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公開番号2024054775
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161222
出願日2022-10-05
発明の名称転がり軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16C 33/78 20060101AFI20240410BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転がり軸受の回転時に軸受内圧が上昇した場合においても、軸受内部からのグリース等の流出および大気側からの異物の侵入を同時に抑制することができる転がり軸受を提供する。
【解決手段】この転がり軸受は、内外輪間に介在する複数の玉が保持器に保持され、これら内輪および外輪間の軸受空間を塞ぐシール部材6が外輪に取付られている。内輪の外周面にシール溝7が周方向に形成され、シール部材6はシール溝7にリップ15が接触する接触シールである。シール溝7の外側溝壁面7cは、軸方向外側に向かうに従って外径側に傾斜する傾斜面に形成され、シール部材6は、リップ15の先端部15cが、シール溝7の外側溝壁面7cに接触角度80~100°で当たるR形状に形成されている。軸方向に対する外側溝壁面7cの傾斜角度Iは55~65°である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内外輪間に介在する複数の玉が保持器に保持され、これら内輪および外輪間の軸受空間を塞ぐシール部材が前記外輪に取付られ、前記内輪の外周面にシール溝が周方向に形成された転がり軸受であって、
前記シール部材は前記シール溝とリップの外側で接触する接触シールであって、前記シール溝の外側溝壁面は、軸方向外側に向かうに従って外径側に傾斜する傾斜面に形成され、軸方向に対する前記外側溝壁面の傾斜角度が55~65°であり、前記リップの先端部が、前記外側溝壁面に80~100°で接触するR形状であるリップ形状を有する転がり軸受。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
請求項1に記載の転がり軸受において、前記リップの先端部は半径が0.03~0.09mmの円弧状である転がり軸受。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記シール部材は、芯金とゴム材とを有し、前記リップは前記ゴム材から成り、このリップの内側面における、PCDよりも内径側に位置する一部分または全部分の表面粗さがRa=0.4~2.5μmである転がり軸受。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記シール部材の外径部に、この転がり軸受の内圧を逃がす空気出口が設けられている転がり軸受。
【請求項5】
請求項4に記載の転がり軸受において、少なくとも片側の前記シール部材の外周側部分に対して前記空気出口が複数設けられ、これら空気出口は、径方向に沿って形成される径方向の空気出口と、軸方向に沿って形成される軸方向の空気出口とを有し、これら径方向の空気出口と軸方向の空気出口とが異なる円周方向位置に設けられている転がり軸受。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記シール部材のリップに、この転がり軸受の内圧を逃がす空気出口が設けられている転がり軸受。
【請求項7】
請求項4に記載の転がり軸受において、前記シール部材に設けられた前記空気出口は、軸方向一方側または両側のシール部材にある転がり軸受。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記シール部材は、基端部から軸方向内側に突出する副リップを有し、この副リップの先端部と前記シール溝の内側溝壁面との間でラビリンスシールが形成されている転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、転がり軸受に関し、軸受内部からのグリース等の流出および大気側からの異物の侵入を同時に抑制し得る技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
図13に示すサーボモータ用の転がり軸受50において、モータ51の近傍にエンコーダ52が配置される機種については、軸受内部からの発塵およびシール摩耗粉がエンコーダ52に付着することによるエンコーダ52の誤動作防止のため、接触シールにて転がり軸受50としての低発塵が求められる。
【0003】
先行技術に係る転がり軸受のシール構造では、図14に示すように、低トルクと高シール化を図るために、主リップ53はシール溝54の外側溝壁面に接触させ、副リップ55の先端部とシール溝54の内側溝壁面との間でラビリンスシールを形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-170313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
転がり軸受の内輪高速回転時において、転がり軸受の内圧が上昇するため、シール性が不十分であると空気と共にグリースが外部に吐き出され転がり軸受の周辺を汚損させる。
そこで、本件出願人は、シール形状およびシール接触時に発生する締め代変化による面圧分布の変化を抑えることにより、転がり軸受の内部からのグリース等の発塵、およびゴムシールの摩耗による摩耗粉の発生を抑制することを見出した。
【0006】
この発明の目的は、転がり軸受の回転時に軸受内圧が上昇した場合においても、軸受内部からのグリース等の流出および大気側からの異物の侵入を同時に抑制することができる転がり軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の転がり軸受は、
内外輪間に介在する複数の玉が保持器に保持され、これら内輪および外輪間の軸受空間を塞ぐシール部材が前記外輪に取付られ、前記内輪の外周面にシール溝が周方向に形成された転がり軸受であって、
前記シール部材は前記シール溝とリップの外側で接触する接触シールであって、前記シール溝の外側溝壁面は、軸方向外側に向かうに従って外径側に傾斜する傾斜面に形成され、軸方向に対する前記外側溝壁面の傾斜角度が55~65°であり、前記リップの先端部が、前記外側溝壁面に80~100°で接触するR形状であるリップ形状を有する転がり軸受である。
【0008】
この構成によると、軸方向に対する外側溝壁面の傾斜角度を55~65°とし、リップの先端部をR形状とすることで、転がり軸受の回転時に発生する軸受内圧に対して、リップの先端部が法線方向に当たる状態、いわゆる法線当たりを維持できるようなリップの面圧分布となる。したがって、転がり軸受の回転時に軸受内圧が上昇した場合においても、軸受内部からのグリース等の流出および大気側からの異物の侵入を同時に抑制することができる。
外側溝壁面の傾斜角度が55°より小さくなると、軸受内圧に対してシール部材がめくれやすくなるため適切でない。外側溝壁面の傾斜角度が65°より大きくなると、軸受内圧が発生したとき、リップの先端部が前記傾斜面に強く当たり過ぎるため、トルクが大きくなるか、またはより発熱してしまうため適切でない。
【0009】
前記リップの先端部は半径が0.03~0.09mmの円弧状であってもよい。この場合、転がり軸受の回転時にリップの面圧分布の変化をより確実に抑えることができるうえ、トルクが不所望に大きくなること、リップが不所望に発熱すること等を抑えることができる。
リップの先端部の半径が0.03mmより小さいと、転がり軸受の回転時に軸受内圧が変化しリップの接触位置に微妙なずれが生じたときに、法線当たりとならなくなることが考えられる。リップの先端部の半径が0.09mmより大きいと、転がり軸受の回転時における軸受内圧の上昇時、リップの先端部が傾斜面と強く当たった場合、接触面が増大し、トルクが大きくなるか、または発熱するため適切でない。
【0010】
前記シール部材は、芯金とゴム材とを有し、前記リップは前記ゴム材から成り、このリップの内側面における、PCDよりも内径側に位置する一部分または全部分の表面粗さがRa=0.4~2.5μmであってもよい。この場合、所望の発塵抑制効果を得ることができ、且つ、グリースに対する抵抗を低く抑えることができる。
算術平均粗さRaが0.4μmより小さいと、グリースの移動の抑制効果が小さくなり、発塵抑制効果が小さい。算術平均粗さRaが2.5μmより大きい、つまり粗くし過ぎるとグリースに対する抵抗が大きくなり過ぎ、回転に不利になるため適切でない。
(【0011】以降は省略されています)

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