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公開番号2024054601
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022160923
出願日2022-10-05
発明の名称光伝送システム、波長変換器、及び光伝送装置
出願人富士通株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H04J 14/02 20060101AFI20240410BHJP(電気通信技術)
要約【課題】波長変換を用いた光伝送システムで、伝送性能を向上する。
【解決手段】光伝送システムは、複数の波長の光を含むWDM信号光を出力するWDM送信装置と、前記WDM信号光を異なる波長帯域の変換光に変換する波長変換器と、前記波長変換器に入射する前記WDM信号光の信号レベルを制御するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記WDM信号光の前記信号レベルが、前記波長変換器で用いられるポンプ光の波長から離れる方向に低くなるように、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の波長の光を含むWDM信号光を出力するWDM送信装置と、
前記WDM信号光を異なる波長帯域の変換光に変換する波長変換器と、
前記波長変換器に入射する前記WDM信号光の信号レベルを制御するプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記WDM信号光の前記信号レベルが、前記波長変換器で用いられるポンプ光の波長から離れる方向に低くなるように、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
光伝送システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記プロセッサは、前記WDM送信装置に接続される複数の送信器の出力調整機構を制御して、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項1に記載の光伝送システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記WDM送信装置のパワー調整機構を制御して、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項1に記載の光伝送システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記WDM送信装置の波長選択スイッチのアッテネータを制御して前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項3に記載の光伝送システム。
【請求項5】
前記波長変換器は前記変換光を増幅する光アンプを有し、
前記プロセッサは、波長変換過程で生じる雑音に対する信号対雑音比と、前記光アンプの自然放出増幅雑音に対する信号対雑音比を合わせた実効信号対雑音比が前記変換光の波長全体で最も高くなるように、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項1に記載の光伝送システム。
【請求項6】
前記波長変換器は、前記WDM信号光の前記信号レベルに設定された波長方向の傾斜と逆の傾斜を前記変換光に与える補正フィルタを有する、
請求項5に記載の光伝送システム。
【請求項7】
ポンプ光を出射するポンプ光源と、
前記ポンプ光と、複数の波長を含むWDM信号光とが入射する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質から出射した光から、前記ポンプ光及び前記WDM信号光の波長と異なる波長の変換光を取り出す光フィルタと、
を有し、前記非線形光学媒質に入射する前記WDM信号光の信号レベルは、前記ポンプ光の波長から遠ざかる方向で低くなるように制御されている、
波長変換器。
【請求項8】
前記光フィルタから出力される前記変換光をモニタする光モニタと、
前記光モニタのモニタ結果が入力されるプロセッサと、
前記非線形光学媒質に入射する前記WDM信号光の前記信号レベルを調整する入力パワー調整機構と、
を有し、前記プロセッサは前記光モニタのモニタ結果に基づいて前記入力パワー調整機構を制御して、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項7に記載の波長変換器。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記モニタ結果から前記変換光に含まれる波長ごとに信号対雑音比を計算し、前記WDM信号光が波長方向に前記変換光の信号対雑音比の傾斜と逆の傾斜をもつように前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する、
請求項8に記載の波長変換器。
【請求項10】
複数の波長の光を含むWDM信号光を波長変換器に出力するWDM送信装置と、
前記WDM信号光のチャネル構成情報と、前記WDM信号光の信号レベルを制御する制御情報とを保存するメモリと、
前記チャネル構成情報と前記制御情報とに基づいて、前記WDM信号光の前記信号レベルが、前記波長変換器で用いられるポンプ光の波長から離れる方向で低くなるように、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御するプロセッサと、
を有する
光伝送装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光伝送システム、波長変換器、及び光伝送装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
光通信ネットワークの容量を増大させる技術の一つに、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)がある。WDM伝送システムでは、1550nm帯のCバンドと、1590nm帯のLバンドのそれぞれで、96チャネルの信号伝送が実用化されている。Cバンドよりも短波長側のSバンドの実用化も進められている。複数の通信バンドを用いた伝送方式をマルチバンド伝送と呼ぶ。従来のCバンドのWDM伝送システムで用いられていた送受信器をマルチバンド対応の送受信器に取り替えることは、開発の手間やコストの観点から難しい。そのため、CバンドとLバンドの間、あるいはCバンドとSバンドの間で波長を変換する波長変換器が用いられる。
【0003】
波長変換の方法として、ビットレートや変調方式に依存しない四光波混合(FWM:Four-Wave Mixing)が採用されている。2つ以上の異なる角周波数の光を非線形光学媒質に入射することで、入射した光のいずれの各周波数とも異なる新たな角周波数の光が非線形光学媒質中に発生する。新たに発生した光は、アイドラ光と呼ばれる。この非線形光学効果を利用すると、信号光とともに高エネルギーのポンプ光を非線形光学媒質に入射することで、入射信号光ともポンプ光とも波長の異なる変換光を生成することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
特開2003-222917号
特開2019-126487号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
FWMを利用した波長変換器の変換効率は、波長依存性をもつ。波長変換器に入力されるWDM信号光パワーの波長に対する特性がフラットであっても、ポンプ光に近い波長領域でアイドラ光の信号対雑音比(SNR:Signal-to-Noise Ratio)が低下し、伝送性能が制限される。一つの側面で、本発明は、波長変換を用いた光伝送システムで伝送性能を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態において、光伝送システムは、
複数の波長の光を含むWDM信号光を出力するWDM送信装置と、
前記WDM信号光を異なる波長帯域の変換光に変換する波長変換器と、
前記波長変換器に入射する前記WDM信号光の信号レベルを制御するプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記WDM信号光の前記信号レベルが、前記波長変換器で用いられるポンプ光の波長から離れる方向に低くなるように、前記WDM信号光の前記信号レベルを制御する。
【発明の効果】
【0007】
波長変換を用いた光伝送システムで、伝送性能が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ポンプ光波長の近傍でのアイドラ光のSNR劣化を示す図である。
第1実施形態の光伝送システムの模式図である。
波長変換器の構成例を示す図である。
入射WDM信号光の信号レベルの制御構成例である。
入射WDM信号光の信号レベルの別の制御構成例である。
波長変換器の変形例を示す模式図である。
波長変換器の別の変形例を示す模式図である。
第1実施形態の入射WDM信号光の信号レベル制御のフローチャートである。
第2実施形態の光伝送システムの模式図である。
第2実施形態の波長変換器の模式図である。
第2実施形態の入射WDM信号光の、信号レベル制御のフローチャートである。
図11のステップS21の詳細を示すフローチャートである。
アイドラ光帯域の両側のFWM雑音光レベルの測定位置を示す図である。
比較例として、入射WDM信号光の信号レベルに傾斜をつけないときのアイドラ光のスペクトルを示す図である。
図14の比較例のSNRの入力パワー依存性を示す図である。
入力WDM信号光に設定される傾斜の例を示す図である。
入射WDM信号光に異なる傾斜を設定したときのFWM雑音対信号比を示す図である。
入射WDM信号光に異なる傾斜を設定したときの自然放射増幅(ASE:Amplified Spontaneous Emission)雑音対信号比を示す図である。
入射WDM信号光に異なる傾斜を設定したときの実効SNRの図である。
実施形態で波長変換過程に関与する光のパワースペクトルの図である。
入力WDM信号光に傾斜をつけたときの効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態では、波長変換器の非線形光学媒質に入射するWDM信号光の信号レベルを制御して、波長変換を含む光伝送システムの伝送性能を改善する。具体的には、ポンプ光の波長から離れる方向にWDM信号光の信号レベルが低くなるように制御することで、アイドラ光、すなわち変換光の波長全体の平均実効SNRを高く維持する。WDM信号光の信号レベルは、WDM信号光に含まれる各チャネルの中心波長のパワーレベルである。
【0010】
図1は、発明者らが見出した課題、すなわち、ポンプ光波長の近傍でのアイドラ光のSNR劣化を示す。非線形媒質に、信号光と、十分な強度を持つポンプ光を入射すると、非線形光学媒質の内部に、入射電場に対して非線形な(2次以上の)分極が生じ、その分極の振動から、入射光と異なる周波数成分が発生する。入射するWDM信号光パワーの波長または周波数に対する特性はフラットである。これに対し、FWMにより発生したアイドラ光のうち、ポンプ光波長の近傍の波長成分でFWM雑音の割合が大きくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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