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公開番号2024066486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2023183718
出願日2023-10-26
発明の名称二軸配向ポリプロピレンフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240508BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、熱収縮性と平面性に優れ、精密部材用のカバーフィルム、保護フィルム、工程フィルム等の離型用フィルムとして好適に用いることのできる二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】
フィルムの主収縮方向をX方向としたときに、前記X方向の150℃での熱収縮応力値が0.40N/2mm以上0.80N/2mm以下であり、前記X方向の熱収縮応力の立ち上がり温度が80℃以上90℃以下である、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フィルムの主収縮方向をX方向としたときに、前記X方向の150℃での熱収縮応力値が0.40N/2mm以上0.80N/2mm以下であり、前記X方向の熱収縮応力の立ち上がり温度が80℃以上90℃以下である、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記X方向にフィルム面内で直交する方向をY方向、140℃における前記X方向の熱収縮率をΔ
140X
%、140℃における前記Y方向の熱収縮率をΔ
140Y
%、160℃における前記X方向の熱収縮率をΔ
160X
%、160℃における前記Y方向の熱収縮率をΔ
160Y
%としたときに、式1を満たす、請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
式1:0.10<(Δ
140X
+Δ
140Y
)/(Δ
160X
+Δ
160Y
)<0.40
【請求項3】
前記Δ
140X
が6.0以上12.0以下であり、前記Δ
160X
が30.0以上50.0以下である、請求項2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項4】
少なくとも一方の面において、フィルム表面粗さSRaが10nm以上100nm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項5】
少なくとも2層以上の積層構成を有し、厚みが40μm以上80μm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
【請求項6】
請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルムがコアに巻回された、フィルムロール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は高温環境下において熱収縮性、平面性に優れ、精密部材用のカバーフィルム、保護フィルム、工程フィルム等の離型用フィルムとして好適に用いることのできる二軸配向ポリプロピレンフィルムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
熱収縮性フィルムは、食品の包装用途、意匠性の付与や内容物の保護を目的としたラベル包装用途、機能層の配向制御を目的とした機能層塗工用の工程基材用途、電子部材のカバーフィルムや保護フィルムなど、さまざまな用途に利用される。中でもポリプロピレン製の熱収縮性フィルムは強度、離型性に優れることから、これら用途において特に好ましく用いられる。
【0003】
さらに近年、電子機器の小型化や精密化に伴い、カバーフィルム、保護フィルム、工程フィルムの表面平滑性への要求が高まりつつある。上記状況を踏まえ、これまでにα-オレフィン系コポリマーを使用した熱収縮フィルム(例えば特許文献1、2、3)や、結晶性が低いポリプロピレン樹脂を使用した熱収縮フィルム(例えば特許文献4、5)等が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/080483号
特開2021-178974号公報
特開2019-007006号公報
特開2022-122963号公報
国際公開第2014/148547号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~5の熱収縮フィルムには、加熱して相手部材に貼り合わせる際にシワや気泡が発生して相手部材に表面欠陥が生じるという課題があり、平面性にも改善の余地があった。そこで本発明は、上記した問題点を解決し、熱収縮性と平面性に優れ、精密部材用のカバーフィルム、保護フィルム、工程フィルム等の離型用フィルムとして好適に用いることのできる二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、以下の構成よりなる。すなわち、フィルムの主収縮方向をX方向としたときに、前記X方向の150℃での熱収縮応力値が0.40N/2mm以上0.80N/2mm以下であり、前記X方向の熱収縮応力の立ち上がり温度が80℃以上90℃以下である、二軸配向ポリプロピレンフィルムである。
【0007】
なお、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、上記課題を解決するために以下の構成とすることもでき、また、これをコアに巻回してフィルムロールとすることもできる。
(1) フィルムの主収縮方向をX方向としたときに、前記X方向の150℃での熱収縮応力値が0.40N/2mm以上0.80N/2mm以下であり、前記X方向の熱収縮応力の立ち上がり温度が80℃以上90℃以下である、二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(2) 前記X方向にフィルム面内で直交する方向をY方向、140℃における前記X方向の熱収縮率をΔ
140X
%、140℃における前記Y方向の熱収縮率をΔ
140Y
%、160℃における前記X方向の熱収縮率をΔ
160X
%、160℃における前記Y方向の熱収縮率をΔ
160Y
%としたときに、式1を満たす、(1)に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
式1:0.10<(Δ
140X
+Δ
140Y
)/(Δ
160X
+Δ
160Y
)<0.40
(3) 前記Δ
140X
が6.0以上12.0以下であり、前記Δ
160X
が30.0以上50.0以下である、(2)に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(4) 少なくとも一方の面において、フィルム表面粗さSRaが10nm以上100nm以下である、(1)~(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(5) 少なくとも2層以上の積層構成を有し、厚みが40μm以上80μm以下である、(1)~(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
(6) (1)~(5)のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルムがコアに巻回された、フィルムロール。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、高温環境下でフィルム面内の特定の方向に高い熱収縮性を持つにも関わらず、平面性が良好である二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することができる。本発明のポリプロピレンフィルムは上記特性を備えることから、精密部材用のカバーフィルム、保護フィルム、工程フィルム等の離型用フィルムとして好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、フィルムの主収縮方向をX方向としたときに、前記X方向の150℃での熱収縮応力値が0.40N/2mm以上0.80N/2mm以下であり、前記X方向の熱収縮応力の立ち上がり温度が80℃以上90℃以下であることを特徴とする。以下、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムについて具体的に説明する。
【0010】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレン樹脂を主成分とするキャストシート(未延伸シート)をその面内で直交する二方向に延伸した二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。すなわち、ここでいう二軸配向とは、面内で直交する二方向(例えば、長手方向と幅方向)に延伸したという意味である。フィルムを二軸配向フィルムとすることで、特に表面平滑性に優れ、かつ後述する熱収縮特性にも優れたものとなる。なお、長手方向(MD)とは、製膜時にフィルムが走行する方向(フィルムロールの場合は巻き方向)をいい、幅方向(TD)とは、フィルム面内で長手方向に直交する方向をいう。また、主成分とはフィルムを構成する全成分を100質量%としたときに、50質量%を超えて100質量%以下含まれる成分をいい(主成分については、以下同様に解釈することができる。)、ポリプロピレンフィルムとはポリプロピレン樹脂を主成分とするフィルムをいう。ポリプロピレン樹脂とは、樹脂を構成する全構成単位を100質量%としたときに、プロピレン単位を50質量%より多く100質量%以下含む樹脂をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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