TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024030809
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133958
出願日2022-08-25
発明の名称軟磁性鋼板
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240229BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】厚い絶縁被膜を形成することなく絶縁を達成することができる軟磁性鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、1.6%≦Al≦3.8%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなり、表面に、Alを主成分とし、厚さ0.15μm以上、0.50μm以下の酸化被膜2を有する、軟磁性鋼板1とする。軟磁性鋼板2はさらに、質量%で、0%<Co≦25%、および0%<Ni≦2.5%の少なくとも一方を含有してもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、1.6%≦Al≦3.8%を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物よりなり、
表面に、Alを主成分とし、厚さ0.15μm以上、0.50μm以下の酸化被膜を有する、軟磁性鋼板。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
さらに、質量%で、
0%<Co≦25%、および
0%<Ni≦2.5%
の少なくとも一方を含有する、請求項1に記載の軟磁性鋼板。
【請求項3】
酸化されていない合金の体積率が99.5%以上である、請求項1または請求項2に記載の軟磁性鋼板。
【請求項4】
前記軟磁性鋼板は、表裏両面に前記酸化被膜を有し、
表裏両面の前記酸化被膜の間の絶縁抵抗が、3×10

Ω・cm

以上である、請求項1または請求項2に記載の軟磁性鋼板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟磁性鋼板に関し、さらに詳しくは、表面に酸化被膜を備えた軟磁性鋼板に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
モータや発電機の鉄心を構成するのに、軟磁性鋼板が用いられる場合がある。近年、ハイブリッド自動車や電気自動車の普及が加速度的に進んでおり、それらの車両に搭載されるモータの鉄心を構成する軟磁性鋼板に対する需要も高まっている。例えば、下記の特許文献1,2に、その種の軟磁性鋼板が開示されている。この種の軟磁性鋼板においては、所望の磁気特性や機械的特性が得られるように、軟磁性合金の成分組成が設定されている。モータの鉄心等、厚みのある部材を形成する場合には、軟磁性鋼板が複数層に積層されて用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-57456号公報
特開2022-22832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、軟磁性鋼板がモータの鉄心等として用いられる場合には、軟磁性鋼板が複数層に積層されて、所定の厚みを有する形状を構成する。この場合に、渦電流損失を低減する観点から、各層の軟磁性鋼板の間で絶縁を図るために、軟磁性鋼板の表面に絶縁被膜が設けられることが多い。絶縁被膜の形成は、従来一般には、リン酸塩処理などの化学処理や、絶縁性の被膜を形成する物質を表面に塗布する方法にて行われてきた。しかし、それらの方法で形成した絶縁被膜は、厚くなりやすい。すると、軟磁性鋼板において、絶縁被膜を構成しない合金部分の体積率が小さくなってしまい、磁気特性をはじめとして、成分組成等の効果として軟磁性鋼板が本来有する特性が、十分に発揮されにくくなる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、厚い絶縁被膜を形成することなく絶縁を達成することができる軟磁性鋼板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明にかかる軟磁性鋼板は、以下の構成を有している。
[1]本発明にかかる軟磁性鋼板は、質量%で、1.6%≦Al≦3.8%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなり、表面に、Alを主成分とし、厚さ0.15μm以上、0.50μm以下の酸化被膜を有する。
【0007】
[2]上記[1]の態様において、前記軟磁性鋼板はさらに、質量%で、0%<Co≦25%、および0%<Ni≦2.5%の少なくとも一方を含有するとよい。
【0008】
[3]上記[1]または[2]の態様において、酸化されていない合金の体積率が99.5%以上であるとよい。
【0009】
[4]上記[1]から[3]のいずれか1つの態様において、前記軟磁性鋼板は、表裏両面に前記酸化被膜を有し、表裏両面の前記酸化被膜の間の絶縁抵抗が、3×10

Ω・cm

以上であるとよい。
【発明の効果】
【0010】
上記[1]の構成を有する本発明にかかる軟磁性鋼板は、上記所定量のAlを含有することで、表面に、薄く、かつ絶縁性の高い酸化被膜が形成されやすい。実際に、本発明にかかる軟磁性鋼板は、厚さ0.15μm以上、0.50μm以下の酸化被膜を有している。酸化被膜の厚さが0.15μm以上であることで、十分に絶縁性の高い被膜となる。一方で、酸化被膜の厚さが0.50μm以下に抑えられていることで、軟磁性鋼板において、酸化されていない合金の体積率が大きくなり、軟磁性合金が有する特性を効率的に利用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大同特殊鋼株式会社
線材曲がり評価方法
21日前
大同特殊鋼株式会社
リチウムイオン電池用負極材料
1日前
大同特殊鋼株式会社
スタッドおよび耐熱板付き金属材、ならびにその製造方法
14日前
大同特殊鋼株式会社
磁石の配向方向が意図した方向に対して傾いている程度を定量する方法、および磁石の品質の判断方法
13日前
大同特殊鋼株式会社
鋼材及び金型
28日前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
線材
3か月前
日本製鉄株式会社
線材
3か月前
株式会社神戸製鋼所
鋼製下地材
28日前
日本製鉄株式会社
線材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
1か月前
NTN株式会社
玉軸受
2か月前
住友金属鉱山株式会社
中和工程のpH制御法
2か月前
NTN株式会社
玉軸受
2か月前
株式会社神戸製鋼所
有価物質の回収方法
3か月前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金箔
1か月前
三菱重工業株式会社
冷間加工品
2か月前
日本冶金工業株式会社
抗菌性に優れるNi合金
6日前
千住金属工業株式会社
金属及び電子装置
2か月前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金箔
2か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
22日前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
JFEスチール株式会社
鋼板
21日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
2か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
29日前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材及び鋼素形材
2か月前
日本製鉄株式会社
スチールピストン
1日前
JX金属株式会社
金属回収方法
16日前
続きを見る