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公開番号2024057721
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164569
出願日2022-10-13
発明の名称圧粉磁心
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類H01F 1/24 20060101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】製品サイズに限定されず、かつ圧粉磁心の高透磁率と高耐電圧を両立することが可能な圧粉磁心を提供する。
【解決手段】軟磁性粒子と軟磁性粒子の粒子間に具備した絶縁材からなる圧粉磁心である。面が、シロキサンを含む化合物のコーティング材にて被覆されている。コーティング材が内部に含浸されている。密度が5.8 g/cm3以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軟磁性粒子と軟磁性粒子の粒子間に具備した絶縁材からなる圧粉磁心であって
表面が、シロキサンを含む化合物のコーティング材にて被覆されているとともに、前記コーティング材が内部に含浸されており、密度が 5.8 g/cm
3
以上であることを特徴とする圧粉磁心。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記絶縁材は、シリカを主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の圧粉磁心。
【請求項3】
前記軟磁性粒子のメディアン径(D
50
)が10μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧粉磁心。
【請求項4】
表面をコーティング材にて被覆されてなる被覆層の膜厚は、5μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧粉磁心。
【請求項5】
前記軟磁性粒子は、Feを基材として、元素M(M=Si、Al、Co、Cr、Mn、Ni、Ti、Znから選ばれる1種又はこれらのうちの任意の複数の元素)を3.0mass%~7.0mass%以下含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧粉磁心。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧粉磁心に関し、特にコーティング付き圧粉磁心に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
圧粉磁心は、表面を絶縁被膜で被覆した軟磁性粉の圧縮成形体である。圧粉磁心の用途として、DC-DCコンバータ、インバータ、スイッチング電源等に使用される変成器、さらにはノイズカット用チョークコイルなどの磁性コアとして使用される。
【0003】
変成器のうち、特に電源回路の基板に面実装されるインダクタ(チップインダクタ)に対しては、大電流対応(直流重畳特性の改善)、小型化への対応が期待され、採用事例が増えてきている。なお、電源系で用いられるチップインダクタをパワーインダクタと呼び、特に金属粉末が含まれるものをメタルコンポジットパワーインダクタと呼ぶ。メタルコンポジットパワーインダクタは、軟磁性粒子の圧縮成形時に、コイルを埋没して、コアと一体成形するという特徴がある。
【0004】
一般的には高周波になるほど磁心に吸収され、熱になる損失(鉄損)は大きくなる。高周波では、鉄損の大部分は渦電流損失が占めることから、渦電流損失をできる限り抑制するように設計する。加えて、耐電圧の要求水準が高まっており、これらに対応できる材料設計が求められる。
【0005】
渦電流損失を抑制するためには、圧粉磁心を構成する軟磁性粉を適切に選定する必要がある。渦電流損失は軟磁性粉の粒子径の2乗に比例し、体積抵抗率に反比例することが知られている。したがって、渦電流損失を抑制するには、粒径が小さく、体積抵抗率の高い軟磁性粉を選定することが好適である。なお、体積抵抗率が高い軟磁性粉とは、合金成分が多く含まれる軟磁性粉と同義である。
【0006】
ただし、合金成分が多いと硬度が高くなって圧縮性が悪化し密度が上がりにくく、また粉末に絶縁被膜を施す関係で粒径の小さい軟磁性粉では比表面積が大きくなることから絶縁被膜量が増加するため、圧粉磁心を作製すると、もう一つの重要指標である「透磁率」が低下するという問題がある。使用条件にもよるが、電源系チップインダクタでは、合金成分は多くても15mass%以下、平均粒径は10μm以上50μm以下の軟磁性粉を使用する場合が多い。
【0007】
また、圧粉磁心の透磁率を高くするという意図から、アモルファスやナノ結晶といった高透磁率材を適用するケースも増えている。さらに、粒子が細かいほど付着力が増加し、流動性が悪化するのでバインダーで造粒する。なお、流動性が良いほど圧縮性が良くなり、生産性に優れる(低成形圧で製造できる)。適切な粒度分布を採用することによって、充填率を高めることができるので、これも生産性向上に貢献できる。圧縮成形時の成形力は概ね784~1,960MPaの範囲であることが多く、このような高圧成形を施すので、成形体に含まれる軟磁性粉の内部に応力が残留する。応力は鉄損の増加要因となるため、磁気焼鈍と呼ばれる熱処理により応力を除去する。磁気焼鈍は500℃~900℃の温度範囲で施される場合が多い。その際の雰囲気は酸化性、還元性、不活性から、目的に応じて選択する。
【0008】
酸化させて軟磁性粉周りに酸化被膜を形成したい場合は酸化性を、酸化や還元の化学反応を起こしたくない場合は不活性を選ぶという具合に選択する
【0009】
ところで、前記したメタルコンポジットパワーインダクタは、その製造方法から、コアとコイルのみで構成され、ボビンがない場合が多い。この場合、コイル-コア間の絶縁確保(耐電圧含む)が必要であるが、コア自体の絶縁性を高めて、これに対応する技術が知られている(特許文献1から特許文献3)。
【0010】
特許文献1のものは、軟磁性粒子の表面にSiとOからなる非晶質材とガラスの2層の絶縁被膜を設ける。これにより、高い耐電圧を確保できる。特許文献2のものは、軟磁性粒子の表面粗さを調整し、絶縁被膜に薄膜部を作らないものである。これにより、高い耐電圧を確保できる。
(【0011】以降は省略されています)

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