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公開番号2024049708
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156106
出願日2022-09-29
発明の名称鋼板
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240403BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】耐腐食摩耗性に優れた鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.32%以上0.37%以下、Si:0.05%以上1.00%以下、Mn:0.10%以上2.00%以下、P:0.001%以上0.030%以下、S:0.0001%以上0.0300%以下、Al:0.005%以上0.100%以下、Cr:3.00%以上11.50%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、表面硬さがブリネル硬さHBW10/3000で560以上640以下であることを特徴とする鋼板。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C:0.32%以上0.37%以下、
Si:0.05%以上1.00%以下、
Mn:0.10%以上2.00%以下、
P:0.001%以上0.030%以下、
S:0.0001%以上0.0300%以下、
Al:0.005%以上0.100%以下、
Cr:3.00%以上11.50%以下を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
表面硬さがブリネル硬さHBW10/3000で560以上640以下、
であることを特徴とする鋼板。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
さらに、質量%で、
Mo:1.00%以下、
Nb:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
V:0.200%以下、
Zr:0.100%以下、
Sn:0.200%以下、
Sb:0.200%以下、
Cu:2.00%以下、
Ni:2.00%以下、
Co:2.00%以下、
W:1.00%以下、
B:0.0030%以下、
REM:0.0100%以下、
Ca:0.0100%以下、
Mg:0.0100%以下、
から選ばれる一種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の鋼板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、産業機械、運搬機器等で耐摩耗性が要求される部材用に用いられる鋼板に関し、特に、石炭採掘環境などの酸性の腐食環境において耐食耐摩耗性に優れる鋼板に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
パワーショベル、ブルドーザー、ホッパー、バケット、ダンプトラック、コンベアなど産業機械、運搬機器等の部材では、土砂や鉱石、石炭などとの接触により摩耗が生じる。このため、部材の寿命延長を目的に耐摩耗性に優れた鋼板が用いられている。産業機械、運搬機器等の実際の使用環境は、乾燥、湿潤など種々の状態にあり、湿潤状態で使用される場合は腐食性物質を含むことが多い。そのような環境下における腐食摩耗は非常に激しいことが知られている。特に、石炭採掘環境では、石炭からの浸出液が酸性を示す場合があり、そのような場合は一層腐食摩耗が激しくなる。そのため、耐腐食摩耗性に優れた鋼板が求められていた。
【0003】
このような要望に対して、例えば、特許文献1では、質量%で、C:0.18~0.25%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.10~2.00%、P:0.020%以下、S:0.0050%以下、Al:0.005~0.100%、Cr:0.05~2.00%、Nb:0.005~0.100%、Ti:0.005~0.100%、W:0.05~1.00%、必要に応じて、Mo、Cu、Ni、V、B、REM、Ca、Mgの1種または2種以上を含む組成の腐食環境における耐摩耗性に優れる鋼が開示されている。Wが腐食反応を抑制することにより、腐食環境における耐摩耗性を向上させている。なお、特許文献1では、腐食環境としてNaCl水溶液を用いて耐摩耗性を評価している。
【0004】
また、特許文献2では、質量%で、C:0.20~0.35%、Si:0.02%~1.00%、Mn:0.1~2.0%、P:0.020%以下、S:0.005%以下、Al:0.005~0.100%、Sb:0.005~0.20%、B:0.0003~0.0030%を含み、更に、Cr:0.05~2.0%、Mo:0.05~1.0%のうちから選ばれた1種以上を含み、かつ0.05≦(Crsol+2.5Mosol)≦0.2(ここで、Crsol:鋼中固溶Cr量(質量%)、Mosol:鋼中固溶Mo量(質量%))を満足する組成の耐腐食摩耗性に優れる耐摩耗鋼板が開示されている。固溶Crと固溶Moが腐食反応を抑制することにより、耐腐食摩耗性を向上させている。なお、特許文献2では、腐食環境としてNaCl水溶液を用いて耐摩耗性を評価している。
【0005】
また、特許文献3では、C:0.01~0.25%、Si:0.01~0.50%、Mn:0.1~2.0%、P:0.035以下、S:0.035%以下、Al:0.003~0.10%、Cu:0.05~0.35%、Ni:0.02~0.40%、Sb:0.01~0.2%、W:0.005~0.5%、Nb:0.003~0.025%、Cr:0.1%以下、N:0.0010~0.0080%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、かつ表面から深さ方向に2mmの位置のビッカース硬度が140以上であることで、特定環境下に置いて優れた耐食性、耐磨耗性、高靭性を示す耐食鋼が開示されている。
【0006】
また、特許文献4では、質量%で、C:0.10~0.35%、Si:1.00%超、2.00%以下、Mn:0.10~2.00%、P:0.0200%以下、S:0.0100%以下、Cr:0.05%超、2.00%以下、Al:0.010~0.100%、N:0.0020~0.0100%、B:0.0003~0.0030%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、H≧235+706[C](1-0.3[C]
2
)(式中、Hは前記耐食性耐摩耗鋼板の表層部硬度(HV)を表し、[C]は前記Cの含有量(質量%)を表す)を満足することで靭性に優れかつ耐食性と耐摩耗性とを両立する耐食性耐摩耗鋼板が開示されている。なお、特許文献4では、腐食環境として人工海水を用いて耐摩耗性を評価している。
【0007】
また、特許文献5では、質量%で、C:0.01~0.15%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.10~2.00%、Cr:0.05%超、3.00%以下、Al:0.01~0.10%、B:0.0003~0.0020%を含有し、次式(Ceq(%)=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/4)(式中、[X]は、元素Xの質量%での含有量を表す)によって求められる炭素当量Ceq(%)が0.20%以上であり、表層部のラス状組織の面積率が90%以上であり、前記ラス状組織に存在するセメンタイトの長軸/短軸比が2.00以上である金属組織を有し、表層部硬度が200HV5以上であることで、石炭専用船又は鉱炭兼用船の船倉に好適な、耐食性及び耐摩耗性に優れた鋼板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015-193873号公報
特開2016-222969号公報
特開2017-128762号公報
特開2020-007589号公報
特開2020-132994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1、2および4では、耐食性の改善対象とする腐食環境がNaCl水溶液や人工海水であるため、石炭採掘環境などのような酸性環境における耐腐食摩耗性を改善できていない、という問題点があった。また、特許文献3、5は、鋼材の硬さがビッカース硬度で365以下と低く、産業機械や運搬機器等には適さないという問題点があった。また、産業用機械や運搬機器等にはその使用環境の過酷さから適切な靭性を有する必要がある。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑み、耐腐食摩耗性および靭性に優れた鋼板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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