TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024050310
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022157112
出願日2022-09-29
発明の名称被削性と窒化特性に優れた窒化用鋼
出願人山陽特殊製鋼株式会社
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240403BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】 加工性と窒化後の硬さと芯部硬さのバランスのよい窒化用鋼を提供。
【解決手段】 質量%で、C:0.12~0.30%、Si:0.10~0.40%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~2.00%、Mo:0.03~0.30%、Al:0.025~0.300%、N:0.004~0.030%、V:0.05~0.30%、残部Fe及び不可避的不純物からなり、式1(0.15<0.10×Cr+0.67×Al+0.24×V<0.43)の関係性を満足する窒化用鋼。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、C:0.12~0.30%、Si:0.10~0.40%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~2.00%、Mo:0.03~0.30%、Al:0.025~0.300%、N:0.004~0.030%、V:0.05~0.30%、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
式1の関係性を満足する窒化用鋼。
0.15<0.10×Cr+0.67×Al+0.24×V<0.43・・・式1
ただし、式1中の元素記号には、該当成分の質量%の値を代入する。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
質量%で、C:0.12~0.30%、Si:0.10~0.40%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~2.00%、Mo:0.03~0.30%、Al:0.025~0.300%、N:0.004~0.030%、V:0.05~0.30%、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
式1及び式2の関係性を満足し、
その窒化前組織がフェライト及びベイナイトからなる組織であってベイナイトの割合が面積率で30~85%であり、
その芯部硬さが190~315Hvである窒化用鋼。
0.15<0.10×Cr+0.67×Al+0.24×V<0.43・・・式1
0.25<0.80×C+0.10×Cr+0.36×Mo<0.50・・・式2
ただし、式1及び式2中の元素記号には、該当成分の質量%の値を代入する。
【請求項3】
質量%でC:0.12~0.30%、Si:0.10~0.40%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~2.00%、Mo:0.03~0.30%、Al:0.025~0.300%、N:0.004~0.030%、V:0.05~0.30%であり、
さらに、選択的付加的成分としてNb:0.10%以下、Ti:0.020~0.200%、B:0.0030%以下のいずれか1種または2種以上を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物からなり、
式1の関係性を満足する窒化用鋼。
0.15<0.10×Cr+0.67×Al+0.24×V<0.43・・・式1
ただし、式1中の元素記号には、該当成分の質量%の値を代入する。
【請求項4】
質量%でC:0.12~0.30%、Si:0.10~0.40%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~2.00%、Mo:0.03~0.30%、Al:0.025~0.300%、N:0.004~0.030%、V:0.05~0.30%であり、
さらに、選択的付加的成分としてNb:0.10%以下、Ti:0.020~0.200%、B:0.0030%以下のいずれか1種または2種以上を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物からなり、
式1及び式2の関係性を満足し、
その窒化前組織がフェライト及びベイナイトからなる組織であってベイナイトの割合が面積率で30~85%であり、
その芯部硬さが190~315Hvである窒化用鋼。
0.15<0.10×Cr+0.67×Al+0.24×V<0.43・・・式1
0.25<0.80×C+0.10×Cr+0.36×Mo<0.50・・・式2
ただし、式1及び式2中の元素記号には、該当成分の質量%の値を代入する。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間鍛造後に、ガス窒化やガス軟窒化などにより鋼表面に窒素を侵入させる表面硬化処理を施して使用される機械構造用部品、例えば自動車、建設機械、工作機械などのギアなどの動力伝達部品の素材として好適な窒化用鋼に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から歯車などの動力伝達部品に用いられる機械構造用鋼として強度と靭性の両立を志向した窒化用鋼が提案されている。
たとえば、本願出願人は、鋼成分の適正化すること(質量%で、C:0.10~0.40%、Si:0.10~0.50%、Mn:0.50~1.50%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50~1.50%、Mo:0.05~0.30%、Al:0.15~0.80%、N:0.005~0.030%、残部Fe)に加えて、窒化前組織を焼入焼戻処理によりマルテンサイトとし、窒化物の種類とその割合をN
Al
/N
Cr
が0.2以上と規定することで、従来の窒化用鋼に比べて優れた表面硬さ(800Hv以上)と硬化層深さ(0.25mm以上)を備えた鋼を発明している(特許文献1、特許第6300647号参照。)。
【0003】
また、鋼成分(C:0.20~0.30%、Si:0.25%以下、Mn:0.50%未満、P:0.03%以下、S:0.05%以下、Cr:1.00超~2.00%、Mo:0.10~0.50%未満、V:0.10~0.50%、Al:0.10超~0.20%、Ti:0.10%以下、N:0.0060~0.020%以下を含有し、かつ18<27C+9Mn+7Cr+8Mo及び22<37C+6Mn+8Cr+11Vの条件を満足し、残部がFe)を規定し、熱間鍛造や熱処理条件を規定することでベイナイト組織が70%以上、窒化後の表面硬さが650Hv以上、450Hv以上の範囲と定義された硬化深さが0.2mm以上のベイナイト型窒化部品が提案されている(特許文献2参照。)。
【0004】
また、表面硬さと有効硬化層深さを確保するべく、鋼成分をC:0.05~0.30%、Si:0.003~0.50%、Mn:0.4~3.0%、Cr:0.2~0.9%、Al:0.19~0.70%、V:0.05~1.0%及びMo:0.05~0.50%、を含有し、0.5%≦1.9Al+Cr≦1.8%を満足し、残部がFeとする窒化用鋼が提案されている(特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-229780号公報
特開2006-022350号公報
特表2010-147224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来の提案では、AlやV、Ti等の添加量が高いことや、芯部組織の硬さが不十分であること、化合物層厚さの規定が厳しいことなどが課題であった。
たとえば、特許文献1に記載の窒化用鋼は、窒化前組織がマルテンサイトであり、C量やAl量、V量が高いため、被削性や加工性の観点からは、部品製造にコストがかかる。
【0007】
また、特許文献2に記載の窒化用鋼はCr量が多いため、硬化深さを高めるためにV量を多くすることや、窒化温度を高くせざるを得なくなっており、原料コストの高まりや表面硬さ不足が懸念される。また、芯部硬さも過剰となり、被削性等が悪化することが懸
念される。
【0008】
また、特許文献3に記載の窒化用鋼では、硬化深さに悪影響を与えるCr量を低減しており、低下した芯部硬さを補うためにVとAl、Moを多量に添加せざるを得ないものであるから原料コストがかかる。
【0009】
このように窒化物を形成し窒化による表面硬さを上げうるAlやCrは、多量に入れると硬化深さが低下してしまう。また、A
1
線以下の温度で熱処理することが求められる窒化処理の過程ではマルテンサイト変態を利用することができない。そこで動力伝達用部品等の芯部硬さを確保するためには、さらに合金成分を工夫して添加する必要があるものの、合金成分を過剰に添加することは、被削性などの加工性を阻害してしまうこととなりやすい。
【0010】
そこで、上述の機械構造用鋼を窒化する際の背景を踏まえ、本発明は、加工性と窒化後の硬さと芯部硬さのバランスのよい窒化用鋼を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大同特殊鋼株式会社
鋼材及び金型
28日前
株式会社神戸製鋼所
鋼製下地材
28日前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
線材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金箔
1か月前
日本冶金工業株式会社
抗菌性に優れるNi合金
6日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
22日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
29日前
日本製鉄株式会社
スチールピストン
1日前
JX金属株式会社
金属回収方法
16日前
JFEスチール株式会社
鋼部品およびその製造方法
1か月前
DOWAメタルマイン株式会社
ルテニウムの回収方法
20日前
プライムアースEVエナジー株式会社
金属多孔体の評価方法
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材及び鋼部品
1か月前
株式会社タンガロイ
立方晶窒化硼素焼結体
1か月前
JFEスチール株式会社
レーザ溶接継手およびレーザ溶接方法
21日前
日本製鉄株式会社
鋼部品及び鋼部品の製造方法
1か月前
株式会社タンガロイ
立方晶窒化硼素焼結体
13日前
日本製鉄株式会社
継目無鋼管
29日前
住友電気工業株式会社
トロリ線、及びトロリ線の製造方法
1か月前
山陽特殊製鋼株式会社
被削性と窒化特性に優れた窒化用鋼
23日前
山陽特殊製鋼株式会社
被削性と窒化特性に優れた窒化用鋼
21日前
住友電気工業株式会社
トロリ線、及びトロリ線の製造方法
1か月前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
22日前
古河機械金属株式会社
高クロム鋳鉄および高クロム鋳鉄の製造方法
1か月前
続きを見る