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公開番号2024050136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156794
出願日2022-09-29
発明の名称セラミック電子部品およびその製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20240403BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 焼結助剤として機能する液相成分が存在していても、誘電体層と内部電極層との界面に添加金属元素を含む偏析層の安定形成を実現することができるセラミック電子部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミック電子部品は、セラミックを主成分とする複数の誘電体層と、金属を主成分とする複数の内部電極層とが交互に積層された積層チップを備え、前記複数の内部電極層のうち少なくともいずれかは、隣接する誘電体層との界面に、前記内部電極層の主成分金属とは異なる添加金属元素を含む偏析層を備え、前記隣接する誘電体層の少なくともいずれかの粒界に、Siと前記添加金属元素とが存在し、前記粒界において、前記添加金属元素/Siの原子濃度比率は、1.3以上であることを特徴とする。
【選択図】 図4

特許請求の範囲【請求項1】
セラミックを主成分とする複数の誘電体層と、金属を主成分とする複数の内部電極層とが交互に積層された積層チップを備え、
前記複数の内部電極層のうち少なくともいずれかは、隣接する誘電体層との界面に、前記内部電極層の主成分金属とは異なる添加金属元素を含む偏析層を備え、
前記隣接する誘電体層の少なくともいずれかの粒界に、Siと前記添加金属元素とが存在し、
前記粒界において、前記添加金属元素/Siの原子濃度比率は、1.3以上であることを特徴とするセラミック電子部品。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記粒界を挟む2つの誘電体粒子の間において、前記添加金属元素の濃度ピークとSiの濃度ピークとが、同じ位置になるか、異なる位置になることを特徴とする請求項1に記載のセラミック電子部品。
【請求項3】
前記隣接する誘電体層において、Tiに対するSiの比率は、0.1at%以上5.0at%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項4】
前記粒界における前記添加金属元素は、前記粒界の少なくとも一部分において、Siよりも高濃度に偏在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項5】
前記添加金属元素は、As、Au、Co、Cr、Cu、Fe、In、Ir、Mg、Os、Pd、Pt、Re、Rh、Ru、Se、Sn、Ge、Te、W、Y、Zn、Ag、Mo、Geのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項6】
前記添加金属元素は、第1添加金属元素および第2添加金属元素を含み、
前記第1添加金属元素の酸化還元電位と前記第2添加金属元素の酸化還元電位との差は、1.8V以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項7】
前記複数の内部電極層の主成分は、NiまたはCuであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック子部品。
【請求項8】
前記複数の内部電極層は、主成分金属に対して、0.01at%以上5at%以下の前記添加金属元素を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項9】
前記複数の誘電体層の1層あたりの厚みは、0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
【請求項10】
前記複数の誘電体層における誘電体粒子の平均粒径は、20nm以上600nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック電子部品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック電子部品およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品は、チタン酸バリウムなどの誘電体材料を主原料とした誘電体グリーンシートの上に、金属粉末を主原料とする金属ペーストを印刷し、積層、圧着、カット、脱バインダ、焼成、外部電極塗布等を経て作製される。市場要求である小型大容量化のため、誘電体層の薄層化、内部電極層の薄層化、高積層化が要求されている。
【0003】
一方で、誘電体層の薄層化は、電界強度の増加を伴うため、寿命の確保がより難しくなる。希土類酸化物等の微量添加物をチタン酸バリウム等の誘電体材料に固溶させるなどの誘電体材料設計による検討に加え、近年では、内部電極層中に異種金属元素を添加金属元素として添加し、誘電体層と内部電極層との界面設計による検討も報告されている(例えば、特許文献1参照)。誘電体層と内部電極層との界面に、添加金属元素を含む偏析層を形成することで、ショットキー障壁が強化され、寿命が改善されるものと考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2012/111592号
国際公開第2014/024538号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セラミック電子部品の製造工程における投入エネルギーの削減と、金属を主成分とする内部電極層の過焼成に起因する不連続化抑制を目的として、焼結助剤として機能する液相成分の導入による焼成温度の低温化が図られている。一方で、焼成工程において液相が生成すると、各種元素が溶解し、所望の微細構造の形成が妨げられることがある。これは、誘電体層と内部電極層との界面に、添加金属元素を含む偏析層を形成する際にも起こり得ることである。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、焼結助剤として機能する液相成分が存在していても、誘電体層と内部電極層との界面に添加金属元素を含む偏析層の安定形成を実現することができるセラミック電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るセラミック電子部品は、セラミックを主成分とする複数の誘電体層と、金属を主成分とする複数の内部電極層とが交互に積層された積層チップを備え、前記複数の内部電極層のうち少なくともいずれかは、隣接する誘電体層との界面に、前記内部電極層の主成分金属とは異なる添加金属元素を含む偏析層を備え、前記隣接する誘電体層の少なくともいずれかの粒界に、Siと前記添加金属元素とが存在し、前記粒界において、前記添加金属元素/Siの原子濃度比率は、1.3以上であることを特徴とする。
【0008】
上記セラミック電子部品の前記粒界を挟む2つの誘電体粒子の間において、前記添加金属元素の濃度ピークとSiの濃度ピークとが、同じ位置になるか、異なる位置になっていてもよい。
【0009】
上記セラミック電子部品の前記隣接する誘電体層において、Tiに対するSiの比率は、0.1at%以上5.0at%以下であっていてもよい。
【0010】
上記セラミック電子部品において、前記粒界における前記添加金属元素は、前記粒界の少なくとも一部分において、Siよりも高濃度に偏在していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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