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公開番号2024053880
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160361
出願日2022-10-04
発明の名称フォイル軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 27/02 20060101AFI20240409BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】フォイルの表面に潤滑被膜を形成したフォイル軸受において、所望の負荷容量を確保する。
【解決手段】各フォイル12,22の軸受面S1,S2側の表面の全域には潤滑被膜30が形成される。潤滑被膜30は、無機系バインダー33と固体潤滑剤粒子31,32とを含む。潤滑被膜30の表面粗さはRa5.0μm以下である。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
回転部材と対向する軸受面を有し、前記回転部材の回転方向に並べて配された複数のフォイルを備えたフォイル軸受であって、
各フォイルが、前記軸受面を有するトップフォイル部と、前記トップフォイル部の前記回転方向上流側に設けられ、隣接するフォイルのトップフォイル部の前記軸受面と反対側に重ねて配されたバックフォイル部とを有し、
各フォイルの前記軸受面側の表面の全域に潤滑被膜が形成され、
前記潤滑被膜が、無機系バインダーと固体潤滑剤粒子とを含み、
前記潤滑被膜の表面粗さがRa5.0μm以下であるフォイル軸受。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記固体潤滑剤粒子の最大粒径が90μm以下である請求項1に記載のフォイル軸受。
【請求項3】
前記固体潤滑剤粒子が、二硫化モリブデン粒子及び黒鉛粒子を含む請求項1又は2に記載のフォイル軸受。
【請求項4】
前記無機系バインダーがチタンを含む請求項1又は2に記載のフォイル軸受。
【請求項5】
前記回転部材の停止時において、各フォイルの前記トップフォイル部のうち、前記軸受面に沿う面内で前記回転方向と直交する方向の中央部の、前記回転方向両端を除く領域が、当該トップフォイルに重ねて配された前記バックフォイル部と非接触である請求項1又は2に記載のフォイル軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フォイル軸受に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンやターボチャージャの主軸は超高速で回転し、タービン翼は高温環境下に晒される。主軸は、油潤滑の転がり軸受や油動圧軸受によって支持されることも多いが、潤滑油などの液体による潤滑が困難な場合や、エネルギー効率の観点から潤滑油循環系の補機を別途設けることが困難な場合、あるいは液体のせん断による抵抗が問題になる場合には、空気動圧軸受の一種であるフォイル軸受が使用されることがある。
【0003】
フォイル軸受は、曲げに対して剛性の低い可撓性を有する薄膜(フォイル)で軸受面を構成し、フォイルのたわみを許容して荷重を支持する軸受である。軸の回転時には、軸とフォイルの軸受面との間に流体膜(空気膜)が形成され、この流体膜を介して軸が非接触で支持される。フォイル軸受では、フォイルの可撓性により、軸の回転速度や荷重、周囲温度等の運転条件に応じた適切な軸受隙間が自動的に形成される。そのため、フォイル軸受は、軸の支持の安定性に優れており、高速回転する軸にも使用できる。
【0004】
フォイル軸受の一種として、複数のフォイルを一部が重なり合うように設置して、その重なりの部分で軸受面にばね性を与えるものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。この場合、各フォイルには、軸受面を有するトップフォイル部と、隣接するフォイルのトップフォイル部の背後(軸受面と反対側)に重ねて配されるバックフォイル部とが設けられる。
【0005】
上記のようなフォイル軸受において、軸の起動直後あるいは停止直前等の低速回転時には、フォイルと軸との間に十分な流体膜が形成されないため、これらが接触摺動する。そこで、フォイルの耐摩耗性や耐久性を向上させるために、フォイルの表面に被膜を形成することがある。
【0006】
例えば下記の特許文献1には、フォイルの表面に、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)や二硫化モリブデン、ニッケルメッキ等の低摩擦化被膜を形成することが示されている。また、下記の特許文献2には、耐摩耗性とフォイルに対する密着性及び柔軟性の確保を目的として、フォイルの表面に、フッ素樹脂と黒鉛を含んだ樹脂被膜を形成することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-82913号公報
特開2019-108968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、フォイルの表面にDLCやニッケルメッキからなる硬質被膜を形成すると、フォイルの変形が阻害される。また、フォイルの表面に、二硫化モリブデンやフッ素樹脂等の固体潤滑剤を含む樹脂被膜を設けた場合、DLC等の硬質被膜よりはフォイルが変形しやすいが、固体潤滑剤を保持するバインダーとしての樹脂がフォイルの変形を阻害する。このように、被膜の形成によってフォイルの変形が阻害されると、軸受隙間の自動調節機能が低下するため、所望の負荷容量を得られない恐れがある。
【0009】
そこで、本発明は、フォイルの表面に被膜を形成したフォイル軸受において、所望の負荷容量を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明は、回転部材と対向する軸受面を有し、前記回転部材の回転方向に並べて配された複数のフォイルを備えたフォイル軸受であって、
各フォイルが、前記軸受面を有するトップフォイル部と、前記トップフォイル部の前記回転方向上流側に設けられ、隣接するフォイルのトップフォイル部の前記軸受面と反対側に重ねて配されたバックフォイル部とを有し、
各フォイルの前記回転部材側の表面の全域に潤滑被膜が形成され、
前記潤滑被膜が、無機系バインダーと固体潤滑剤粒子とを含み、
前記潤滑被膜の表面粗さがRa5.0μm以下であるフォイル軸受を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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