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公開番号2024055649
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162745
出願日2022-10-07
発明の名称精製アルミニウムの製造方法
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人個人,個人
主分類C22B 21/06 20060101AFI20240411BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】介在物が混入する可能性が十分に抑制され、精製アルミニウム合金を高純度で製造することが可能な精製アルミニウム合金の製造方法を提供する。
【解決手段】精製アルミニウム合金を製造する方法であって、精製対象であるアルミニウムと、当該アルミニウム以外の不純物元素とを含むアルミニウム合金の溶湯を精製容器内で冷却する冷却工程を含み、前記アルミニウム合金の組成は、前記不純物元素を含む不純物を初晶として晶出させる組成であり、前記冷却工程は、前記溶湯に回転磁場を付与することにより前記溶湯を撹拌しながら行うことで、前記不純物を前記精製容器の中心部から壁面側に移動させる製造方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
精製アルミニウム合金を製造する方法であって、
精製対象であるアルミニウムと、当該アルミニウム以外の不純物元素とを含むアルミニウム合金の溶湯を精製容器内で冷却する冷却工程を含み、
前記アルミニウム合金の組成は、前記不純物元素を含む不純物を初晶として晶出させる組成であり、
前記冷却工程は、前記溶湯に回転磁場を付与することにより前記溶湯を撹拌しながら行うことで、前記不純物を前記精製容器の中心部から壁面側に移動させる
製造方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記冷却工程において、前記精製容器の外周部における回転磁場の回転速度が1rps以上100rps以下である
請求項1の製造方法。
【請求項3】
前記冷却工程において、前記精製容器の外周部における磁束密度が10mT以上である
請求項1の製造方法。
【請求項4】
前記冷却工程においては、前記不純物の晶出が開始する温度よりも前記溶湯の温度が高い状態から冷却を開始する
請求項1の製造方法。
【請求項5】
前記不純物元素は、シリコン、鉄、マンガン、クロム、マグネシウム、銅、チタンおよび亜鉛のうち1種以上を含む
請求項1の製造方法。
【請求項6】
前記冷却工程の後に、前記精製容器の壁面側に移動した前記不純物を除去する除去工程を含む
請求項1の製造方法。
【請求項7】
前記冷却工程においては、固相率が100%となる温度以下まで前記溶湯を冷却し、
前記除去工程においては、前記精製容器の壁面側に移動した前記不純物を切除により除去する
請求項6の製造方法。
【請求項8】
前記冷却工程においては、固液共存温度域内の温度になるまで前記溶湯を冷却し、
前記除去工程においては、前記溶湯から前記精製容器の壁面側に移動した前記不純物を分離することで、当該不純物を除去する
請求項6の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウムと不純物元素とを含む溶湯から高純度の精製アルミニウム合金を製造する製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、省資源や低環境負荷社会の実現という社会的課題への取り組みとして、金属スクラップから有用性の高い金属を精製する技術の開発が盛んに行われている。一般的に、リサイクルを繰り返すことで再生地金中の不純物元素濃度は増加する。したがって、再生地金への不純物元素の混入を可能な限り抑制することが、金属資源を恒常的に利用するために重要である。
【0003】
アルミニウムは、新地金を製造する際に多量のエネルギーを必要とする。それに対し、スクラップの再溶解に必要なエネルギーは低いことから、リサイクルによる温室効果ガス排出量の削減効果が高いのが特徴的である。一方で、アルミニウムはスクラップに含まれる不純物元素の除去が難しいという実情もある。
【0004】
そこで、不純物元素を含有するアルミニウム合金の溶湯中の不純物元素濃度を低減する各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1-4の技術では、アルミニウム合金の溶湯に所定の元素を意図的に添加することで、不純物元素濃度を低減する技術が開示されている。
【0005】
具体的には、特許文献1には、アルミニウム合金の溶湯から晶出する金属間化合物と同じ組成を持つ微粒子を溶湯に添加し、微粒子を核形成の起点に不純物元素を金属間化合物として晶出させ、成長した金属間化合物を分離することでアルミニウム溶湯を精製する精製方法が記載されている。
【0006】
特許文献2には、鉄を含有するアルミニウム合金の溶湯に、ジルコニウムとマンガンをジルコニウム/マンガン比で0.5~1.5の範囲で添加することで、鉄を含有する金属間化合物の形成が促進する効果を利用して、金属間化合物の分離および除去によりアルミニウム溶湯を精製する精製方法が記載されている。
【0007】
特許文献3には、不純物元素を含有するアルミニウム合金の溶湯に、マグネシウムまたはマグネシウム合金を添加することにより、不純物元素を含有する金属間化合物の形成が促進する効果、および、マグネシウムが直接不純物元素と金属間化合物を形成する効果を利用して、金属間化合物の分離・除去によりアルミニウム溶湯を精製する精製方法が記載されている。
【0008】
特許文献4には、鉄を1.5%以上含むアルミニウム―ケイ素系合金の溶湯にマンガンを添加し、凝固時に晶出した初晶の鉄を含む金属間化合物を遠心力により偏析凝固し、相対的に鉄濃度が低くなった内周側の未凝固のアルミニウム合金溶湯を回収することにより、アルミニウム溶湯を精製する精製方法が記載されている。
【0009】
しかし、特許文献1に開示の技術では、金属間化合物の微粒子を溶湯に添加する必要があるため、微粒子製造のコストと手間がかかるという問題がある。また、添加した金属間化合物の溶解を防ぐために溶湯の詳細な温度制御が必要である。
【0010】
特許文献2に開示の技術では、添加したマンガンやジルコニウムがすべて鉄と金属間化合物を形成することは難しいため、添加元素が溶湯に濃縮し、かえって不純物元素濃度が増加するおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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