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公開番号2024077775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022189918
出願日2022-11-29
発明の名称ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物および成形品
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20240603BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
高い機械的強度を維持したまま、離型性に極めて優れ、かつ、バリの発生量が少ないポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、および成形品を提供する。
【解決手段】
(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)ガラス繊維を10~250重量部、(C)シラン化合物を0.1~3.0重量部、(D)シリコーン系ポリマーを0.1~3.0重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の溶融結晶化ピーク温度が、230℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)ガラス繊維を10~250重量部、(C)シラン化合物を0.1~3.0重量部、および(D)シリコーン系ポリマーを0.1~3.0重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の溶融結晶化ピーク温度が、230℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記(C)シラン化合物が、アミノ基含有アルコキシシラン化合物、およびイソシアネート基含有アルコキシシラン化合物から選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
円盤形状金型に設けられた幅5mm×長さ×20mm×深さ100μmのキャビティを使用して、シリンダー温度320℃、金型温度130℃、射出圧力30~80MPaの条件で射出成形したときの充填長さ(バリ長さ)が500μm以下である請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い機械的強度を維持したまま、離型性に極めて優れ、かつ、バリの発生量が少ないPPS樹脂組成物、および成形品を提供する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂)は、剛性、耐熱性、耐熱水性、耐薬品性および成形加工性をバランスよく備えているため、電気・電子部品、水廻り部品および自動車部品などに広く用いられている。
【0003】
特に、自動車用途向けPPS樹脂は、金属代替による軽量化や搭載される部品の高耐熱化などの要請により、多くの自動車に搭載されるようになってきており、歩留まり率の向上や生産性の向上は、大きな課題となっている。
【0004】
一方、PPS樹脂は、融点が高く、耐熱性に優れる反面、他のエンジニアリングプラスチックに比べ、固化速度が遅いことから、離型性が悪く、バリ発生量も多いといった問題がある。
【0005】
従って、機械的な強度に加え、優れた離型性を有し、かつ、バリの発生量が少ないPPS樹脂組成物が求められている。
【0006】
例えば、特許文献1には、PPS樹脂に、繊維状充填剤、有機オニウム塩、およびワックスを配合したPPS樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、PPS樹脂に、充填剤、脂肪酸金属塩、およびワックスを配合したPPS樹脂組成物が開示されている。また、特許文献3には、メルトフローレートを規定したPPS樹脂に、ガラス繊維、ワックス、およびシラン化合物を配合したPPS樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-68187号公報
特開2014-114361号公報
特開平6-16935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1および2には、機械的強度や流動性、バリ特性の記載はあるものの、シラン化合物の配合や溶融結晶化温度ピークの制御による更なるバリ低減に向けた具体的な検討は実施されておらず、本出願におけるバリ特性や離型性を満足するものではなかった。また、特許文献3では、流動性、バリ特性、および離型性の記載はあるものの、溶融結晶化温度ピークの制御による更なるバリ低減に向けた具体的な検討は実施されておらず、本出願におけるバリ特性や離型性を満足するものではなかった。
【0009】
本発明は、高い機械的強度を維持したまま、離型性に極めて優れ、かつ、バリの発生量が少ない(バリ特性に優れた)PPS樹脂組成物、および成形品を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物は、上記問題点を解決するために次の構成を有する。すなわち、
(1)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)ガラス繊維を10~250重量部、(C)シラン化合物を0.1~3.0重量部、および(D)シリコーン系ポリマーを0.1~3.0重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の溶融結晶化ピーク温度が、230℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(2)前記(C)シラン化合物が、アミノシラン、およびイソシアネートシランから選択される少なくとも1種を含む(1)に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(3)円盤形状金型に設けられた幅5mm×長さ×20mm×深さ100μmのキャビティを使用して、シリンダー温度320℃、金型温度130℃、射出圧力30~80MPaの条件で射出成形したときの充填長さ(バリ長さ)が500μm以下である(1)または(2)に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(4)(1)~(3)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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