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公開番号2024031882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2023134283
出願日2023-08-21
発明の名称アンヒドロ糖アルコールの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C07D 493/04 20060101AFI20240229BHJP(有機化学)
要約【課題】 効率的にアンヒドロ糖アルコールを製造するための方法、特に、連続的な反応
や抽出、分離や精製の遂行形態で効率的にアンヒドロ糖アルコールを製造する方法を提供
する。
【解決手段】 モノアンヒドロ糖アルコール及び/又はジアンヒドロ糖アルコールである
アンヒドロ糖アルコールの製造方法であって、有機溶媒に溶解したアンヒドロ糖アルコー
ルに、水及び/又は低級アルコールである逆抽出溶媒を添加し、該有機溶媒と2相を形成
するアンヒドロ糖アルコールの溶液を得ることにより、該有機溶媒と該アンヒドロ糖アル
コールとを分離して該アンヒドロ糖アルコールを得る逆抽出工程を有し、該有機溶媒とし
て、炭素数が5以上8以下のエーテルを用いる、アンヒドロ糖アルコールの製造方法。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
モノアンヒドロ糖アルコール及び/又はジアンヒドロ糖アルコールであるアンヒドロ糖
アルコールの製造方法であって、
有機溶媒に溶解したアンヒドロ糖アルコールに、水及び/又は低級アルコールである逆
抽出溶媒を添加し、該有機溶媒と2相を形成するアンヒドロ糖アルコールの溶液を得るこ
とにより、該有機溶媒と該アンヒドロ糖アルコールとを分離して該アンヒドロ糖アルコー
ルを得る逆抽出工程を有し、
該有機溶媒として、炭素数が5以上8以下のエーテルを用いる、アンヒドロ糖アルコー
ルの製造方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記逆抽出工程の前工程として、脱水反応により糖アルコールからアンヒドロ糖アルコ
ールを得る脱水反応工程及び/又は糖アルコールを含む混合物からアンヒドロ糖アルコー
ルを抽出する抽出工程をさらに有する、請求項1に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造
方法。
【請求項3】
前記逆抽出工程において分離した前記有機溶媒を、前記脱水反応工程における反応溶媒
及び/又は前記抽出工程における抽出溶媒として利用する、請求項2に記載のアンヒドロ
糖アルコールの製造方法。
【請求項4】
前記脱水反応工程及び/又は前記抽出工程において、前記逆抽出工程と同一の有機溶媒
を反応溶媒及び/又は抽出溶媒として用いる、請求項2に記載のアンヒドロ糖アルコール
の製造方法。
【請求項5】
前記逆抽出工程で得たアンヒドロ糖アルコールの固体及び/又はアンヒドロ糖アルコー
ル液体相を精製する精製工程をさらに有する、請求項1に記載のアンヒドロ糖アルコール
の製造方法。
【請求項6】
前記炭素数が5以上8以下のエーテルが、不飽和結合を有さないものである、請求項1
に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法。
【請求項7】
前記炭素数が5以上8以下のエーテルが、5員環、6員環又は7員環の環状エーテルで
ある、請求項1~6のいずれか1項に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法。
【請求項8】
前記環状エーテルが、テトラヒドロピラン又はメチルテトラヒドロピランである、請求
項7に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンヒドロ糖アルコールの製造方法に関し、特に効率的にアンヒドロ糖アル
コールを製造する方法に関する。
本発明において、「アンヒドロ糖アルコール」とは「モノアンヒドロ糖アルコール」と
「ジアンヒドロ糖アルコール」の総称である。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、マンニトール、イディトール、ソルビトール、キシリトール及びエリスリトール
等の糖アルコールを脱水環化することにより、アンヒドロ糖アルコールが得られることが
知られている。得られるアンヒドロ糖アルコールは、化学品合成の原料や中間体として使
用することができる。特に、ソルビトールから2分子の水を脱水、環化して得られるイソ
ソルビドや、エリスリトール(エリトリトール)から1分子の水を脱水、環化して得られ
るエリスリタンは工業的に有用であり、医薬品・農薬品の原料、合成中間体、電池・コン
デンサー用電解液、インキ・接着剤用の溶剤、界面活性剤、プラスチック及びポリマー等
の製造原料として用いることができる。例えば、イソソルビドは、ポリウレタン、ポリカ
ーボネート、ポリカーボネートジオール及びポリエステル等の製造に用いられる原料モノ
マーとして有用である。また、イソソルビドの原料であるソルビトールやエリスリタンの
原料であるエリスリトールは、様々な天然資源から誘導することができる。このため、イ
ソソルビドやエリスリタンは、ポリマー製造における再生可能な原料と考えることができ
る。
【0003】
糖アルコールの脱水によりアンヒドロ糖アルコールを得る反応は、一般には液相で実行
される。また、一般的には酸触媒が必要であり、分離や再使用が容易である固体酸触媒を
脱水反応に用いる例が報告されている。また、触媒を分離した後の液や溶液からアンヒド
ロ糖アルコールを濃縮し、精製する方法も開示されている。例えば、特許文献1には、触
媒を中和分離した液を、活性炭やイオン交換樹脂に通じることにより目的のアンヒドロ糖
アルコールを濃縮し、精製する方法が開示されている。
【0004】
アンヒドロ糖アルコールは、分子構造として水酸基を多く有するため、水への溶解度が
高く、水との分離、水溶液からの濃縮が難しくなる場合が多い。アンヒドロ糖アルコール
の沸点が水よりも高い場合には、水溶液を加熱して水を留去することによって濃縮するこ
とは可能だが、多大なエネルギーが必要となる。また、多くの副生成物や原料由来の不純
物が水とともにアンヒドロ糖アルコールに混入してくるため、留去によって水を分離する
場合には、それらの不純物がアンヒドロ糖アルコールに残ってしまう。水溶液からアンヒ
ドロ糖アルコールを固体として析出させる方法もできなくはないが、溶解度が高ければ、
高濃度になるまで濃縮する必要があり、上記のとおりエネルギーを要することは避けられ
ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2003-535866号公報
特開2017-141171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方で、有機溶媒を用いて糖アルコールの脱水反応を行う方法が知られている(特許文
献2)。この方法は、触媒や原料である糖アルコールが有機溶媒に溶けないこと、すなわ
ち有機溶媒と相分離することを利用して、有機溶媒に溶解する形でアンヒドロ糖アルコー
ルを触媒や原料と分離することを可能とした。しかし、アンヒドロ糖アルコールを該有機
溶媒から分離して得るという観点からみると、溶解度が不足するあるいは逆に相溶混和す
ることが多く、効率的とはいえなかった。アンヒドロ糖アルコールを適度に溶解する性質
を有し、かつアンヒドロ糖アルコールとの分離が容易な有機溶媒は知られていなかった。
【0007】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、効率的にアンヒドロ
糖アルコールを製造するための方法、特に、連続的な反応や抽出、分離や精製の遂行形態
で効率的にアンヒドロ糖アルコールを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、アンヒドロ糖アルコールを製造する方法のうち、有機溶媒を用いる方法
について鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒として特定のエーテルを用いた場合に、アンヒ
ドロ糖アルコールを溶解して、酸触媒や水、原料糖アルコールとの分離が容易になるだけ
ではなく、得られたアンヒドロ糖アルコールと有機溶媒との均一溶液に水を加えることに
よって、当該均一溶液からアンヒドロ糖アルコールを水に逆に抽出することができること
を見出した。この本質を利用することによって、アンヒドロ糖アルコールと有機溶媒とを
効率的に分離せしめ、アンヒドロ糖アルコールや有機溶媒を効率的に濃縮、精製すること
が可能になり、高効率で高品質のアンヒドロ糖アルコールを製造することができる。
また、この特定の有機溶媒にアンヒドロ糖アルコールを溶解した後に水に逆抽出する方
法は、アンヒドロ糖アルコールが未反応の原料や中間体等の不純物を含む場合に、それら
を除去し、より高い純度のアンヒドロ糖アルコールを得ることができる。
【0009】
即ち、本発明は以下の[1]~[8]を要旨とする。
【0010】
[1] モノアンヒドロ糖アルコール及び/又はジアンヒドロ糖アルコールであるアンヒ
ドロ糖アルコールの製造方法であって、
有機溶媒に溶解したアンヒドロ糖アルコールに、水及び/又は低級アルコールである逆
抽出溶媒を添加し、該有機溶媒と2相を形成するアンヒドロ糖アルコールの溶液を得るこ
とにより、該有機溶媒と該アンヒドロ糖アルコールとを分離して該アンヒドロ糖アルコー
ルを得る逆抽出工程を有し、
該有機溶媒として、炭素数が5以上8以下のエーテルを用いる、アンヒドロ糖アルコー
ルの製造方法。
[2] 前記逆抽出工程の前工程として、脱水反応により糖アルコールからアンヒドロ糖
アルコールを得る脱水反応工程及び/又は糖アルコールを含む混合物からアンヒドロ糖ア
ルコールを抽出する抽出工程をさらに有する、[1]に記載のアンヒドロ糖アルコールの
製造方法。
[3] 前記逆抽出工程において分離した前記有機溶媒を、前記脱水反応工程における反
応溶媒及び/又は前記抽出工程における抽出溶媒として利用する、[2]に記載のアンヒ
ドロ糖アルコールの製造方法。
[4] 前記脱水反応工程及び/又は前記抽出工程において、前記逆抽出工程と同一の有
機溶媒を反応溶媒及び/又は抽出溶媒として用いる、[2]に記載のアンヒドロ糖アルコ
ールの製造方法。
[5] 前記逆抽出工程で得たアンヒドロ糖アルコールの固体及び/又はアンヒドロ糖ア
ルコール液体相を精製する精製工程をさらに有する、[1]に記載のアンヒドロ糖アルコ
ールの製造方法。
[6] 前記炭素数が5以上8以下のエーテルが、不飽和結合を有さないものである、[
1]に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法。
[7] 前記炭素数が5以上8以下のエーテルが、5員環、6員環又は7員環の環状エー
テルである、[1]~[6]のいずれか1つに記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法

[8] 前記環状エーテルが、テトラヒドロピラン又はメチルテトラヒドロピランである
、[7]に記載のアンヒドロ糖アルコールの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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