TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024051371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157503
出願日2022-09-30
発明の名称フレキソ印刷版原版およびフレキソ印刷版の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類G03F 7/004 20060101AFI20240404BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】印刷後においてもフレキソ印刷版のインカールを抑制することができるフレキソ印刷原版を提供すること。
【解決手段】少なくとも支持体および感光性樹脂層を有するフレキソ印刷版原版であって、前記感光性樹脂層が、少なくとも親水性可塑剤(成分A)、エチレンオキシド繰り返し数が2以上である化学構造と水酸基とを有するエチレン性不飽和基含有モノマー(成分B)および親水性ポリマー(成分C)を含有し、前記成分Aの感光性樹脂層中における含有量が30質量%以下であり、前記感光性樹脂層の光硬化後の引張弾性率が2.5MPa以下となるフレキソ印刷版原版。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも支持体および感光性樹脂層を有するフレキソ印刷版原版であって、前記感光性樹脂層が、少なくとも親水性可塑剤(成分A)、エチレンオキシド繰り返し数が2以上である化学構造と水酸基とを有するエチレン性不飽和基含有モノマー(成分B)および親水性ポリマー(成分C)を含有し、前記成分Aの感光性樹脂層中における含有量が30質量%以下であり、前記感光性樹脂層の光硬化後の引張弾性率が2.5MPa以下となるフレキソ印刷版原版。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
感光性樹脂層中における前記成分Bの含有量が20質量%以上60質量%以下である請求項1に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項3】
前記成分Bとして単官能モノマーを含有する請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項4】
前記感光性樹脂層がさらに多官能モノマー(成分D)を含有し、成分Dの感光性樹脂層中における含有量が10質量%以下である請求項3に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項5】
前記成分Cとして部分ケン化ポリビニルアルコールおよび/または部分ケン化ポリビニルアルコール誘導体を含有する請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項6】
前記部分ケン化ポリビニルアルコールおよび/または部分ケン化ポリビニルアルコール誘導体のケン化度が55モル%以上75モル%以下である請求項5に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項7】
前記感光性樹脂層の光硬化後のエチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート浸漬後の反り量が3mm以下となる請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版。
【請求項8】
請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版の感光性樹脂層に紫外線を照射し、感光性樹脂層を部分的に光硬化させる露光工程、および、感光性樹脂層の未硬化部を除去する現像工程を有する、フレキソ印刷版の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキソ印刷版原版およびそれを用いたフレキソ印刷版の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
フレキソ印刷は、その柔軟性を活かして、紙器、ラベル、軟包装用途やエレクトロニクス用途などに広く使用されている。フレキソ印刷に用いられるフレキソ印刷版のレリーフを形成する方法として、フレキソ印刷版原版の感光性樹脂層に、画像マスクや原画フィルムを介して紫外線を照射して画像部を選択的に光硬化させ、未硬化部分を現像液により除去する方法が、一般的に用いられている。
【0003】
近年、環境への配慮から、水により現像可能なフレキソ印刷版原版の開発が進んでいる。例えば、現像工程を短縮し、レリーフ前駆体やレリーフ構造の柔軟性を高め、カール現象を抑制する技術として、現像可能なレリーフ前駆体の感光性組成物であって、少なくとも1つのイオン基を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーと、少なくとも1種の光開始剤又は光開始剤系と、少なくとも1種の水溶性及び/又は水分散性バインダーと、任意選択で、1又は複数種の添加剤とを含む感光性組成物を含む、現像可能なレリーフ前駆体(例えば、特許文献1参照)が提案されている。また、ロングラン印刷時にも安定した印刷物が得られる感光性フレキソ印刷版原版として、基板と感光性樹脂層を少なくとも含み、当該感光性樹脂層が、少なくとも(a)親水性ポリマー、(b)親水性モノマー、(c)光重合開始剤、(d)親水性可塑剤、(e)撥インキ剤を含有し、175線3%網点が100個中99個以上再現するように露光し現像したとき、光硬化後の感光性樹脂層のトリプロピレングリコールジアクリレートに対する接触角が40°以上70°以下となり、前記光硬化後の感光性樹脂層のトリプロピレングリコールアクリレートに50℃24時間浸漬後の質量変化率が-4.0%以上4.0%以下となる、感光性フレキソ印刷版原版(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-085860号公報
国際公開第2022/131234号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のレリーフ前駆体により水分揮発による樹脂収縮が抑制され、反りを抑制することができる。しかしながら、本発明者らの検討により、印刷時には版面温度が30℃から40℃近くに到達する場合があり、印刷時に発生する収縮によるレリーフの反りについては依然課題があることが明らかになった。特許文献2に記載の感光性フレキソ印刷版原版もまた、印刷後のレリーフが、レリーフを内側に反る現象(インカール)が生じやすい課題があった。
【0006】
フレキソ印刷においては、両面粘着性のクッションテープを用いて版胴にフレキソ印刷版を貼り付け、印刷終了時にフレキソ印刷版を剥離することが一般的である。また、印刷受注に応じて、同じフレキソ印刷版を複数回使用する場合が多い。印刷後のフレキソ印刷版にインカールが生じると、版胴の円筒曲面に貼り付ける際に位置ずれが生じるなど、作業性が低下することから、印刷後のインカールを抑制することが求められている。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、印刷後においてもフレキソ印刷版のインカールを抑制することができるフレキソ印刷原版を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、主として次の構成を有する。
(1)少なくとも支持体および感光性樹脂層を有するフレキソ印刷版原版であって、前記感光性樹脂層が、少なくとも親水性可塑剤(成分A)、エチレンオキシド繰り返し数が2以上である化学構造と水酸基とを有するエチレン性不飽和基含有モノマー(成分B)および親水性ポリマー(成分C)を含有し、前記成分Aの感光性樹脂層中における含有量が30質量%以下であり、前記感光性樹脂層の光硬化後の引張弾性率が2.5MPa以下となるフレキソ印刷版原版。
(2)感光性樹脂層中における前記成分Bの含有量が20質量%以上60質量%以下である(1)に記載のフレキソ印刷版原版。
(3)前記成分Bとして単官能モノマーを含有する(1)または(2)に記載のフレキソ印刷版原版。
(4)前記感光性樹脂層がさらに多官能モノマー(成分D)を含有し、成分Dの感光性樹脂層中における含有量が10質量%以下である(1)~(3)のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版。
(5)前記成分Cとして部分ケン化ポリビニルアルコールおよび/または部分ケン化ポリビニルアルコール誘導体を含有する(1)~(4)のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版。
(6)前記部分ケン化ポリビニルアルコールおよび/または部分ケン化ポリビニルアルコール誘導体のケン化度が55モル%以上75モル%以下である(5)に記載のフレキソ印刷版原版。
(7)前記感光性樹脂層の光硬化後のエチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート浸漬後の反り量が3mm以下となる(1)~(6)のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版。
(8)(1)~(7)のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版の感光性樹脂層に紫外線を照射し、感光性樹脂層を部分的に光硬化させる露光工程、および、感光性樹脂層の未硬化部を除去する現像工程を有する、フレキソ印刷版の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフレキソ印刷版原版によれば、印刷後においてもフレキソ印刷版のインカールを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
織物
1か月前
東レ株式会社
人工皮革
19日前
東レ株式会社
積層フィルム
25日前
東レ株式会社
積層フィルム
12日前
東レ株式会社
積層フィルム
12日前
東レ株式会社
フロントグリル
12日前
東レ株式会社
有機EL表示装置
28日前
東レ株式会社
多層積層フィルム
25日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
21日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
20日前
東レ株式会社
車両用衝撃吸収構造体
今日
東レ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
28日前
東レ株式会社
シート、及び樹脂組成物
5日前
東レ株式会社
芳香族ポリアミドフィルム
5日前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
19日前
東レ株式会社
スラリー含浸シートの製造装置
1か月前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
19日前
東レ株式会社
ポリエステル組成物の製造方法
20日前
東レ株式会社
二軸配向ポリオレフィンフィルム
25日前
東レ株式会社
ゴム補強用ポリエステル繊維コード
1か月前
東レ株式会社
多孔質中空糸膜およびその製造方法
21日前
東レ株式会社
ポリエステルコポリマーの製造方法
21日前
東レ株式会社
パターン上に塗布した液滴の検査方法
19日前
東レ株式会社
プリプレグおよび炭素繊維強化複合材料
19日前
東レ株式会社
感光性樹脂組成物、硬化物および表示装置
20日前
東レ株式会社
血液浄化材料及び血液浄化材料の製造方法
19日前
東レ株式会社
無線機器およびそれを含む無線通信システム
20日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
7日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
22日前
東レ株式会社
樹脂シートの製造装置および樹脂シートの製造方法
6日前
東レ株式会社
フレキソ印刷版原版およびフレキソ印刷版の製造方法
19日前
東レ株式会社
液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品
1か月前
東レ株式会社
印刷物の製造方法および活性エネルギー線硬化型インキ
28日前
東レ株式会社
ポリアリーレンスルフィド繊維およびそれからなる不織布
19日前
東レ株式会社
組成物、硬化物、素子、アンテナ、及び硬化物の製造方法
1か月前
東レ株式会社
エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料
25日前
続きを見る