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公開番号2024048159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022154044
出願日2022-09-27
発明の名称フルオレン化合物ならびにその製造方法および用途
出願人大阪ガスケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C07C 69/712 20060101AFI20240401BHJP(有機化学)
要約【課題】高屈折率で、かつ高い耐熱性を示す化合物またはその塩、およびその化合物またはその塩を原料とする樹脂、ならびにそれらの製造方法および用途を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物またはその塩を調製する。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024048159000027.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">55</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">156</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、Z1aおよびZ1bは独立して置換または未置換のアレーン環を示し、Z2aおよびZ2bは独立して置換または未置換のアレーン環を示し、A1aおよびA1bは独立してアルキレン基を示し、R3aおよびR3bは独立してヒドロキシル基、基[-ORh](式中、Rhは炭化水素基を示す)またはハロゲン原子を示す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される化合物またはその塩。
TIFF
2024048159000021.tif
55
156
[式中、R

は置換基を示し、k1は0~8の整数を示し、

1a
およびZ
1b
は独立して置換または未置換のアレーン環を示し、

2a
およびZ
2b
は独立して置換または未置換のアレーン環を示し、

1a
およびA
1b
は独立してアルキレン基を示し、m1aおよびm1bは独立して0以上の整数を示し、

2a
およびR
2b
は独立して置換または未置換の2価の炭化水素基を示し、

3a
およびR
3b
は独立してヒドロキシル基、基[-OR
h3
](式中、R
h3
は炭化水素基を示す)またはハロゲン原子を示す。]
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記式(1)において、R

がハロゲン原子、炭化水素基、基[-OR
h1
](式中、R
h1
は炭化水素基を示す)、アシル基、ニトロ基、シアノ基または置換アミノ基であり、k1が0~4の整数であり、

1a
およびZ
1b
のアレーン環が独立して単環式または縮合多環式アレーン環であり、

2a
およびZ
2b
のアレーン環が独立して単環式または縮合多環式アレーン環であり、
m1aおよびm1bが独立して0~10の整数であり、

2a
およびR
2b
の2価の炭化水素基が独立してアルキレン基である請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
結晶の形態である請求項1または2記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
下記式(2)で表される化合物またはその塩と、下記式(3a)で表される化合物および下記式(3b)で表される化合物とを反応させて、請求項1または2記載の式(1)で表される化合物またはその塩を製造する方法。
TIFF
2024048159000022.tif
78
167
[式中、X
1a
およびX
1b
と、X
2a
およびX
2b
とは互いにカップリング反応により炭素-炭素結合を形成可能な基を示し、


、k1、Z
1a
およびZ
1b
、Z
2a
およびZ
2b
、A
1a
およびA
1b
、m1aおよびm1b、R
2a
およびR
2b
、R
3a
およびR
3b
は、それぞれ前記式(1)に同じ。]
【請求項5】
下記式(A-1)で表される構成単位を少なくとも含む樹脂。
TIFF
2024048159000023.tif
54
167
[式中、R

は置換基を示し、k1は0~8の整数を示し、

1a
およびZ
1b
は独立して置換または未置換のアレーン環を示し、

2a
およびZ
2b
は独立して置換または未置換のアレーン環を示し、

1a
およびA
1b
は独立してアルキレン基を示し、m1aおよびm1bは独立して0以上の整数を示し、

2a
およびR
2b
は独立して置換または未置換の2価の炭化水素基を示す。]
【請求項6】
前記樹脂が、重合成分としてのジカルボン酸成分に由来するジカルボン酸単位(A)を少なくとも含む熱可塑性樹脂であり、
前記ジカルボン酸単位(A)が、第1のジカルボン酸単位(A1)として、前記式(A-1)で表される構成単位を少なくとも含む請求項5記載の樹脂。
【請求項7】
前記ジカルボン酸単位(A)が、さらに、下記式(A-2)で表される第2のジカルボン酸単位(A2)を少なくとも含む請求項6記載の樹脂。
TIFF
2024048159000024.tif
23
153
(式中、Z

は置換または未置換のアレーン環を示す。)
【請求項8】
前記式(A-2)において、Z

のアレーン環が縮合多環式アレーン環である請求項7記載の樹脂。
【請求項9】
前記第1のジカルボン酸単位(A1)と、前記第2のジカルボン酸単位(A2)との割合が、前者/後者(モル比)=10/90~90/10である請求項7または8記載の樹脂。
【請求項10】
前記樹脂が、さらに、重合成分としてのジオール成分に由来するジオール単位(B)を少なくとも含むポリエステル系樹脂である請求項6記載の樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、9,9-ビスアリールフルオレン骨格を有する化合物(またはその塩)およびその誘導体ならびにその製造方法および用途に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット型PCなどの小型機器またはモバイル機器には、画像表示機能だけでなくカメラ機能などの光学的機能を備えた物が多く、機器の高性能化に伴って光学部材に対する要求特性が高まっている。光学部材には、軽量性、耐衝撃性(柔軟性)、成形性(生産性)などの点で光学ガラスよりも有利な樹脂材料も多く利用されているが、既存の樹脂材料では高まる要求特性に対して十分に対応できない場合もある。
【0003】
例えば、カメラ機能を備えた機器に搭載される撮像レンズユニットには、機器自体の薄型化や多機能化に伴い小型化が求められる一方で、撮像素子の高画素化に伴って高解像度化も要求されている。そのため、撮像レンズユニットでは、レンズ構成、形状および材料の選択に様々な工夫がなされ、小型かつ高い結像性能で諸収差の補正に対応できるよう光学設計される。一般的に、撮像レンズユニッ卜はアッベ数や屈折率の異なる複数のレンズから構成されており、例えば、高アッベ数のレンズと低アッベ数のレンズとを組み合わせて構成されることが多いが、光学レンズに使用可能な樹脂材料の種類に限りがあり、有効性の高い多様なレンズユニットの設計には限界がある。そのため、設計の自由度を高めて高機能化または高性能化する観点から、材料選択の幅を広げることが重要視され、アッベ数などの光学特性が異なる様々な光学用樹脂材料の開発が求められている。
【0004】
また、アッベ数とは別の波長分散特性を表す指標として、部分分散比θgFが知られており、この部分分散比θgFが高い(大きな異常分散特性を示す)材料では、色収差(波長による結像位置のズレ)を有効に補正または低減できる。そのため、国際公開第2019/131258号(特許文献1)、特開2020-158723号公報(特許文献2)および国際公開第2017/146022号(特許文献3)では、高い部分分散比θgFを示す樹脂または樹脂組成物が提案されている。
【0005】
なお、特開2009-256332号公報(特許文献4)および特開2009-256333号公報(特許文献5)には、9,9-ビスアリールフルオレン骨格を有する特定のカルボン酸が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/131258号
特開2020-158723号公報
国際公開第2017/146022号
特開2009-256332号公報
特開2009-256333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、特定のベンゾトリアゾール系化合物またはフェニルトリアジン系化合物を所定の割合で含む色収差補正用光学樹脂材料について開示され、実施例では、これらの化合物をジないしテトラ(メタ)アクリレート樹脂に混合した後に硬化して光学樹脂材料を調製したことが記載されている。
【0008】
しかし、ほとんどの実施例の屈折率ndは1.5程度と低く、高くても1.63程度であり、屈折率を十分に向上できない。また、混合するベンゾトリアゾール系化合物またはフェニルトリアジン系化合物が低分子化合物であるため、光学樹脂材料からのブリードアウトが生じるおそれがある。なお、樹脂としては硬化性樹脂である多官能(メタ)アクリレート樹脂が想定されており、生産性または成形性を向上し難い場合がある。
【0009】
一方、特許文献2では、異常分散性が高く、かつ射出成形を適用可能な量産性に優れる樹脂組成物として、熱可塑性樹脂と異常分散性化合物とを所定の割合で含む樹脂組成物が開示されている。この文献の実施例では、環状オレフィン系重合体(エチレンとテトラシクロドデセンとのランダム共重合体)と特定の異常分散性化合物とを溶融混練して樹脂組成物を調製している。
【0010】
しかし、環状オレフィン系重合体では屈折率を十分に向上できないとともに、一般に屈折率が低い場合にはアッベ数は高くなる傾向にあるため、実施例におけるアッベ数νdも38.3~49.4と比較的高い値になっている。また、異常分散性化合物が低分子化合物であるため、樹脂組成物からブリードアウトするおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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