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公開番号2024040890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145535
出願日2022-09-13
発明の名称クランクシャフト及びクランクシャフトの製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240318BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】優れた疲労強度を有するクランクシャフトを提供する。
【解決手段】クランクシャフトは、化学組成が、質量%で、C:0.36~0.45%、Si:0.01~0.20%、Mn:1.20~1.60%、P:0.10%以下、S:0.040~0.080%、Al:0.005~0.060%、N:0.001~0.020%、残部:Fe及び不純物であり、表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C :0.36~0.45%、
Si:0.01~0.20%、
Mn:1.20~1.60%、
P :0.10%以下、
S :0.040~0.080%、
Al:0.005~0.060%、
N :0.001~0.020%、
残部:Fe及び不純物であり、
表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、
前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む、クランクシャフト。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
化学組成が、質量%で、
C :0.36~0.45%、
Si:0.01~0.20%、
Mn:1.20~1.60%、
P :0.10%以下、
S :0.040~0.080%、
Al:0.005~0.060%、
N :0.001~0.020%、
Cr:0.25%以下、
残部:Fe及び不純物であり、
表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、
前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む、クランクシャフト。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のクランクシャフトであって、
前記焼入れ硬化層のビッカース硬さが550HV以上である、クランクシャフト。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のクランクシャフトであって、
前記化学組成のS含有量を[S]、前記焼入れ硬化層の旧オーステナイト粒径をDとしたとき、下記の式を満たす、クランクシャフト。
1.00≦[S]×D≦2.80
上記の式において、[S]の単位は質量%であり、Dの単位はμmである。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のクランクシャフトを製造する方法であって、
クランクシャフトの中間品に焼入れをする工程と、
焼入れされた前記中間品に150~210℃の温度で焼戻しをする工程と、を備える、クランクシャフトの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クランクシャフト及びクランクシャフトの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
クランクシャフトには、疲労強度及び耐摩耗性を向上させるため、高周波焼入れ等による表面硬化処理が行われる場合がある。
【0003】
特開2005-314753号公報には、少なくとも一部分に焼入れを施した鋼材を用いた機械構造用部品が記載されている。この機械構造用部品の焼入れ組織は、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上含有する。
【0004】
特開2006-52459号公報には、少なくとも一部分に焼入れを施した鋼材を用いた機械構造用部品が記載されている。この機械構造用部品の焼入れ組織は、旧オーステナイト粒の平均粒径が12μm以下かつ最大粒径が平均粒径の4倍以下である。
【0005】
クランクシャフトに関するものではないが、特開2015-218361号公報には、高周波焼入れ後の耐摩耗性に優れた中高炭素鋼材が記載されている。この中高炭素鋼材は、化学組成が、(48/14)×[N]+10
(-7000/T+2.75)
/[C]+0.001≦[Ti]≦0.1を満たす。ここで、[N]、[C]及び[Ti]にはそれぞれN、C及びTiの含有量(単位は質量%)が代入され、Tには高周波焼入れ時の加熱温度(単位はK)が代入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-314753号公報
特開2006-52459号公報
特開2015-218361号公報
特開2006-97109号公報
特許第5421029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
クランクシャフトのような摺動部品では、摺動部の摩擦や摩耗を抑制し、過負荷による機械的損傷や熱亀裂等のダメージが抑制された状態で摺動部品を機能させることが重要である。このうち耐摩耗性を向上させるためには、鋼材のC含有量を高くして焼入れ性を高め、焼入れ硬化層を硬くすることが有効である。また、疲労強度を向上させる観点でも、鋼材のC含有量を高くして焼入れ性を高め、焼入れ硬化層を硬くすることが有効である。一方、C含有量を高くすると、鋼材の被削性が低下する、焼割れが起こり易くなるといった問題があり、C含有量を増やすことによる改善には限界がある。
【0008】
本発明の課題は、優れた疲労強度、摺動性及び被削性を有するクランクシャフトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によるクランクシャフトは、化学組成が、質量%で、C:0.36~0.45%、Si:0.01~0.20%、Mn:1.20~1.60%、P:0.10%以下、S:0.040~0.080%、Al:0.005~0.060%、N:0.001~0.020%、残部:Fe及び不純物であり、表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む。
【0010】
本発明の一実施形態によるクランクシャフトは、化学組成が、質量%で、C:0.36~0.45%、Si:0.01~0.20%、Mn:1.20~1.60%、P:0.10%以下、S:0.040~0.080%、Al:0.005~0.060%、N:0.001~0.020%、Cr:0.25%以下、残部:Fe及び不純物であり、表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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