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公開番号2024055196
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161922
出願日2022-10-06
発明の名称磁石の配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法、および磁石の品質の判断方法
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人
主分類H01F 41/00 20060101AFI20240411BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】磁石の端部における配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を、簡易かつ短時間で定量する方法の提供。
【解決手段】着磁後の磁石の端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法であって、その内部において磁石の一方の主面から他方の主面へ向かう方向へ磁石から発生する磁束が流れる治具に、磁石を挟み込むように配置する配置工程と、治具に配置された磁石の端面について表面磁束を測定し、表面磁束を測定した測定位置と表面磁束との関係を求める測定工程と、特定の測定位置αから測定位置βまでにおける表面磁束の積分値を求める計算工程と、を備え、積分値の大きさに基づいて、磁石の前記端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁石の端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法であって、
前記磁石は、対向する2つの主面およびそれらをつなぐ端面を有し、一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向へ配向されており、
前記磁石における一方の前記主面および他方の前記主面の各々に付く面を有し、それらの面で前記磁石を挟み込むとリング状をなし、その内部において一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向へ着磁後の前記磁石から発生する磁束が流れる治具に、前記磁石を挟み込むように配置する配置工程と、
前記治具に配置された前記磁石の前記端面について、一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向または逆方向において連続的に表面磁束を測定し、表面磁束を測定した測定位置と前記表面磁束との関係を求める測定工程と、
特定の測定位置αから測定位置βまでにおける前記表面磁束の積分値を求める計算工程と、
を備え、
前記積分値の大きさに基づいて、前記磁石の前記端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記治具の透磁率が0.012H/m以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記治具の飽和磁束密度が1.4T以上である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記磁石がラジアル配向円弧状磁石であり、
前記磁石の前記端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度が大きいほど前記積分値が小さくなることに基づいて、その傾きの程度を定量する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の方法において求めた積分値と基準値との対比によって、その磁石が良品であるか不良品であるかを判断する、磁石の品質の判断方法。
【請求項6】
前記磁石がラジアル配向円弧状磁石であり、
請求項1または2に記載の方法において求めた積分値が基準値以下または基準値未満であれば、その磁石を不良品と判断する、磁石の品質の判断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は磁石の配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法、および磁石の品質の判断方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、磁石における配向角を評価等する方法が提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、コイルが巻回されたコアのギャップに、磁場配向の検出対象である未着磁磁石を配置するステップと、前記コイルのインダクタンスを検出するステップと、を有する未着磁磁石の配向検出方法が記載されている。そして、このような未着磁磁石の配向検出方法によれば、未着磁磁石の配向状態を、精度良く検出することができ、また、検出対象である未着磁磁石を、検出前後に着磁および脱磁する必要がないと記載されている。
【0004】
また、例えば特許文献2には、希土類合金粉末が圧縮成形された成形体またはその焼結体を奇数個に等分割し、中央部分の分割片と最外部の分割片についてX線回折を行った後、ロットゲーリング法により各分割片の配向度を算出して配向度のばらつきを評価することを特徴とする配向度評価方法が記載されている。そして、このような配向度評価方法によれば、希土類合金粉末を成形した成形体や、これを焼結して得られる希土類焼結磁石について、マクロな領域、例えば薄型形状の成形体や希土類焼結磁石の全体の配向度分布を的確に評価することが可能であると記載されている。
【0005】
また、例えば特許文献3には、焼結体の配向角度を、焼結体の表面をSiCペーパー研磨、バフ研磨、ミリングにより表面処理をした後、EBSD検出器を備えたSEM、もしくは、EDAX社製のEBSD検出器を備えた走査電子顕微鏡により分析できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-106227号公報
特開2006-258616号公報
特開2018-186274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の未着磁磁石の配向検出方法では、最も評価を行いたい試料端部において漏れ磁束の影響によって(エッジ効果)、評価精度が落ちると推定される。
また、特許文献2に記載の配向度評価方法では、試料の調製や測定に時間やコストがかかる。また、磁気配向と結晶配向とでは必ずしも一致しないと考えられる。
さらに、特許文献3では、試料の調製や測定に時間やコストがかかり、また、評価部分が極わずかであるため、全体的な評価が困難であると考えられる。また、磁気配向と結晶配向とでは必ずしも一致しないと考えられる。
【0008】
本発明は、磁石の端部における配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を、簡易かつ短時間で定量する方法、および簡易かつ短時間で磁石の品質を判断することができる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は以下の(1)~(6)である。
(1)磁石の端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法であって、
前記磁石は、対向する2つの主面およびそれらをつなぐ端面を有し、一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向へ配向されており、
前記磁石における一方の前記主面および他方の前記主面の各々に付く面を有し、それらの面で前記磁石を挟み込むとリング状をなし、その内部において一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向へ着磁後の前記磁石から発生する磁束が流れる治具に、前記磁石を挟み込むように配置する配置工程と、
前記治具に配置された前記磁石の前記端面について、一方の前記主面から他方の前記主面へ向かう方向または逆方向において連続的に表面磁束を測定し、表面磁束を測定した測定位置と前記表面磁束との関係を求める測定工程と、
特定の測定位置αから測定位置βまでにおける前記表面磁束の積分値を求める計算工程と、
を備え、
前記積分値の大きさに基づいて、前記磁石の前記端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法。
(2)前記治具の透磁率が0.012H/m以上である、上記(1)に記載の方法。
(3)前記治具の飽和磁束密度が1.4T以上である、上記(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記磁石がラジアル配向円弧状磁石であり、
前記磁石の前記端部における配向方向が、意図した方向に対して傾いている程度が大きいほど前記積分値が小さくなることに基づいて、その傾きの程度を定量する、上記(1)~(3)のいずれかに記載の方法。
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載の方法において求めた積分値と基準値との対比によって、その磁石が良品であるか不良品であるかを判断する、磁石の品質の判断方法。
(6)前記磁石がラジアル配向円弧状磁石であり、
上記(1)~(4)のいずれかに記載の方法において求めた積分値が基準値以下または基準値未満であれば、その磁石を不良品と判断する、磁石の品質の判断方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、磁石の端部における配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を、簡易かつ短時間で定量する方法、および簡易かつ短時間で磁石の品質を判断することができる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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