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公開番号2024016668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-07
出願番号2022118961
出願日2022-07-26
発明の名称玉軸受
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240131BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】軸受部品の熱処理に要するコストを低減しつつ、使用に伴う軸受部品の寸法変化を抑制可能な玉軸受を提供する。
【解決手段】玉軸受は、内輪と、外輪と、玉とを備える。内輪、外輪及び玉のうちの少なくとも1つの軸受部品は接触面を有する。軸受部品は、焼入れ及び焼戻しの行われた鋼製である。鋼は、0.90質量パーセント以上1.20質量パーセント以下の炭素と、0.35質量パーセント以上0.80質量パーセント以下のシリコンと、0.80質量パーセント以上1.20質量パーセント以下のマンガンと、0.30質量パーセント未満のニッケルと、0.80質量パーセント以上1.30質量パーセント以下のクロムと、0.10質量パーセント未満のモリブデンと、残部をなす鉄及び不可避不純物とを含有している。鋼中のシリコン濃度を鋼中のマンガン濃度で除した値は、0.51未満になっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内輪と、
外輪と、
玉とを備え、
前記内輪、前記外輪及び前記玉のうちの少なくとも1つの軸受部品は、接触面を有し、
前記軸受部品は、焼入れ及び焼戻しの行われた鋼製であり、
前記鋼は、0.90質量パーセント以上1.20質量パーセント以下の炭素と、0.35質量パーセント以上0.80質量パーセント以下のシリコンと、0.80質量パーセント以上1.20質量パーセント以下のマンガンと、0.30質量パーセント未満のニッケルと、0.80質量パーセント以上1.30質量パーセント以下のクロムと、0.10質量パーセント未満のモリブデンと、残部をなす鉄及び不可避不純物とを含有しており、
前記鋼中のシリコン濃度を前記鋼中のマンガン濃度で除した値は、0.51未満になっており、
前記鋼中の残留オーステナイト量は、13体積パーセント以上35体積パーセント未満である、玉軸受。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記接触面と前記接触面からの深さ方向における距離が10μmとなる位置との間における前記鋼中の平均窒素濃度は、0.01質量パーセント未満である、請求項1に記載の玉軸受。
【請求項3】
前記軸受部品の肉厚は、30mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の玉軸受。
【請求項4】
前記軸受部品は、前記内輪又は前記外輪であり、
前記鋼の硬さは、59HRC以上65HRC以上である、請求項3に記載の玉軸受。
【請求項5】
前記軸受部品は、前記玉であり、
前記鋼の硬さは、60HRC以上68HRC以下である、請求項3に記載の玉軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、玉軸受に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特開2001-3139号(特許文献1)には、転がり軸受(円錐ころ軸受)が記載されている。特許文献1に記載の転がり軸受は、内輪と、外輪と、複数の転動体(円錐ころ)とを有している。内輪は、接触面として、転動体に接触する内輪軌道面を有している。外輪は、接触面として、転動体に接触する外輪軌道面を有している。転動体は、接触面として、内輪軌道面及び外輪軌道面に接触する外周面を有している。特許文献1に記載の転がり軸受では、内輪、外輪及び転動体の接触面に浸窒が行われている。特許文献1に記載の転がり軸受では、内輪、外輪及び転動体の接触面近傍の表層部における鋼中の残留オーステナイト量が20体積パーセント以上40体積パーセント以下となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-3139号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の転がり軸受では、内輪、外輪及び転動体が浸窒、焼入れ及び焼戻しの行われた鋼製であり、熱処理に要するコストが高くなる。また、特許文献1に記載の転がり軸受では、内輪、外輪及び転動体の接触面近傍の表層部における鋼中の残留オーステナイト量が20体積パーセント以上40体積パーセント以下となっているため、高温環境下で使用された場合に、残留オーステナイトの分解に伴う寸法変化が大きくなることが懸念される。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、軸受部品の熱処理に要するコストを低減しつつ、使用に伴う軸受部品の寸法変化を抑制可能な玉軸受を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の玉軸受は、内輪と、外輪と、玉とを備える。内輪、外輪及び玉のうちの少なくとも1つの軸受部品は、接触面を有する。軸受部品は、焼入れ及び焼戻しの行われた鋼製である。鋼は、0.90質量パーセント以上1.20質量パーセント以下の炭素と、0.35質量パーセント以上0.80質量パーセント以下のシリコンと、0.80質量パーセント以上1.20質量パーセント以下のマンガンと、0.30質量パーセント未満のニッケルと、0.80質量パーセント以上1.30質量パーセント以下のクロムと、0.10質量パーセント未満のモリブデンと、残部をなす鉄及び不可避不純物とを含有している。鋼中のシリコン濃度を鋼中のマンガン濃度で除した値は、0.51未満になっている。鋼中の残留オーステナイト量は、13体積パーセント以上35体積パーセント未満である。
【0007】
上記の玉軸受では、接触面と接触面からの深さ方向における距離が10μmとなる位置との間における鋼中の平均窒素濃度が、0.01質量パーセント未満であってもよい。
【0008】
上記の玉軸受では、軸受部品の肉厚が、30mm以下であってもよい。上記の玉軸受では、軸受部品は、内輪又は外輪であってもよい。鋼の硬さは、59HRC以上65HRC以上であってもよい。上記の玉軸受では、軸受部品が、玉であってもよい。鋼の硬さは、60HRC以上68HRC以下であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
上記の玉軸受によると、軸受部品の熱処理に要するコストを低減しつつ、使用に伴う軸受部品の寸法変化を抑制可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
玉軸受100の断面図である。
玉軸受100の製造方法を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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