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公開番号2024060363
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167688
出願日2022-10-19
発明の名称鋼材及び金型
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240424BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】被削性、衝撃値、及び、軟化抵抗性の3特性のすべてが良好である鋼材を提供すること。
【解決手段】鋼材は、0.19≦C≦0.31mass%、0.010≦V≦0.180mass%、Mn/Cr>0.150、Mn≦1.50mass%、5.60≦Cr≦6.60mass%、Cu+Ni≦0.84mass%、0.60≦Si≦1.40mass%、0.60≦Mo≦2.00mass%、0.001≦Al≦0.080mass%、及び、0.003≦N≦0.040mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。鋼材は、質量が3000kg以上であり、縦、横、高さ方向の寸法(L1、L2、L3)のうち、最小の寸法(Lmin)が300mm以上であるもの、及び/又は、中心部の硬さが35HRC以上45HRC以下であるものが好ましい。金型は、このような鋼材から製造され、質量が2000kg以上であるものからなる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
0.19≦C≦0.31mass%、
0.010≦V≦0.180mass%、
Mn/Cr>0.150、
Mn≦1.50mass%、
5.60≦Cr≦6.60mass%、
Cu+Ni≦0.84mass%、
0.40≦Si≦1.40mass%、
0.60≦Mo≦2.00mass%、
0.001≦Al≦0.080mass%、及び、
0.003≦N≦0.040mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる
鋼材。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
さらに、下記A~D群のうちから選ばれた1群又は2群以上を含有する請求項1に記載の鋼材。
A群:
0.30<W≦2.00mass%、及び、
0.30<Co≦1.00mass%
のうちから選ばれた1種又は2種
B群:
0.0002<B≦0.0080mass%
C群:
0.006<S≦0.180mass%、
0.0005<Ca≦0.0500mass%、
0.03<Se≦0.50mass%、
0.005<Te≦0.100mass%、
0.01<Bi≦0.50mass%、及び、
0.03<Pb≦0.50mass%
のうちから選ばれた1種又は2種以上
D群:
0.004<Nb≦0.100mass%、
0.004<Ta≦0.100mass%、
0.004<Ti≦0.100mass%、及び、
0.004<Zr≦0.100mass%
のうちから選ばれた1種又は2種以上
【請求項3】
質量が3000kg以上であり、
縦方向の寸法(L
1
)、横方向の寸法(L
2
)、及び、高さ方向の寸法(L
3
)のうち、最小の寸法(L
min
)が300mm以上である
請求項1に記載の鋼材。
【請求項4】
中心部の硬さが35HRC以上45HRC以下である請求項1に記載の鋼材。
【請求項5】
請求項4に記載の鋼材から製造され、質量が2000kg以上である金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材及び金型に関し、さらに詳しくは、質量及びサイズが共に大きい金型の製造に好適な鋼材及びこれを用いた金型に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
金型には使用中に応力や熱が繰り返し作用するため、金型用の鋼材には、硬さ、耐衝撃性、耐ヒートチェック性、耐摩耗性などの複数の特性に優れていることが求められる。そのため、このような特性を備えた鋼材に関し、従来から種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、所定量のC、Si、Mn、Cr、Mo、及び、Vを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる熱間工具鋼が開示されている。
同文献には、
(A)Si量を0.01mass%以上0.25mass%未満とすると、金型形状への加工が工業的に可能となる程度の被削性と、汎用金型鋼(例えば、JIS SKD61)よりも高い熱伝導率とを備えた熱間工具鋼が得られる点、並びに、
(B)Mn量、Cr量、Mo量、及び、V量を最適化すると、高い焼入れ性と、高い衝撃値とを備えた熱間工具鋼が得られる点
が記載されている。
【0004】
金型の製造工程は、一般に、
(a)金型の製造に適した鋼材を製造する第1工程と、
(b)得られた鋼材から金型を製造する第2工程と
を備えている。
【0005】
第1工程(金型用の鋼材の製造工程)は、様々な工程を含む。主な工程は、溶解工程、精錬工程、鋳造工程、均質化熱処理工程、熱間加工工程、焼きならし工程、焼戻し工程、及び、球状化焼鈍工程である。これらの内、焼きならし工程と焼戻し工程と球状化焼鈍工程の1つ以上が省略されることがある。
【0006】
第2工程(鋼材からの金型の製造工程)は、以下の2通りの工程がある。
1つめの工程は、HT工程である。HT工程は、一般に、
(a)球状化焼鈍された鋼材を大まかな金型形状に機械加工(荒加工)する工程と、
(b)荒加工された金型に対して、焼入れ(H)及び焼戻し(T)を行う工程と、
(c)焼入れ及び焼戻しが行われた金型に対して、仕上げの機械加工を行う工程と、
(d)必要に応じて、仕上げ加工された金型に対し、表面改質を行う工程と
を備えている。
【0007】
2つめの工程は、PH工程である。PH工程は、一般に、
(a)鋼材(必ずしも球状化焼鈍された鋼材である必要ではない)に対して、焼入れ及び焼戻しを行い、鋼材を適度な硬さに調質(プレハードン(PH))する工程と、
(b)調質された鋼材に対して、機械加工(仕上げ加工)を行う工程と、
(c)必要に応じて、機械加工された金型に対して、表面改質を行う工程と
を備えている。
例えば、ダイカスト金型の場合、その多くはHT工程で製造されているが、金型に必要な硬さが低い場合には、PH工程が採用されることもある。
【0008】
PH工程に供される鋼材、及び、PH工程で製造される金型に求められる特性は、
(1)被削性の良いこと、
(2)焼入れ速度が小さい場合の衝撃値が高いこと、及び、
(3)表面部と中心部の硬度差が小さいこと(硬度均質性)
である。
【0009】
また、焼入れ速度が小さい場合においても高い衝撃値を得るためには、
(a)粗大な異物が少ないこと、
(b)点列状に分布する炭化物や炭窒化物が少ないこと、及び、
(c)焼入れ性が高いこと
の3要因を満たしていることが必要である。
しかしながら、上述した3つの特性のすべてを満たす鋼材を製造することは、容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2011-001572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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