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公開番号2024067060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022176855
出願日2022-11-04
発明の名称浸炭用鋼およびその製造方法
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240510BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】曲げ疲労強度が高い浸炭鋼を得ることができる浸炭用鋼の提供。
【解決手段】各成分の含有率が、質量%で、C:0.10~0.30%、Si:1.00~3.00%、Mn:0.80%以下、P:0.020%以下、S:0.020%以下、Cu:0.01~1.00%、Ni:0.01~3.00%、Cr:0.80%以下、Mo:0.05~3.00%であり、残部は不可避的不純物およびFeであり、Si質量%+Cu質量%+Ni質量%-Cr質量%>0.5質量%を満たし、極値統計法を用いた介在物評価において、予測面積Sを30000mm2としたとき、前記予測面積S中に存在する最大の介在物径(√area)の予測値が30μm以下となる、浸炭用鋼。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
各成分の含有率が、質量%で、
C:0.10~0.30%、
Si:1.00~3.00%、
Mn:0.80%以下、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Cu:0.01~1.00%、
Ni:0.01~3.00%、
Cr:0.80%以下、
Mo:0.05~3.00%であり、
残部は不可避的不純物およびFeであり、
Si質量%+Cu質量%+Ni質量%-Cr質量%>0.5質量%
を満たし、
極値統計法を用いた介在物評価において、予測面積Sを30000mm
2
としたとき、前記予測面積S中に存在する最大の介在物径(√area)の予測値が30μm以下となる、浸炭用鋼。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
さらに、質量%で、
Nb:0.20%以下、
および/または
Ti:0.20%以下
で含有する、請求項1に記載の浸炭用鋼。
【請求項3】
原料を真空溶解し、造塊し、第一鋼塊を得る一次溶解工程と、
前記第一鋼塊を真空溶解し、造塊し、第二鋼塊を得る二次溶解工程と、
前記第二鋼塊を鍛造する鍛造工程と、
を備え、請求項1または2に記載の浸炭用鋼が得られる、浸炭用鋼の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は浸炭用鋼およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、いくつかの浸炭用鋼または浸炭鋼が提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、重量%で、C:0.1~0.3%、Si:0.5~3.0%、Mn:0.3~3.0%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Cu:0.01~1.00%、Ni:0.01~3.00%、Cr:0.3~1.0%、Al:0.20%以下およびN:0.05%以下を含有し、残部が不可避な不純物およびFeからなり、[Si%]+[Ni%]+[Cu%]-[Cr%]>0.5の条件を満たす合金組成を有する浸炭用鋼を部品形状に成形し、真空浸炭により浸炭して得た浸炭部品が記載されている。そして、このような浸炭部品は表面炭素濃度の幅が小さく、エッジ部の過剰な浸炭が抑制され、過剰浸炭による強度の低下が問題にならないと記載されている。
【0004】
また、例えば特許文献2には、0.30≦C≦0.60質量%、2.00<Si≦4.00質量%、0.10≦Mn≦1.50質量%、0.50≦Ni≦2.50質量%、0.10≦Cr≦2.00質量%、0.05≦Mo≦1.00質量%、及び、0.05≦V≦0.50質量%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼材の表面に浸炭焼入層が形成された高耐力浸炭鋼であって、前記浸炭焼入層表面の炭素濃度Xが0.6≦X≦0.7質量%であり、かつ、浸炭距離δが0.8mm≦δ≦1.2mm、であり、Siの偏析比aが1.00≦a≦1.30であり、前記鋼材の残留γ量が10vol%以下であることを特徴とする高耐力浸炭鋼が記載されている。そして、このような高耐力浸炭鋼によって、大きなトルクが負荷された場合でも内部の変形や損傷を防止でき、衝撃強度にも優れ、大きなトルクが連続的に負荷される場合においても内部の変形や損傷に起因した疲労強度の低下を抑制できる浸炭部品を提供することができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-291486号公報
特開2008-223064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、曲げ疲労強度がより高い浸炭鋼が求められている。
【0007】
本発明は、曲げ疲労強度が高い浸炭鋼を得ることができる浸炭用鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の(1)~(3)である。
(1)各成分の含有率が、質量%で、
C:0.10~0.30%、
Si:1.00~3.00%、
Mn:0.80%以下、
P:0.020%以下、
S:0.020%以下、
Cu:0.01~1.00%、
Ni:0.01~3.00%、
Cr:0.80%以下、
Mo:0.05~3.00%であり、
残部は不可避的不純物およびFeであり、
Si質量%+Cu質量%+Ni質量%-Cr質量%>0.5質量%
を満たし、
極値統計法を用いた介在物評価において、予測面積Sを30000mm
2
としたとき、前記予測面積S中に存在する最大の介在物径(√area)の予測値が30μm以下となる、浸炭用鋼。
(2)さらに、質量%で、
Nb:0.20%以下、
および/または
Ti:0.20%以下
で含有する、上記(1)に記載の浸炭用鋼。
(3)原料を真空溶解し、造塊し、第一鋼塊を得る一次溶解工程と、
前記第一鋼塊を真空溶解し、造塊し、第二鋼塊を得る二次溶解工程と、
前記第二鋼塊を鍛造する鍛造工程と、
を備え、上記(1)または(2)に記載の浸炭用鋼が得られる、浸炭用鋼の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、曲げ疲労強度が高い浸炭鋼を得ることができる浸炭用鋼およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
浸炭前鋼塊および4点曲げ試験に用いた試験片の概略図であり、図1(a)は中心軸を通る概略断面図、図1(b)は概略端面図、図1(c)は中心の切り欠き部分を拡大した概略側面図である。
実施例における4点曲げ試験を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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