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公開番号2024055648
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162744
出願日2022-10-07
発明の名称絶縁電線
出願人株式会社プロテリアル
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類H01B 7/02 20060101AFI20240411BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】空孔を含む絶縁皮膜と、導体との密着性の低下を抑制できる絶縁電線を提供すること。
【解決手段】絶縁電線は、長尺の形状を有する導体と、空孔を含み、前記導体を覆う絶縁皮膜とを備える。以下の方法で測定される開口面積比SRは20%以下である。前記開口面積比SRの測定方法:前記絶縁皮膜を前記導体から剥離する。剥離した前記絶縁皮膜における、前記導体の側の界面を表すSEM画像を取得する。前記SEM画像の少なくとも一部である観察領域の面積S1と、前記観察領域内にある、前記空孔が開口している部分の面積S2とを算出する。以下の式(1)により、前記開口面積比SRを算出する。式(1):SR=(S2/S1)×100。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長尺の形状を有する導体と、
空孔を含み、前記導体を覆う絶縁皮膜と、
を備える絶縁電線であって、
以下の方法で測定される開口面積比SRが20%以下である、
絶縁電線。
前記開口面積比SRの測定方法:前記絶縁皮膜を前記導体から剥離する。剥離した前記絶縁皮膜における、前記導体の側の界面を表すSEM画像を取得する。前記SEM画像の少なくとも一部である観察領域の面積S1と、前記観察領域内にある、前記空孔が開口している部分の面積S2とを算出する。以下の式(1)により、前記開口面積比SRを算出する。
式(1) SR=(S2/S1)×100
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の絶縁電線であって、
前記開口面積比SRが0.01%以上である、
絶縁電線。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の絶縁電線であって、
前記絶縁皮膜の空孔率が4体積%以上である、
絶縁電線。
【請求項4】
請求項1に記載の絶縁電線であって、
前記空孔は、液体からなる熱分解性ポリマ、又は、高沸点溶媒に由来する、
絶縁電線。
【請求項5】
請求項4に記載の絶縁電線であって、
前記液体からなる熱分解性ポリマは、ジオール型のポリプロピレングリコールである、
絶縁電線。
【請求項6】
請求項4に記載の絶縁電線であって、
前記高沸点溶媒は、オレイルアルコール、1-テトラデカノール、又は、1-ドデカノールである、
絶縁電線。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は絶縁電線に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
エナメル線等の絶縁電線は、導体と、絶縁皮膜とを備える。絶縁皮膜のPDIV(Partial Discharge Inception Voltage)は高いことが好ましい。PDIVとは部分放電開始電圧である。絶縁皮膜のPDIVを高める方法として、絶縁皮膜に空孔を設ける方法がある。絶縁皮膜に空孔を設ける技術は特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2016/072425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
絶縁皮膜に空孔を設けることで、絶縁皮膜における導体側の界面に、空孔が開口している部分が多く生じることがある。この場合、絶縁皮膜と導体との接触面積が小さくなるので、絶縁皮膜と導体との密着性が低下する。本開示の1つの局面では、空孔を含む絶縁皮膜と、導体との密着性の低下を抑制できる絶縁電線及び絶縁電線の製造方法を提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの局面は、長尺の形状を有する導体と、空孔を含み、前記導体を覆う絶縁皮膜と、を備える絶縁電線である。以下の方法で測定される開口面積比SRは20%以下である。
前記開口面積比SRの測定方法:前記絶縁皮膜を前記導体から剥離する。剥離した前記絶縁皮膜における、前記導体の側の界面を表すSEM画像を取得する。前記SEM画像の少なくとも一部である観察領域の面積S1と、前記観察領域内にある、前記空孔が開口している部分の面積S2とを算出する。以下の式(1)により、前記開口面積比SRを算出する。
【0006】
式(1) SR=(S2/S1)×100
本開示の1つの局面である絶縁電線は、空孔を含む絶縁皮膜と、導体との密着性の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
絶縁電線の構成を表す断面図である。
ピール試験に用いる装置の構成を表す説明図である。
絶縁皮膜の一部を取り除いたときの試験体の形態を表す断面図である。
剥離した絶縁皮膜における、導体の側の界面を表すSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
1.絶縁電線1の構成
本開示の絶縁電線1は、図1に示すように、導体3と、絶縁皮膜5とを備える。導体3は、長尺の形状を有する。導体3の軸方向に直交する断面での導体3の断面形状は特に限定されない。導体3の断面形状は、例えば、円形、又は矩形である。
【0009】
導体3の材料は、例えば、電線の材料として一般的に用いられる金属材料である。金属材料として、例えば、銅、銅を含む合金、アルミニウム、アルミニウムを含む合金等が挙げられる。銅として、例えば、酸素含有量が30ppm以下の低酸素銅、無酸素銅等が挙げられる。導体3の直径は、0.4mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
【0010】
なお、導体3の断面形状が矩形である場合は、例えば、矩形の長軸に沿った方向(すなわち幅方向)の大きさが1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましく、矩形の短軸に沿った方向(すなわち厚さ方向)の大きさが0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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