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公開番号2024074673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2022185991
出願日2022-11-21
発明の名称リチウムイオン電池用負極材料およびその製造方法
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/38 20060101AFI20240524BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】負極材料をSi含有粒子が集合して成る塊状の乾燥固化体で構成した場合における溶媒中への分散性を高めることが可能なリチウムイオン電池用負極材料を提供する。
【解決手段】リチウムイオン電池用負極材料1は、Si含有粒子4が集合して成る塊状の乾燥固化体2で構成され、乾燥固化体2における充填率が25%~37%である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
Si含有粒子が集合して成る塊状の乾燥固化体で構成されるリチウムイオン電池用負極材料であって、前記乾燥固化体における充填率が25%~37%であるリチウムイオン電池用負極材料。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記Si含有粒子の平均粒子径は1.0μm未満である、請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項3】
前記Si含有粒子は、平均粒子径が1.0μm未満である一次粒子が集合した二次粒子を含み、
前記二次粒子の平均粒子径は、1.0~20μmである、請求項1,2の何れかに記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項4】
前記乾燥固化体の平均粒子径は20μm超である、請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項5】
前記乾燥固化体が、カーボンブラック,ケッチェンブラック,アセチレンブラック,CNT(カーボンナノチューブ),グラフェンまたは酸化グラフェンから選ばれる少なくとも1種を更に含んでいる、請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料。
【請求項6】
請求項1に記載のリチウムイオン電池用負極材料を製造する方法であって、
前記Si含有粒子を準備する準備工程と、
スラリー中の固形分濃度が50質量%~80質量%となるように、前記Si含有粒子を溶媒中に分散させる分散工程と、
前記スラリーを不活性ガス雰囲気下もしくは減圧下で乾燥させて前記塊状の乾燥固化体を得る乾燥固化工程と、
を有するリチウムイオン電池用負極材料の製造方法。
【請求項7】
前記Si含有粒子を分散させた前記スラリーを得るに際し、
前記準備したSi含有粒子を平均粒子径1.0μm未満に微粉砕した後、更に一次粒子としての前記微粉砕されたSi含有粒子をメカニカルミリング処理して、平均粒子径1.0~20μmに造粒化させた二次粒子を作製し、該二次粒子を前記スラリー中に分散させる、請求項6に記載のリチウムイオン電池用負極材料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、リチウムイオン電池用負極材料およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は高容量、高電圧で小型化が可能である利点を有し、携帯電話やノートパソコン等の電源として広く用いられている。また近年、電気自動車やハイブリッド自動車等のパワー用途の電源として大きな期待を集め、その開発が活発に進められている。
【0003】
このリチウムイオン電池では、正極と負極との間でリチウムイオンが移動して充電と放電とが行われ、負極側では充電時に負極活物質中にLiが吸蔵され、放電時には負極活物質からイオンとしてLiが放出される。
従来、一般には正極側の活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO
2
)が用いられ、また負極活物質として黒鉛が広く使用されていた。しかしながら、負極活物質の黒鉛は、その理論容量が372mAh/gに過ぎず、より一層の高容量化が望まれていた。
【0004】
炭素系電極材料の代替としては、高容量化が期待できるSi等の金属材料(Siの理論容量は4198mAh/gである)が検討されている(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-126835号公報
特開2013-235682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
SiはLiとの合金化反応によりLiの吸蔵を行うため、Liの吸蔵・放出に伴って大きな体積膨張・収縮を生じる。このためSi粒子が割れたり集電体から剥離したりし、充放電を繰り返したときの容量維持特性であるサイクル特性が悪化する問題がある。これを解決するための手段としては、負極活物質としてのSi粒子を微細化することが有効であるが、微粉砕されたSi粒子については、可燃性を有し着火や燃焼の虞が生じるため取扱いが難しくなる。
【0007】
ここで、微細化されたSi粒子の難燃化を図るため、スプレードライ法によりSi粒子を集合された造粒体を製造する方法が知られている(例えば上記特許文献2参照)。
しかしながらスプレードライ法により製造されたSi造粒粉は、造粒粉の平均粒子径が大きく、密度が高いため溶媒中に分散し難い。このためペースト状として集電体の面に塗工する場合の均一性確保が難しく、また大きいままのSi造粒粉が存在すると塗工後の電極表面に線キズが入ってしまうなどの塗工不良の問題が生じ易かった。
【0008】
本発明は以上のような事情を背景とし、負極材料をSi含有粒子が集合して成る塊状の乾燥固化体で構成した場合における溶媒中への分散性を高めることが可能なリチウムイオン電池用負極材料を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
而してこの発明の第1の局面のリチウムイオン電池用負極材料は、次のように規定される。即ち、
Si含有粒子が集合して成る塊状の乾燥固化体で構成されるリチウムイオン電池用負極材料であって、前記乾燥固化体における充填率が25%~37%である。
このように充填率が規定された塊状の乾燥固化体の内部には多数の空隙が形成されているため、液体との接触面積が増加し、溶媒中への分散性を高めることできる。
【0010】
ここで、電池特性(具体的にはサイクル特性)を高める観点から、前記Si含有粒子の平均粒径は1.0μm未満とすることができる(第2の局面)。
(【0011】以降は省略されています)

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