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公開番号2024044890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150700
出願日2022-09-21
発明の名称継目無鋼管
出願人日本製鉄株式会社,株式会社タダノ
代理人弁理士法人ブライタス
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240326BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】軽量化と溶接部強度の確保とを両立可能な継目無鋼管を提供する。
【解決手段】化学組成が、質量%で、C:0.10~0.20%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.05~1.20%、P≦0.025%、S≦0.005%、Cu≦0.20%、N≦0.007%、Ni:0.20~0.50%、Cr:0.30%以上0.50%未満、Mo:0.30~0.50%、Nb:0.01~0.05%、Al:0.001~0.100%、B:0.0005~0.0020%、Ti:0.003~0.050%、V:0.01~0.20%、Ca、MgおよびREMのいずれか1種以上の合計:0~0.0250%、残部:Feおよび不純物であり、Pcm(=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)+(V/10)+5B)≦0.30であり、引張強度≧980MPaである継目無鋼管。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向に延び、一対の管端を有する継目無鋼管であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.10~0.20%、
Si:0.05~1.00%、
Mn:0.05~1.20%、
P:0.025%以下、
S:0.005%以下、
Cu:0.20%以下、
N:0.007%以下、
Ni:0.20~0.50%、
Cr:0.30%以上0.50%未満、
Mo:0.30~0.50%、
Nb:0.01~0.05%、
Al:0.001~0.100%、
B:0.0005~0.0020%、
Ti:0.003~0.050%、
V:0.01~0.20%、
Ca、MgおよびREMのいずれか1種以上の合計:0~0.0250%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記[A]式で表わされるPcmの値が0.30以下であり、
引張強さが980MPa以上であり、
前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における肉厚T

が10mm以下であり、
前記一対の管端の少なくとも一端側に厚肉部を有し、
前記一端側の厚肉部の肉厚T
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における肉厚T

との関係において、下記(i)式を満足し、かつ、
前記一端側の厚肉部の前記長手方向における長さL
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(ii)式を満足する、
継目無鋼管。
Pcm=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)+(V/10)+5B ・・・[A]
但し、[A]式中の元素記号は、各元素の鋼中含有量(質量%)を意味し、含有されない場合はゼロとする。
1.20×T

≦T
E1
・・・(i)
1.50×OD

≦L
E1
・・・(ii)
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記一端側の厚肉部の外径OD
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(iii)式を満足する、
請求項1に記載の継目無鋼管。
0.99×OD

≦OD
E1
≦1.01×OD

・・・(iii)
【請求項3】
前記一対の管端の他端側に厚肉部を有し、
前記他端側の厚肉部の肉厚T
E2
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における肉厚T

との関係において、下記(iv)式を満足し、かつ、
前記他端側の厚肉部の前記長手方向における長さL
E2
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(v)式を満足する、
請求項1または請求項2に記載の継目無鋼管。
1.20×T

≦T
E2
・・・(iv)
1.50×OD

≦L
E2
・・・(v)
【請求項4】
前記他端側の厚肉部の外径OD
E2
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(vi)式を満足する、
請求項3に記載の継目無鋼管。
0.99×OD

≦OD
E2
≦1.01×OD

・・・(vi)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、継目無鋼管に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
機械構造部材のうちで円筒形のものには、従来、棒鋼に鍛造または延伸圧延を施して、あるいはさらに切削加工を施して所望の形状とした後に、熱処理が施され、機械構造部材に必要な機械的性質が付与されることが多かった。
【0003】
しかしながら、近年、構造物の大型化および高耐力化の傾向を受けて、円筒形の構造部材を中空の継目無鋼管に置き換えることで軽量化が計られてきた。特に、クレーンのブーム材等、円筒形の構造部材としての鋼管は、クレーンの大型化、高層建築の作業等に鑑みて、高強度化が求められてきた。最近では、ブーム用の継目無鋼管には、980MPa以上の引張強さを有することが要求されるようになってきた。
【0004】
例えば、特許文献1には、引張強さが980MPa以上の高強度を有するとともに低温靱性にも優れ、かつPcmが0.30以下と小さく溶接性に優れる継目無鋼管が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/025778号
特開2016-68088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、クレーンのブーム材またはジブ材等の用途では、継目無鋼管は、管端を溶接によって接合して使用される。その際、溶接部の強度が母材強度と同等またはそれ以上でないと構造物として強度が十分でないといえる。しかし、特許文献1では、溶接部の強度については何ら言及されていない。そのため、溶接部における強度が母材強度と同等またはそれ以上である鋼管の開発が必要であった。
【0007】
本発明は、軽量化と溶接部強度の確保とを両立することが可能な継目無鋼管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記に示す継目無鋼管を要旨とする。
【0009】
(1)長手方向に延び、一対の管端を有する継目無鋼管であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.10~0.20%、
Si:0.05~1.00%、
Mn:0.05~1.20%、
P:0.025%以下、
S:0.005%以下、
Cu:0.20%以下、
N:0.007%以下、
Ni:0.20~0.50%、
Cr:0.30%以上0.50%未満、
Mo:0.30~0.50%、
Nb:0.01~0.05%、
Al:0.001~0.100%、
B:0.0005~0.0020%、
Ti:0.003~0.050%、
V:0.01~0.20%、
Ca、MgおよびREMのいずれか1種以上の合計:0~0.0250%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記[A]式で表わされるPcmの値が0.30以下であり、
引張強さが980MPa以上であり、
前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における肉厚T

が10mm以下であり、
前記一対の管端の少なくとも一端側に厚肉部を有し、
前記一端側の厚肉部の肉厚T
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における肉厚T

との関係において、下記(i)式を満足し、かつ、
前記一端側の厚肉部の前記長手方向における長さL
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(ii)式を満足する、
継目無鋼管。
Pcm=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)+(V/10)+5B ・・・[A]
但し、[A]式中の元素記号は、各元素の鋼中含有量(質量%)を意味し、含有されない場合はゼロとする。
1.20×T

≦T
E1
・・・(i)
1.50×OD

≦L
E1
・・・(ii)
【0010】
(2)前記一端側の厚肉部の外径OD
E1
が、前記継目無鋼管の前記長手方向の中央位置における外径OD

との関係において、下記(iii)式を満足する、
上記(1)に記載の継目無鋼管。
0.99×OD

≦OD
E1
≦1.01×OD

・・・(iii)
(【0011】以降は省略されています)

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