TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024033530
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137154
出願日2022-08-30
発明の名称立方晶窒化硼素焼結体
出願人株式会社タンガロイ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22C 29/16 20060101AFI20240306BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】優れた耐摩耗性及び耐欠損性を有することで、工具寿命を延長することができる立方晶窒化硼素焼結体を提供する。
【解決手段】立方晶窒化硼素と結合相とを含み、立方晶窒化硼素の含有割合は、焼結体の総量に対して85体積%以上95体積%以下であり、結合相の含有割合は、焼結体の総量に対して5体積%以上15体積%以下であり、結合相は、Co3W3C、W2Co21B6、及びAl化合物を含み、立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をIA、Co3W3Cの(400)面のX線回折ピーク強度をIB、W2Co21B6の(420)面のX線回折ピーク強度をIC、WCの(001)面のX線回折ピーク強度をIDとしたとき、IB/IAが0.02以上0.15以下であり、IC/IAが0.02以上1.00以下であり、IC≧IDである、立方晶窒化硼素焼結体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
立方晶窒化硼素と結合相とを含む立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記立方晶窒化硼素の含有割合は、前記焼結体の総量に対して85体積%以上95体積%以下であり、
前記結合相の含有割合は、前記焼結体の総量に対して5体積%以上15体積%以下であり、
前記結合相は、Co



C、W

Co
21


、及びAl化合物を含み、
前記立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をI

、前記Co



Cの(400)面のX線回折ピーク強度をI

、前記W

Co
21


の(420)面のX線回折ピーク強度をI

、WCの(001)面のX線回折ピーク強度をI

としたとき、


/I

が0.02以上0.15以下であり、


/I

が0.02以上1.00以下であり、


≧I

である、立方晶窒化硼素焼結体。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】


/I

が0.00以上0.20以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項3】


/I

が0.2以上15.0以下である、請求項1又は2に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項4】
前記W

Co
21


の(420)面のX線回折ピーク強度I

の半価幅が0.25以上0.60以下である、請求項1又は2に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【請求項5】
前記立方晶窒化硼素の平均粒径が0.5μm以上4.0μm以下である、請求項1又は2に記載の立方晶窒化硼素焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、立方晶窒化硼素焼結体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
立方晶窒化硼素(以下「cBN」ともいう。)は、ダイヤモンドに次ぐ高い硬度と優れた熱伝導性を持つ。また、立方晶窒化硼素は、ダイヤモンドに比べて鉄との親和性が低いという特徴を持つ。そのため、立方晶窒化硼素と、金属やセラミックスの結合相とからなる立方晶窒化硼素焼結体は、切削工具や耐摩耗工具などに用いられている。
【0003】
焼結金属は成形性が高く、複雑な形状を有していることが多いため、工具によって加工した場合に、熱衝撃によって工具に欠損が生じやすい。また、焼結金属は硬質粒子を含むことがあるため、工具が摩耗しやすい。そのため、焼結金属の加工には立方晶窒化硼素が用いられることが多く、特に、立方晶窒化硼素含有率の高い立方晶窒化硼素焼結体について多くの検討がなされている。
【0004】
例えば、特許文献1には、85体積%以上100体積%未満の立方晶窒化硼素粒子と、残部の結合材と、を備える立方晶窒化硼素焼結体であって、上記結合材は、WC、CoおよびAl化合物を含み、上記結合材は、W

Co
21


を含み、上記立方晶窒化硼素粒子の(111)面のX線回折強度をI

、上記WCの(100)面のX線回折強度をI

、上記W

Co
21


の(420)面のX線回折強度をI

と表したとき、上記I

に対する上記I

の比I

/I

が0を超えて0.10未満であり、上記I

に対する上記I

の比I

/I

が0を超えて0.40未満である、立方晶窒化硼素焼結体について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/059756号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年は、切削加工においてさらに高能率化が求められているため、高速化、高送り化、及び深切り込み化が一層顕著になっている。このような傾向に伴い、焼結金属の高速加工においても、耐摩耗性及び耐欠損性に優れ、長い工具寿命を有することのできる立方晶窒化硼素焼結体が求められている。
【0007】
このような背景において、特許文献1に記載の立方晶窒化硼素焼結体は、Co



Cを十分に含まず、さらに、W

Co
21


の(420)面のX線回折強度がWCの(100)面のX線回折強度よりもはるかに小さいことから、WCの含有割合が高く、立方晶窒化硼素焼結体の結合力を弱くする傾向にあるため、耐欠損性が低下しやすい。
【0008】
本発明は、優れた耐摩耗性及び耐欠損性を有することによって、工具寿命を延長することができる立方晶窒化硼素焼結体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、工具寿命の延長について研究を重ねたところ、立方晶窒化硼素焼結体を特定の構成にすると、その耐摩耗性及び耐欠損性を向上させることが可能となり、その結果、工具寿命を延長することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
立方晶窒化硼素と結合相とを含む立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記立方晶窒化硼素の含有割合は、前記焼結体の総量に対して85体積%以上95体積%以下であり、
前記結合相の含有割合は、前記焼結体の総量に対して5体積%以上15体積%以下であり、
前記結合相は、Co



C、W

Co
21


、及びAl化合物を含み、
前記立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折ピーク強度をI

、前記Co



Cの(400)面のX線回折ピーク強度をI

、前記W

Co
21


の(420)面のX線回折ピーク強度をI

、WCの(001)面のX線回折ピーク強度をI

としたとき、


/I

が0.02以上0.15以下であり、


/I

が0.02以上1.00以下であり、


≧I

である、立方晶窒化硼素焼結体。
[2]


/I

が0.00以上0.20以下である、[1]に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[3]


/I

が0.2以上15.0以下である、[1]又は[2]に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[4]


の半価幅が0.25以上0.60以下である、[1]から[3]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体。
[5]
前記立方晶窒化硼素の平均粒径が0.5μm以上4.0μm以下である、[1]から[4]のいずれかに記載の立方晶窒化硼素焼結体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大同特殊鋼株式会社
鋼材及び金型
28日前
株式会社神戸製鋼所
鋼製下地材
28日前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本冶金工業株式会社
抗菌性に優れるNi合金
6日前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金箔
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
29日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
22日前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
JX金属株式会社
金属回収方法
16日前
日本製鉄株式会社
スチールピストン
1日前
DOWAメタルマイン株式会社
ルテニウムの回収方法
20日前
日本製鉄株式会社
鋼部品及び鋼部品の製造方法
1か月前
JFEスチール株式会社
レーザ溶接継手およびレーザ溶接方法
21日前
株式会社タンガロイ
立方晶窒化硼素焼結体
13日前
日本製鉄株式会社
継目無鋼管
29日前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
22日前
山陽特殊製鋼株式会社
被削性と窒化特性に優れた窒化用鋼
21日前
山陽特殊製鋼株式会社
被削性と窒化特性に優れた窒化用鋼
23日前
日鉄ステンレス株式会社
ステンレス鋼材およびその製造方法
14日前
古河機械金属株式会社
高クロム鋳鉄および高クロム鋳鉄の製造方法
1か月前
JFEスチール株式会社
突起付きH形鋼およびその製造方法
1か月前
大同メタル工業株式会社
摺動部材およびその製造方法
8日前
古河機械金属株式会社
高クロム鋳鉄および高クロム鋳鉄の製造方法
1か月前
古河機械金属株式会社
高クロム鋳鉄および高クロム鋳鉄の製造方法
1か月前
新報国マテリアル株式会社
低熱膨張合金
1か月前
DOWAエレクトロニクス株式会社
Sm-Fe系合金溶湯の製造方法
26日前
JFEスチール株式会社
焼結設備の操業管理方法
6日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
精製アルミニウムの製造方法
13日前
日本精工株式会社
車両部品用鋳造体及びその製造方法
1か月前
日鉄ステンレス株式会社
オーステナイト系ステンレス鋼板
26日前
日本製鉄株式会社
クランクシャフト及びクランクシャフトの製造方法
1か月前
日鉄ステンレス株式会社
オーステナイト系ステンレス鋼板
26日前
続きを見る