脂に該当しない熱可塑性樹脂をいう。主成分とするとは、層全体を100質量%としたときに、層中に50質量%より多く含まれることをいう。
結晶性ポリエステル樹脂は、延伸・熱処理工程において配向結晶化させることにより、延伸前の非晶状態のときよりも高い面内屈折率とすることができる。一方、非晶性ポリエステル樹脂の場合においては、熱処理工程においてガラス転移点温度をはるかに超える温度で熱処理を行うことにより、延伸工程で生じる若干の配向も緩和でき、非晶状態の低い屈折率を維持できるものである。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムのA層における結晶性の熱可塑性樹脂A、及びB層における非晶性の熱可塑性樹脂Bは、一種類であっても複数種類であってもよい。ここで、A層における結晶性の熱可塑性樹脂Aが複数種である場合においては、結晶性の熱可塑性樹脂Aの含有量は、結晶性の熱可塑性樹脂Aに該当する樹脂を合算して算出する。B層における非晶性の熱可塑性樹脂Bについても同様である。
(【0011】以降は省略されています)

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