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公開番号2024030950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134208
出願日2022-08-25
発明の名称水素吸蔵合金およびその製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類C22C 19/00 20060101AFI20240229BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】従来技術に対して、水素吸蔵量を大きく低下させることなく、コスト低減可能な水素吸蔵合金を提供する。
【解決手段】La:15~30質量%、Ce:5~15質量%、Pr:0~0.05質量%、Nd:0.01~0.15質量%、Sm:0~0.05質量%、Co:5~15質量%、Mn:2~8質量%、Al:0~0.05質量%、Fe:0質量%以上3.00質量%未満、Cu:0質量%以上3.00質量%未満、P:0質量%以上3.00質量%未満、C:0質量%以上3.00質量%未満、および残部:Niおよび不可避不純物からなり、且つ下記式(1)および(2)を満たす水素吸蔵合金。
4.5<B/A<5.5 ・・・(1)
0.10<[Fe]+[Cu]+[P]+[C]<3.00 ・・・(2)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
La:15~30質量%、
Ce:5~15質量%、
Pr:0~0.05質量%、
Nd:0.01~0.15質量%、
Sm:0~0.05質量%、
Co:5~15質量%、
Mn:2~8質量%、
Al:0~0.05質量%、
Fe:0質量%以上3.00質量%未満、
Cu:0質量%以上3.00質量%未満、
P :0質量%以上3.00質量%未満、
C :0質量%以上3.00質量%未満、および
残部:Niおよび不可避不純物からなり、且つ下記式(1)および(2)を満たす水素吸蔵合金。
4.5<B/A<5.5 ・・・(1)
0.10<[Fe]+[Cu]+[P]+[C]<3.00 ・・・(2)
式(1)中のAは、前記水素吸蔵合金中に含まれるLa、Ce、Pr、NdおよびSmの合計モル数であり、Bは、前記水素吸蔵合金中に含まれるNi、Co、MnおよびAlの合計モル数である。
式(2)中の[Fe]、[Cu]、[P]および[C]は、それぞれ、質量%で示したFe、Cu、PおよびCの含有量を示す。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
下記式(3)を満たす、請求項1に記載の水素吸蔵合金。
[P]+[C]≧0.1 ・・・(3)
式(3)中の[P]および[C]は、それぞれ、質量%で示したPおよびCの含有量を示す。
【請求項3】
リサイクル材を含む原料を用いることを特徴とする、請求項1または2に記載の水素吸蔵合金の製造方法。
【請求項4】
前記リサイクル材は、二次電池のリサイクル材である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記二次電池は、リチウムイオン電池である、請求項4に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は水素吸蔵合金およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素を2次エネルギーとするエネルギー供給社会を構築するために、水素貯蔵方法の開発が行われている。水素貯蔵方法として、高圧水素もしくは液体水素として貯蔵する方法、又は有機ハイドライドもしくは水素吸蔵合金(MH)を用いる方法等が考えられる。中でも安全性と体積充填効率に優れるMHを用いる貯蔵法が注目されている。
【0003】
MHは、高い水素吸蔵量を有することが求められる。MHは一般的に、不純物が少ない方が好ましい。例えば特許文献1には、金属不純物の総量を1000wtppm超(すなわち0.10質量%超)にすると、水素吸蔵合金の水素吸蔵量が著しく低下することが開示されている。具体的には、金属不純物の総量を0.10質量%以下にした実施例では、水素吸蔵量が7.5wt%以上であったのに対し、0.10質量%超にした比較例では水素吸蔵量が3.0wt%以下となり、水素吸蔵量が40%以下に低下している。また、非金属不純物(S、C、N)が特に水素吸蔵能を低下させるため、それぞれの含有量を100wtppm以下にすべきことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-21276号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
MHは、通常純金属等を用いて製造され得る。しかし、純金属は高コストである。さらに近年、環太平洋地域でのステンレス鋼の需要増加等の要因で、純Ni等のコストが増大している。コスト低減のためには、純金属に代えてリサイクル材を用いること等によりMHを製造することが考えられる。しかしながら、リサイクル材を用いると不純物量が増大してしまい、その結果、例えば特許文献1に開示されるように、著しく水素吸蔵量が低下するおそれがある。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、従来技術に対して、水素吸蔵量を大きく低下させることなく、コスト低減可能な水素吸蔵合金、およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様1は、
La:15~30質量%、
Ce:5~15質量%、
Pr:0~0.05質量%、
Nd:0.01~0.15質量%、
Sm:0~0.05質量%、
Co:5~15質量%、
Mn:2~8質量%、
Al:0~0.05質量%、
Fe:0質量%以上3.00質量%未満、
Cu:0質量%以上3.00質量%未満、
P :0質量%以上3.00質量%未満、
C :0質量%以上3.00質量%未満、および
残部:Niおよび不可避不純物からなり、且つ下記式(1)および(2)を満たす水素吸蔵合金である。
4.5<B/A<5.5 ・・・(1)
0.10<[Fe]+[Cu]+[P]+[C]<3.00 ・・・(2)
式(1)中のAは、前記水素吸蔵合金中に含まれるLa、Ce、Pr、NdおよびSmの合計モル数であり、Bは、前記水素吸蔵合金中に含まれるNi、Co、MnおよびAlの合計モル数である。
式(2)中の[Fe]、[Cu]、[P]および[C]は、それぞれ、質量%で示したFe、Cu、PおよびCの含有量を示す。
【0008】
本発明の態様2は、
下記式(3)を満たす、態様1に記載の水素吸蔵合金である。
[P]+[C]≧0.1 ・・・(3)
式(3)中の[P]および[C]は、それぞれ、質量%で示したPおよびCの含有量を示す。
【0009】
本発明の態様3は、
リサイクル材を含む原料を用いることを特徴とする、態様1または2に記載の水素吸蔵合金の製造方法である。
【0010】
本発明の態様4は、
前記リサイクル材は、二次電池のリサイクル材である、態様3に記載の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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