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公開番号2024056409
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163266
出願日2022-10-11
発明の名称動力伝達装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 25/06 20060101AFI20240416BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 動力伝達装置のサイズおよび負荷容量に影響を与えることなく、減速比を高める。
【解決手段】 減速装置1は、円形の第1の転動体係合溝13を有する入力部材10と、波数nの波状をなす第2の転動体係合溝16を有する固定部材5と、第1の転動体係合溝13と第2の転動体係合溝16に係合する複数の転動体4と、複数の転動体4を周方向に保持する複数のポケット17を有する出力部材31,32とを備える。複数の転動体4は回転中心Xを中心とした円周方向で等角度に配置される。n±1を仮想転動体数Nとし、転動体4の直径寸法をdとして、転動体数をN個とした場合の転動体間距離の最小値WminがWmin<dである時に、実際の転動体間距離の最小値をW’minとして、実際の転動体数N’をW’min>dとなるように定める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入力回転部に入力された回転を、同軸に配された出力回転部に所定の変速比で伝達し、
側面に第1の転動体係合溝を有する第1部材と、前記第1部材の軸方向に設けられ、第2の転動体係合溝を有する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との軸方向間にそれぞれ設けられ、軸方向に対向する前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝に係合する複数の転動体と、前記第1部材と前記第2部材との軸方向間に設けられ、前記複数の転動体を周方向に保持する複数のポケットを有する第3部材とを備え、
前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝のうちの一方が、前記入力回転部及び前記出力回転部の回転中心から偏心した曲率中心を有する円に沿って形成され、前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝のうちの他方が、前記回転中心上に曲率中心を有するピッチ円に対して交互に交差する波数nの波状曲線に沿って形成され、
前記第1部材、前記第2部材、及び前記第3部材のうちの何れかが前記入力回転部に設けられ、前記第1部材、前記第2部材、及び前記第3部材のうちの他の何れかが前記出力回転部に設けられた動力伝達装置において、
n±1を仮想転動体数Nとし、前記転動体の直径寸法をdとして、転動体数をN個とした場合の転動体間距離の最小値W
min
がW
min
<dである時に、実際の転動体間距離の最小値をW’
min
として、実際の転動体数N’をW’
min
>dとなるように定めたことを特徴とする動力伝達装置。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
実際の転動体数N’が、仮想転動体数Nを2以上の自然数で除して得た自然数である請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記複数の転動体が前記回転中心を中心とした円周方向で等角度に配置されている請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記第1部材の軸方向両側の側面に前記第1の転動体係合溝を設け、
前記第2部材を前記第1部材の軸方向両側に設け、
前記第2部材のそれぞれに前記第2の転動体係合溝を設け、
前記ポケットを有する第3部材を、前記第1部材と前記一対の第2部材との軸方向間にそれぞれ設け、
前記第1部材の軸方向両側に、それぞれに前記複数の転動体を有する二つの転動体列を設け、
前記二つの転動体列のうち一方の列の転動体を、他方の列の転動体に対して円周方向で異なる位相に配置した請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記入力回転部の回転部分を支持する軸受を、ころと保持器のみからなる保持器付きころ軸受で支持し、前記入力回転部の前記回転部分よりも低速回転側の部材と前記保持器との各摺動面の何れか一方または双方に、摩擦係数を減じる低摩擦処理を施した請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
前記転動体がボールである請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項7】
前記転動体がローラである請求項1に記載の動力伝達装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、入力回転部に入力された回転を、同軸に配された出力回転部に所定の減速比で伝達する動力伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
動力伝達装置の一例として、転動体を介し、軸方向に所定の減速比で回転トルクを伝達する減速装置が特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載の動力伝達装置は、軸方向両側の側面に第1の転動体係合溝を有する入力部材と、入力部材の軸方向両側に設けられ、第2の転動体係合溝を有する一対の固定部材と、入力部材と一対の固定部材との軸方向間にそれぞれ設けられ、第1の転動体係合溝と第2の転動体係合溝に係合する複数のボールと、入力部材と一対の固定部材との軸方向間にそれぞれ設けられ、複数のボールを周方向に保持する複数のポケットが設けられた一対の出力部材とを備える。第1の転動体係合溝は、回転中心Xから偏心量aで偏心した曲率中心O1を有する円に沿って形成される。第2の転動体係合溝は、出力部材の回転中心上に曲率中心を有するピッチ円に対して交互に交差する波状曲線に沿って形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-51572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の産業機器の高性能化に伴い、動力伝達装置の用途(例えばロボットアーム)においても、小型軽量でありながら高負荷容量の動力伝達装置が求められる。小型軽量化の要請に従い、モータを小型化した場合、その回転トルクが小さくなるが、必要とされる出力トルクは変わらないため、動力伝達装置の減速比を高める必要がある。
【0006】
特許文献1の動力伝達装置で減速比を高めるためには、波状の第2の転動体係合溝の波数を増やし、それに伴って転動体個数も増す必要がある。動力伝達装置のサイズを変えずに波数や転動体数を増やすと、転動体間の周方向の間隔が狭まり、それに伴って出力部材のポケット間の間隔が狭まる。そのため、出力部材の強度が低下し、動力伝達装置の負荷容量や耐久性が低下する。出力部材の強度を維持しようとすると、第2の転動体係合溝を全体的に大径化する必要があり、動力伝達装置のサイズアップを招く。
【0007】
そこで、本発明は、動力伝達装置のサイズおよび負荷容量に影響を与えることなく、減速比を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、入力回転部に入力された回転を、同軸に配された出力回転部に所定の変速比で伝達する動力伝達装置に関する。この動力伝達装置は、側面に第1の転動体係合溝を有する第1部材と、前記第1部材の軸方向に設けられ、第2の転動体係合溝を有する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との軸方向間にそれぞれ設けられ、軸方向に対向する前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝に係合する複数の転動体と、前記第1部材と前記第2部材との軸方向間に設けられ、前記複数の転動体を周方向に保持する複数のポケットを有する第3部材とを備え、 前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝のうちの一方が、前記入力回転部及び前記出力回転部の回転中心から偏心した曲率中心を有する円に沿って形成され、前記第1の転動体係合溝と前記第2の転動体係合溝のうちの他方が、前記回転中心上に曲率中心を有するピッチ円に対して交互に交差する波数nの波状曲線に沿って形成され、前記第1部材、前記第2部材、及び前記第3部材のうちの何れかが前記入力回転部に設けられ、前記第1部材、前記第2部材、及び前記第3部材のうちの他の何れかが前記出力回転部に設けられた構成を有する。この動力伝達装置では、n±1を仮想転動体数Nとし、前記転動体の直径寸法をdとして、転動体数をN個とした場合の転動体間距離の最小値W
min
がW
min
<dである時に、実際の転動体間距離の最小値をW’
min
として、実際の転動体数N’をW’
min
>dとなるように定めている。
【0009】
このように実際の転動体数N’をW’
min
>dとなるように定めることで、実際の転動体数N’を仮想転動体数Nと一致させる場合に比べて転動体数N’が減るため、転動体同士の干渉が回避される。そのため、波数nを増すことにより高い減速比を得ることが可能となる一方で、そのような動力伝達装置の組み立てが可能となる。また、第3部材に設けるポケット間の円周方向の肉厚を増すことが可能となるため、第3部材の強度低下を回避して動力伝達装置に必要とされる負荷容量や耐久性を確保することが可能となる。
【0010】
また、実際の転動体数N’を、仮想転動体数Nを2以上の自然数で除して得た自然数にすることで、実際に組み込まれた全ての転動体の円周方向の位相を、仮想転動体数Nの転動体を組み込むと仮定した時の何れかの転動体の円周方向の位相と一致させることができる。そのため、動力伝達装置が減速機として成立することが担保され、動力伝達装置の設計が容易化される。また、第3部材のポケット間の円周方向の肉厚が十分となり、第3部材の強度低下による動力伝達装置の負荷容量の低下や耐久性の低下を回避することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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